モトリーフール米国本社、2020年3月16日投稿記事より

新型コロナウイルスに対する自己防衛の一つであるソーシャル・ディスタンシング(他社との物理的距離を一定以上に維持する感染防止策)はおそらく、消費者が当分の間はショッピングモールに行くことを避ける必要があることを意味しています。

店舗がまだ営業していても、政府が事態の収束を宣言するまでは、モールに行くのは避けるのが最善の策です。

ウォルマート(NYSE:WMT)やターゲット(NYSE:TGT)のように生活必需品を販売する食料品店や小売業者は営業を続けており、賑わっています。

一方、それ以外の多くの小売業者は打撃を受ける可能性があります。雑貨チェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンド(NASDAQ:BBBY)や衣料品ブランドのギャップ(NYSE:GPS)など業績不振に陥っている小売ブランドの場合、中核商品が生活必需品ではないため、経営立て直しに向けた取り組みは全般的に失速するでしょう。

こうした現在の状況は、打撃を受ける可能性がある小売銘柄を保有する投資家に不確実性をもたらしています。

投資家は損切りすべきなのでしょうか、それとも目下の危機の局面で明らかに勝者となっている小売業者に投資資金を移すべきなのでしょうか。

ショッピング
(画像=Getty Images)

新型コロナウイルス流行に強い銘柄とそうでない銘柄がある

最も強い小売銘柄は、新型コロナウイルスが世界的に流行する中で業績の好調な銘柄です。例えばウォルマート、ターゲット、アマゾン(NASDAQ:AMZN)は消費者が必要とするものを何でも販売しており、販売実績は堅調です。買いだめが起きれば、通常よりも業績が上向く可能性さえあります。

一方、次の四半期に売上高が大きく落ち込む優良小売銘柄もあるでしょう。

例えば家電量販店のベストバイ(NYSE:BBY)は、消費者が裁量的支出を制限しているため、売上高が落ち込むと思われます。

だからといって、ベストバイの株式を売却すべきではありません。

同社は強力なオムニチャネルモデルを構築しており、感染の世界的流行が終息するまでの間は業績が低迷する可能性が高いものの、やがて需要は盛り返すでしょう。

基本的に、ポートフォリオに関する考え方は以前と変わりません。

新型コロナウイルスの大流行が日常生活に影響を与え始める前から業績が低迷していた小売業者は、大流行の終息後もさらに低迷するでしょう。

危機が起きた後も好調な小売業者は生き残り、正常化した時点で市場での地位を取り戻すと思われます。

検討すべき第3のグループは、感染の発生が世界的大流行に発展する前に妥当と思われる経営再建計画を立てていた小売業者です。

経営再建中の小売業者を評価する際は、二つの側面から検討すべきです。

第一に売上の減少がその企業の再建計画実行能力に影響を与えるのかどうか、第二にそもそもあなたはその再建計画を信じているのかどうかです。

投資家は冷静さを保って合理的に行動することが重要

今回の危機は、ウォルマート、アマゾン、ターゲットがいかに強い企業であるかを示しています。

これら3社は、景気が良いときも悪いときも成功するための態勢が十分にできているブランドです。

一方、その他の小売企業の場合、少なくとも短期的な見通しはより不確実であり、新型コロナウイルスの流行がいくつかの小売企業の倒産を引き起こすのはほぼ確実でしょう。

しかし現在の状況は、ほとんどの場合、弱い企業の退場プロセスを加速するにすぎず、企業の弱さの根本的な原因ではありません。

ベストバイのような強力なブランドは、数カ月間は逆境を乗り切ることができます。

同社は、消費者が店舗を訪れなくても、必要なものを販売して配達するためのデジタルインフラを構築済みです。

あなたがコロナウイルスの大流行の前に信じていた企業は大流行の終息後も信じるに足る企業であることはほぼ確かです。

相場が下落する中では最強の企業の株式を買い増したいと思うかもしれませんが、多くの場合、ポジションを維持することが理にかなっています。(提供: The Motley Fool Japan


免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Daniel B. Klineは、記事で言及されいている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、アマゾン株を保有し、推奨しています。