株式市場では自然発生的に、人気化する物色テーマが生まれます。昭和の時代で代表的なものとしては、東京湾を中心とする再開発の活発化を受けた「ウォーターフロント」関連、平成ではスマートフォンや電気自動車の普及拡大による「リチウムイオンバッテリー」関連、そして、最近では「AI(人工知能)関連」「5G(第5世代移動通信システム)関連」などが代表的なテーマです。そして、ここから注目されそうなテーマとして「適応ビジネス関連」が浮上してきそうです。

「適応ビジネス」は50兆円市場

適応ビジネス
(画像=Blue Planet Studio/Shutterstock.com)

まだ耳慣れない「適応ビジネス」という言葉ですが、実は、政府主導で経済産業省が取りまとめた、平成28年度(2016年度)策定の「温暖化適応ビジネスの展望」が出発点となっています。その展望の中では、世界の適応ビジネスの潜在的市場規模を2050年時点で年間最大50兆円としています。

そして、日本の民間企業が国際貢献できる分野として、「自然災害に対するインフラ強靭化」、「エネルギー安定供給」、「食糧安定供給・生産基盤強化」、「保健・衛生」、「気象観測及び監視・早期警戒」、「資源の確保・水安定供給」、「気候変動リスク関連金融」などが挙げられています。

世界的な異常気象の一因ともされている地球温暖化が2019年以降、ニュースで大きく取り上げられることが増えたことから、キーワードとして、この「適応ビジネス」が次第に株式マーケットでも意識され始めています。国策として、「適応ビジネス」を新たな輸出産業として推進する構想といえます。

ユーグレナの「緑豆プロジェクト」

具体的な「適応ビジネス」としては、東証1部上場企業であるユーグレナがバングラデシュで手掛ける「緑豆プロジェクト」が代表的な事例です。

日本では国内消費される「もやし」の原料である緑豆は、ほぼ全量を海外輸入に依存しています。ユーグレナが現地グループと協力して、海水面上昇で塩害が発生したバングラデシュ南部の沿海地域で、もやしの原材料となる緑豆を生産しています。

現地の雇用開拓にとどまらず、塩害で劣化した土地は多くの温室効果ガスを排出するため、ユーグレナの事業は地球温暖化対策にもつながっています。

このほか、クボタの灌漑(かんがい)事業なども環境保全活動として注目されています。(提供:ANA Financial Journal

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