手形,小切手,取扱い,手続き
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サンプル③ 「振出日」に記載がない(空欄である)

手形,小切手,取扱い,手続き
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▼こう見る&こう対応
厳密には未完成の手形だが、各金融機関が当座勘定規定で定めているとおり、振出日が空欄であっても確定日払の手形として支払う。支払期日が振出日よりも前の日付になっている場合は注意

振出日は手形要件なので、券面に振出日の記載のない手形は、手形法上、未完成の手形とみなされます。

しかし、実際には振出日の記載のない手形も多く流通しています。これらをすべて形式不備(0号不渡事由)で不渡返還したり、支払呈示のたびに振出人に照会して支払ったりするのは、金融機関の対応として現実的ではないといえます。

そこで、金融機関は取引先と締結する当座勘定の規定において、「確定日払(特定の日を支払期日とするもの)の手形で振出日の記載のないものが呈示されたときは、その都度連絡することなく支払うことができる」というように定めています。

また、手形交換所規則施行細則でも、「振出日および受取人の記載のない手形は形式不備から除く」とされています。よって実務上は、「振出日の記載のない確定日払の手形については支払う」という取扱いになっています。

ただし、サンプル❶でも解説したとおり、こうした手形が不渡となってしまった場合に注意が必要です。有効な支払呈示とはみなされず、所持人が裏書人に対して遡求権を行使することができなくなってしまうからです。

振出日と支払期日の照合は慎重に行う