手形,小切手,取扱い,手続き
(画像=Andrey_Popov/Shutterstock.com)

行職員として押さえておきたい手形・小切手の豆知識について解説します。

Q1 手形や小切手は専用の用紙じゃないと使えないの?

A 金融機関の制定様式以外のものには使えない

根拠である手形法および小切手法の条文上では、手形や小切手について、「(ある)一定の要件を記載していなければならない」と記述されています。その一方で、用紙の縦横の長さ・記載する位置などが、個別具体的に定められているわけではありません。

したがって法解釈上では、支払場所を「振出人の自宅」などとすることも可能です。実際に、日本統治時代の朝鮮半島などでは、そうした商慣習が幅広くみられたようです。また用紙についても、振出人による任意様式の取扱いが制限されるわけではありません。

とはいっても、振出人おのおのが大きさ・記載位置などの異なる手形や小切手を振り出せば、金融機関が、その確認だけで膨大な時間を要することになります。結果として、経済活動も停滞させかねません。

それゆえに現在のわが国では、任意の様式による手形取引は例外中の例外で、市中に流通する手形のほぼすべてが金融機関の制定様式となっています。こうした様式は金融機関を問わず、要件の位置を同様に配置した「統一手形(小切手)用紙」としており、支払場所も金融機関の本店または支店となっています。

また、有価証券に属する手形・小切手を「本物と偽って使用する目的で複製・印刷する」ことは、刑法第163条の偽造有価証券行使等に抵触します。パソコンで描く・スキャナーでデータとして読み取るなどは複製に当たるため、プリンターで打ち出せば印刷に該当し、犯罪として罰せられます。

こうしたことから、実務上は統一手形・小切手用紙に沿って各金融機関が調整した様式が使用されています。当座勘定規定では「必要と認められる枚数を実費で交付」とされており、手数料(=これが実費に当たる)と引換えに、1冊50枚または25枚の冊子形態の手形帳・小切手帳が交付されています。

Q2「平成」と表記された手形・小切手はもう使えないの?