金融機関が取り組むべき
(画像=PIXTA)

金融機関がSDGsにどう取り組むべきか考える本企画。最終回は、「環境・社会・ガバナンス」を軸として企業の持続可能性に着目するESG融資や、地域金融機関における環境債の発行状況などをご紹介する。

「循環型経済」という前提条件で事業性評価を見直すことが必要に

SDGsにおいては、短期目線ではなく長期目線で、非財務情報を活用し企業の長期持続力を評価する「ESG投資」が注目を集める。「ESG融資」も基本は同じで、企業の長期的な持続可能性に着目して融資を行うことをいう。

ESG融資に関しては日本よりも海外の先進事例が多い。NTTデータで実施した海外事例調査に参考になる事例がある。

例えば、欧州のある銀行は、資金量7100億円規模の地域金融機関である。教育、文化、住宅、健康、栄養、再生可能エネルギーなどの分野で社会課題に取り組む企業やプロジェクトに積極的に資金を提供しているほか、二酸化炭素排出に関する独自の認証も提供しており、学術機関やITベンダーと提携し顧客のCO2排出量の分析も審査の一環で行っている。

豪州の銀行は情報収集において、リレーションシップマネージャーがESG評価のための設問を用いて定期ヒアリングを実施している。評価・分析はESG格付による貸出スプレッドの調整を実施し、モニタリングは自己査定のタイミングでESG格付を洗替え、気候変動リスクシナリオに基づいたストレステストも定期実施し持続性の検証も実施している。

これまでの審査目線は直線的経済成長が前提