第一線で働く行職員
(画像=PIXTA)

融資よりもコンサルに取り組む新たな中小企業金融に舵を切れ

経営が停滞しながら、借入れで延命している〝ゾンビ企業〟が日本には少なくない。残念ながらそれを野放しにしてきたのは金融機関だ。営業モデルを抜本的に転換する必要がある。

日本の中小企業は、概して自己資本が少ない。資本市場から資金調達できないために、地域金融機関の間接金融に頼らざるを得ない状況にある。

そこで、過去に提供してきたのが、手形貸付や当座貸越などの「短期継続融資」だ。返済期日までは元本返済不要で、期日が到来しても更新されれば元金は残る。中小企業の自己資本を補完する疑似資本的な役割を担い、資金繰りの安定と積極的な投資を促す環境を生み出していた。

短期継続融資を提供する取引先に対して金融機関は、定期的に業況を審査し、書替えを行う。担当者は、毎月の資金繰り表を取引先と一緒に作りながら、取引先の商流、資金の流れ、業績の季節要因や損益分岐点を把握できた。その過程は、担当者の分析スキル向上にもつながっていた。

融資至上主義がゾンビ企業を増殖