オピニオン 中小企業支援の現場から
(画像=PIXTA)

年1回でもいい…取引先の事業や決算書をよく見よう

先日、あるリフォーム業の社長から電話を受けた。現在は10期目で、起業して数年は売上が伸びていたが、5年ほどで減少に転じ、その頃から粉飾に手を出していたという。しかし、今後は粉飾をしない経営に変えたいという話だった。

決算書を見ると、多額の完成工事未収入金が計上されていた。当社の1件当たり工事額は、数十万円から200万円以内。お客様はすべて個人で、請求書を発行してから1カ月もせず入金される。にもかかわらず、未収入金は年商に近い残高だったのだ。しかも、普通預金残高は数十万円程度なのに、決算書の現金残高は1800万円にも達していた。粉飾は明らかだが、メインバンクは赤字額とほぼ同額の融資を続けていた。

経営者は取引銀行にこれまでの行為を詫び、今後は偽りのない報告をするのでリスケジュールで支援してほしいと頭を下げた。だが、取引銀行からは「これまで信頼して対応してきたのにだまされた。今後については本部と協議するが、期待しないように」という対応だったそうだ。

明らかな粉飾で貸し手に非はないか?