執筆者:株式会社ZUU
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同じ業態でも、企業によって利益率が大きく異なるケースは少なくありません。ファッション業界も例外ではなく、各社のビジネスモデルの違いによって利益率にも差が出ていると言えます。ファッション業界の格安衣料量販店大手2社である、「しまむら」、「ユニクロ」の間では、利益率に2倍も差があることをご存知でしょうか。今回の記事では、その理由を解説します。

しまむら、ユニクロそれぞれの利益・利益率ってどのくらい?

ユニクロ, しまむら, オンワード
(画像=wutzkohphoto/Shutterstock.com)

ファッション業界の大手2社について、まずはそれぞれの利益額、利益率がどのくらいなのか見てみましょう。

しまむら2019年度2月期、ユニクロ同年度8月期の決算情報をもとに、各社の営業利益額や利益率をご紹介します。

しまむらの利益・利益率は?

・営業利益 約261億円
・売上高 約5,398億円

売上高に占める営業利益の割合は、およそ4.8%となります。

(参考:「第66期 決算概要 株式会社 しまむら」しまむら国内グループの決算内容)

ユニクロの利益・利益率は?

・営業利益 約1,024億円
・売上高 約8,729億円

売上高に占める営業利益の割合は、およそ11.7%です。しまむらと比べると、圧倒的に高い利益率を誇っていることが分かります。

(参考:「2019年8月期 決算サマリー 株式会社ファーストリテイリング」国内ユニクロ事業の決算内容)

同じ衣料品ジャンルの会社なのに、なぜ利益や利益率に差があるの?

上記でお伝えしたように、同じ衣料品ジャンルの会社であっても大きく利益額や利益率に差が生じています。

しまむらとユニクロはリーズナブルな衣料を、マスな老若男女に向けて販売していることに変わりありません。しかし、ユニクロの利益率がしまむらより2倍以上高くなっていますね。同じターゲットに向けたファッションブランドであるにもかかわらず2社の利益率には、なぜ大きな差があるのでしょうか。

製造から販売まで自社で行うユニクロ

ユニクロは“SPA(製造小売業)”というビジネスモデルです。

SPAとは、卸売や小売業者に外注することなく、自社店舗で商品を販売するビジネスモデルのこと。商品の企画から製造、物流、小売までのプロセスを自社で一貫して行います。

このSPAこそが、ユニクロの圧倒的に高い利益率の要因のひとつと考えられます。しまむらと比較をしながら、さらに解説していきましょう。

仕入れ商品を販売するしまむら

しまむらでは、メーカーや卸売からの仕入商品を販売する戦略をとっています。

同社は一度仕入れた商品は返品をせずに完全に買い取る仕組みを導入。大量仕入・コスト削減による低価格での商品販売を実現しています。

ただし他社から商品を仕入れているため、商品の仕入れ代金や手数料の支払いが発生しています。もちろん、企画・生産のスタッフを抱えなくてよい、柔軟な商品の展開が可能などの仕入れ販売モデルの利点もあります。

ただ、ユニクロのようにSPA企業であれば自社で企画・製造した商品を販売することになるため、商品の仕入れや仕入れ時の手数料の支払いは発生しません。卸やメーカーへの支払いが不要な分、ユニクロは利益率が高くなっていると言えるのではないでしょうか。

ユニクロの高い利益率の要因

つまり、ユニクロは製造から販売まで自社で一貫して行うSPAを導入することで、外部の企業に支払うさまざまな経費を削減していると言えるでしょう。

また自社で企画から製造を行うことは、競合他社とは異なる独自の商品を生み出すことにもつながります。同時にその分の人員を抱えなくてはならないリスクもあります。

ユニクロでは手間や労力をかける分だけ、それを補って余りある相対的に高い利益率を可能にしているのではないでしょうか。

ビジネスモデルの違いに着目してみて

今回紹介したように、取り扱っている商品が同じでも製造・仕入れ・販売などのビジネスモデルが異なると利益率も大きく異なることが見えてくるでしょう。

各企業の利益率の違いは、決算書などに書かれた利益構造を見れば分かります。同業者間の利益率の差に着目することで、ビジネスや投資のチャンスをつかむことができるかもしれません。企業の利益構造を確認する習慣を付けてみてはいかがでしょうか。(提供:20代、最高の自己投資メディア UpU

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