新型コロナウイルスの影響によりテレワークを導入する企業が増えている。これまで導入に踏み切れなかった企業でも、これを機にテレワークが継続し、定着していくことが予想される。

社員にとっても「通勤時間がなくなる」など、テレワークのメリットは大きく自由に使える時間が増えた人も多いだろう。一方で増えた時間をどのように活用するか悩んでいる人もいるのではないだろうか。

そこで今回は、これまで通勤に費やしていた時間をどのように過ごすべきかを考えていく。

「在宅勤務」だけではないテレワーク

テレワーク
(画像=PIXTA)

まずはテレワークの定義について見ていこう。テレワークとは「tele=離れたところ」と「work=働く」を合わせた造語で、インターネットやパソコン、タブレットなどの情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)を活用して場所を選ばずに仕事をする働き方のことである。

代表的なものとして、自宅で仕事を行う「在宅勤務」もテレワークの一つだ。このほかにも顧客先や移動中にノートパソコンなどを使って仕事をする「モバイルワーク」、カフェやレンタルオフィスなど会社以外の場所で仕事を行う「サテライトオフィス勤務」などがある。しかし、一般的にテレワークといえば在宅勤務を指すことが多い。

「通勤時間の削減」「生産性の向上」……テレワークの効果は

テレワークの導入状況について、東京都が2019年3月に発表した「多様な働き方に関する実態調査(テレワーク)」の結果を見ると、「テレワークをすでに導入している企業」は19.2%、「具体的に導入の予定がある企業」は1.6%、「1年以内の導入を検討している企業」が1.4%、「将来的に導入を検討している企業」が18.0%だった。

つまり、全体の約4割もの企業がテレワークを導入したり、検討したりしていることになる。テレワークに関心のある企業が予想以上に多いことが分かるだろう。今までテレワークを実施していなかった企業でも新型コロナウイルスの影響で、テレワークを導入した企業も多いと考えられる。そのため、2020年5月時点では「テレワークを実施している」「テレワークに興味がある」という企業はさらに増えているだろう。

「通勤時間の削減」がテレワークの大きなメリットの一つだが、実際はどうだろうか。同調査では、テレワークの効果についても調査しており、通勤時間の削減に「非常に効果があった」と答えた企業は全体の30.2%だった。「効果があった」と答えた企業は全体の52.9%となっており、約8割の企業が効果を感じていることが分かる。

通勤時間の削減以外にも「定型的業務の生産性の向上」や「育児中や介護中の従業員への対応」に効果を感じている企業も多い。また「非常時の事業継続に備え」に効果があるという企業も約半数あり、今後もテレワークを導入する企業は増えることが予想される。

テレワークでなくなった通勤時間を資産形成に使おう

今後より一層テレワークが進むと、会社員のライフスタイルも大きく変化するだろう。自宅から勤務先まで片道1時間とすれば、テレワークを導入することで往復2時間の通勤時間が削減される。テレワークを導入する企業が増えれば、この削減された通勤時間を何に使うのかが非常に重要になるだろう。

空いた時間を有効活用できるか否かによって、大きな差も出てくると予想される。例えば、キャリアアップのための勉強に時間を費やすのも一つの選択肢だ。また、将来のことを考えて貯蓄などを増やすことを考えているのであれば、空いた時間を資産形成に使うのもおすすめだ。

現在は少額でも始められる投資商品がいくつもある。例えば、退職金を自分で作り出すことのできるiDeCo(個人型確定拠出年金)や投資信託は始めやすい金融商品の一つだ。iDeCoや投資信託は「どの金融商品を選ぶか」は自分次第だが、資産運用自体はプロが行うため専門的な知識がそれほどなくても始めやすい。毎月の金額もiDeCoであれば月額5,000円以上、投資信託では100円から始められる証券会社もある。

「投資をしたことがなく不安」という場合でも、少額からなら始められる人も多いのではないだろうか。テレワークは「会社に行って仕事をする」という日本の従来の働き方を根本から変える働き方だ。今まで「テレワークの導入が難しい」と導入を渋っていた企業も新型コロナウイルスの影響により考え方が大きく変わったケースも多い。

新型コロナウイルス感染拡大が収束しても、テレワークの導入は進むだろう。テレワークの導入でなくなった通勤時間は決して無駄にしてはいけない。将来への投資となるような学習や資産形成を行っていくことが周りに差をつける第一歩になるはずだ。