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トップダウンの体質に潜む経営の問題は、スルガ銀行だけの話ではない。
マイナス金利の長期化をはじめとして、地方銀行の経営環境は厳しい。直近の決算では6割が本業で赤字という状況であるうえ、それを補ってきた有価証券運用でも損失を抱えるケースがみられる。その中で新型コロナウイルスの感染拡大により、取引先企業の資金繰り支援が急務であることは、言うまでも ない。
こうした状況にあるいま、地方銀行の経営陣には、社会情勢や取引先の変化に対して迅速かつバランス感覚ある舵取りが求められるわけだが、そこで懸念されるのが経営ガバナンス(企業統治)、中でも今も一部の金融機関に残る「オーナー経営」の問題だ。