第一線で働く
(画像=Logan Bush/Shutterstock.com)

不祥事対策に必要なのは「考えるコンプライアンス」だ

一時は減りつつあった不祥事がまた増えている。ルールに従うだけでは不祥事は収まらない。何が大切か考え組織全体で予防に取り組む「考えるコンプライアンス」が必要だ。

金融機関の不祥事が、依然として多い。銀行・信用金庫・信用組合における不祥事件の数は、2017年度をボトムとして、足元は増加傾向にある。19年度の公表不祥事件をみると、特に協同組織金融機関で増えているほか、当事者の若年化傾向が顕著だ。

手口をみると、①集金現金の着服が多い、②お客様名義によるローン実行金詐取やお客様のカードローン不正使用事案が増えている、③お客様への資金融通や融資返済金立替えなどの浮き貸し事案が増えている、④定期預金証書や払戻請求書の改ざん・偽造事案が引き続き散見される――といった特徴がみられる。

さらに不祥事を起こした行職員の年齢構成では、20歳代の割合が大幅に増えて全体の5割近くを占めた結果、30歳代以下が約7割で過去最大となっている。発覚のきっかけでは、内部調査が1割強にとどまっており、従来同様、お客様の問合せで気付くケースが大半を占めるという。

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