不動産投資,路線価,基本
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悩み⑥複数の不動産を所有。今後の活用についてどう考えたらいいか

相談内容
親が賃貸マンションや駐車場、貸宅地や商業施設等々、複数の不動産を所有しているが、全体として効率的な活用ができているのか判断ができない。また、相続のことも気になる。いろいろ提案してくる人はいるが、今後の活用についてどう考えたらいいか。
地主のお客様の悩みにこたえる FPアドバイス
(画像=ファイナンシャルアドバイザー)

いわゆる地主層のクライアントというのは、単一の不動産だけを所有しているわけではなく、自宅、駐車場、生産緑地、賃貸マンション、商業施設、共有不動産、貸宅地、老朽化アパート、市街化山林、別荘等々…、複数の不動産を様々な利用形態で所有している人が多い。

そのため、そうしたクライアントに一面的なスキーム提案を行った結果、資産全体の視点からは悪影響が生じるケースも多く見受けられる。

例えば、「相続対策として駐車場に賃貸物件を建てましょう」「古い賃貸物件を売却して築浅賃貸物件に買い替えましょう」「2022年が来たら生産緑地を解除しましょう」といった、ありがちな提案だ。

だが実際には、「駐車場は納税に充てる必要があった」「今以上に収益力を向上させる必要性が乏しい」「生産緑地だけの問題ではなく、資産全体像の問題」という状況だったということはよくある。

このようなクライアントに対しては資産の全体像を把握する必要がある。その手法としては不動産ポートフォリオをマネジメントすることが有効だ。

これは複数の視点から所有不動産のバランスを分析・把握する手法で、その際の判断視点は複数考えることができるが、一番シンプルなものが「収益性」と「流動性」という基準であろう。

もちろん個別不動産によっても差異はあるが、以下では一般論で話を進める。

収益性とは対象不動産の「稼ぐ力」のことをいい、流動性とは「対象不動産を手放す際の容易性」をいう。

特に手放す手法としては、売却以外にも相続税物納という手法が納税者には認められているため、物納要件充足の可能性も検討する。

この収益性と流動性に影響を与えるのが、権利関係や法令上の制限、不動産活用手法や税制といった、まさにFP知識そのものだと言える。

収益性と流動性の観点から不動産を4つに分類