Q&Aで押さえる
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まずは、いま金融機関に求められている「条件変更対応」をQ&A形式で解説する。

Q1.そもそも条件変更とは何?コロナ禍でどんな条件変更が金融機関には求められているの?

A 条件変更とは、金融機関が取引先の借入金の返済期間を延ばしたり、元金の返済を据え置いたりして、取引先の資金繰りを楽にすることである。取引先としては、毎月の借入金の返済が少なくなるとその分手元に資金が残る。

2008年のリーマン・ショック、11年の東日本大震災では、当局から要請を受け、金融機関が取引先からの条件変更要請に積極的に応じた結果、多くの取引先が倒産を回避することができたといわれる。

今般の新型コロナの感染拡大による経済不安時にも、金融機関は既往債務の元本・金利を含めた条件を変更することについて、迅速かつ柔軟に対応することが求められている。

そもそも条件変更は、「取引先のキャッシュフロー(税引き後利益+減価償却費)の範囲内で返済できるように行う」というのが基本的な考え方であったが、コロナ禍では中小・小規模企業の売上がいきなりゼロになる事態も発生しており、その概念では対応できないだろう。

金融庁発表の「新型コロナウイルス感染症を踏まえた金融機関の対応事例」(以下、対応事例集)の条件変更・新規融資等の対応の一番最初には、「事業者からの条件変更等の相談があった場合には、審査を行うことなく、まずは、3カ月の元金据置ないし期限延長を実施」とある。このように、新型コロナによる緊急事態では、〝割り切った対応〟をしなくてはならないのである。

いまは元金の返済をゼロにする対応が必要に