こんな課題を抱える
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取引先の課題を挙げて、どのような条件変更提案が適しているのか解説していく。

Case1 運転資金を証書貸付で借りており売上減少で返済に苦しむ取引先
必要な運転資金に合わせて証書貸付を短期継続融資に変更

企業には、モノの「仕入」から「販売と代金回収」までの時間的なズレを要因とする「運転資金」が発生する(図表)。この時間的なズレは一時的に発生するものではなく事業を続けている間は常に発生するため、運転資金が恒久的に必要になるのだ(経常運転資金、正常運転資金などという)。

こんな課題を抱える
(画像=近代セールス)

企業がこの運転資金を長期運転資金などの名目で約定弁済(約弁)付き証書貸付で調達すると、毎月の返済負担が生じる。そして約弁が進むと資金繰りが苦しくなっていき、取引先は借入金減少分を「折返し資金」として新たな証書貸付で調達する。その繰り返しで借入金の本数が増えていき、返済額も大きくなってしまう。

このようになると、業績が好調なときには返済できても、今回の新型コロナウイルスの影響のように大きく売上入金が減少するようなことがあると、約弁負担が重く資金繰りが苦しくなるわけだ。

本ケースの取引先についても、今回のコロナ禍により売上が減少し業績が悪化したことに加え、運転資金を証書貸付で調達していたことにより約弁負担が重くなったため、資金繰りが悪化していることが課題となっている。

貸しっ放しにせず弾力的な対応も必要