こんな課題を抱える
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取引先の課題を挙げて、どのような条件変更提案が適しているのか解説していく。

Case3 商流が崩れ1年以上は事業回復が見込めなくなった取引先
事業を継続すべきか検証して返済据置や新規融資で支援

近年は製造拠点が海外にあったり、部材の調達を海外に依存したりしている企業が多い。このような企業は、新型コロナの影響により、海外の工場が稼働できない状態となり物流が途絶え、商品や部材の調達が困難な状況に直面している。

また、インバウンド消費など海外からの旅行者に依存している観光業やホテル・宿泊業も、海外はもちろんのこと、国内の旅行者が大幅に減 ったことで売上が著しく減っているところが多い。

本ケースの取引先も、商流が崩れて事業回復に少なくとも1年以上を要することが見込まれており、既存借入金の返済が極めて難しい状況にあるという。   この場合、借入金の返済方法を考える前に、そもそも事業の継続が可能なのかを検証する必要がある。1年以上も回復が見込めない事業をこのまま続けてよいのか、事業の転換や戦略の見直しが必要ではないのかを、まず検証することが不可欠だ。

事業計画書を作成しているなら事業計画書の見直しを、事業計画書を作成していないなら新たに作成する必要があり、その支援を金融機関は行わなければならない。そのうえで、約1年後に事業の回復が見込まれる、もしくは事業のスムーズな転換が見通せるような事業計画書の作成ができれば、新規融資を含めた条件変更の検討に入る。

既存借入金の返済据置は新規融資と同様の効果