
(画像=PIXTA)
「働き方改革」は、あらゆる産業において、経営者から一般職層まで幅広い階層において語られる、最重要キーワードの1つになっている。
筆者は10年以上にわたって企業や組織の働き方改革を最前線で支援しているが、今もなお、「働き方改革」という言葉の定義については、一人ひとりが曖昧なままにしている印象を持っている。
例えば、「労働時間の上限規制」という側面で捉える人もいれば、「テクノロジーの活用」「テレワークの拡大」だと捉える人もいるだろう。
しかし、それらは働き方改革を成し遂げるための手段であり、定義ではないのだ。
いま、日本社会で取り組むべき働き方改革の定義は「限られた時間の中でより良い仕事をするにはどうすればよいか、それぞれの立場で考え、具体的に行動する営み」であると筆者は考えている。
あえて「限られた時間の中で」と表現したのには理由がある。どんな仕事・プロジェクトにも予算の上限があり、資源・人員にも制約があるが、時間については「いくらでもある」と考えてしまっていることが多いのだ。
時間はあくまで、予算や人手と同様に、限られた貴重な資源という発想を取り入れたい。
そのうえで「もっと良い仕事」をして、より高い成果へ導いていく必要がある。