新型コロナウイルスによる景気低迷の懸念や老後2,000万円問題などの影響で資産運用の必要性が高まっています。

資産運用には様々な手法がありますが、その中でもサラリーマンにおすすめの手法として不動産投資が挙げられます。実際に、書店などに行くとサラリーマン向けの不動産投資本が数多く並んでいるのを見たことがある人もいるでしょう。

今回は、サラリーマンが不動産投資を始める前に知っておくべきことを、失敗談や成功にむけたポイントなどとあわせてご紹介します。

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(画像=beeboys / Shutterstock.com)

不動産投資をしているサラリーマンの体験談~失敗編

まずは、不動産投資をして失敗したサラリーマンの体験談を見てみましょう。

例えば、Aさん(40代)のように「新築物件を買って不動産投資を試みたものの、結果的に赤字になってしまい、上手くいかなかった」という話は少なくありません。

新築の物件価格は中古と比べて割高です。理由は、不動産ディベロッパーや販売会社の広告宣伝費、人件費、利益などが、販売価格に上乗せされているからです。

もし、物件を売りに出そうと思っても、購入当時の金額で売却することは難しいでしょう。1人でも入居者が入れば、新築物件は「中古」に変わり、新築という価値は失われるからです。

新築物件を選んだために、「思ったような売却価格にならず、最終的にマイナスになってしまった」というサラリーマン不動産投資家の事例は珍しくはありません。

不動産投資をしているサラリーマンの体験談~成功編

無理のない範囲で物件を買い増して、不動産投資で得られる収入を年々増やしている、Bさん(40代)のようなサラリーマン不動産投資家もいます。

ローンを完済した物件の家賃収入と貯金、新たな借り入れで物件数を増やし、中古物件1戸から始めて、10年後には5戸もの物件を所有するようになり、月間の家賃収入が数十万になったと聞けば、コツコツ続けることの大切さがわかるでしょう。

不動産投資の勉強を続けることはもちろん、自ら足を運んで物件を見て、収益シミュレーションを綿密に立ててきたことが、Bさんのように、サラリーマン不動産投資家として成功する人の共通点のようです。

サラリーマンが不動産投資をするメリットとは

サラリーマンが不動産投資をするメリットは大きく3つあります。

銀行から融資を受けやすい

すべての人が金融機関から融資を受けられるわけではありません。しかし、サラリーマンという「属性」は毎月給与が振り込まれる雇用形態であるため、「安定している立場」と金融機関からみなされることが多いのです。銀行の融資担当が審査で重要視するのは、ローン返済が滞らない(=返済能力が高い)属性であるかどうかです。この点において、サラリーマンは有利なのです。

手間がかからないので本業に集中できる

株式投資やFXで利益をあげるためには、常に変化し続ける市場の動向を確認しなければなりません。しかし、不動産投資の場合、よいパートナーとなりうる不動産投資会社を見つけることができれば、投資に関わる多くの部分を任すことができます。

具体的には、金融機関からの融資、不動産の購入、集客、物件や家賃の管理といった業務を代行してもらうことができるのです。もちろん継続的な情報収集や勉強も必要ですが、本業が忙しいサラリーマンにとって、かける労力を抑えることができる点は大きなメリットと言えるでしょう。

生命保険の役割を果たしてくれる

銀行から融資を受ける際には、ローン契約者に団体信用生命保険(団信)への加入を課す場合がほとんどです。団信は住宅ローン専用の生命保険であり、契約者が返済途中に亡くなったり、高度障害状態になったりした場合、保険会社が残債を肩代わりします。

万が一の際も、家族に定期収入を生み出す資産を遺すことができるわけです。

サラリーマンが不動産投資をするデメリットとは

サラリーマンの不動産投資にはメリットがある一方で、デメリットもあります。ただ、あらかじめそれらを把握しておけば、大きな失敗を避けやすくもなるでしょう。

他の投資より投資金額が大きい

様々な投資の中でも、不動産投資は投資金額が大きい方に分類されます。月々数千円程度で始めることができる投資信託の積立投資などとは桁が違います。

例えば、比較的少ない資金でチャレンジできる、中古のワンルームマンション投資を始める場合でも、物件購入費に1,000万以上かかります。融資を活用する場合がほとんどですが、それでも10万円~70万円程度の自己資金は必要です。

管理会社選びを間違えると、手間や時間を要する

サラリーマンとしての本業がある以上、購入した不動産の管理は不動産会社に任せることになります。

家賃の回収はもちろん、トラブル対応や設備の修理交換などをしっかり行ってくれればよいですが、賃貸管理の質は会社によって大きく異なります。管理が疎かになってすぐに空室になってしまったり、オーナーとしてあなた自身が動かなければいけなくなったら、手間も時間もかかり大変です。

サラリーマンが不動産投資で選ぶべき物件の特徴

本業と並行して不動産投資を行うサラリーマンが選ぶべき物件の特徴をまとめました。

中古物件である

中古物件の魅力は、新築物件と比べて手ごろな価格で購入できることです。物件価格が安いと、ローンの借入額も少なくなるため、融資を受けやすくなったり、リスクを抑えられるというメリットもあります。

立地がいい

立地の良さは物件選びのキモともいえます。入居者から高いニーズのある立地条件を以下にまとめました。これらの要素をなるべく押さえた立地の物件を選ぶと安心です。

・駅徒歩10分以内
・複数路線利用可
・ターミナル駅へ30分以内でアクセス
・コンビニやスーパー、銀行、病院などの頻繁に使う施設が近くにある
・治安が良い

設備や間取りが入居者にとって使いやすい

シンク、コンロ、洗濯機置場など生活必需の設備が整っている物件を選びましょう。あると便利な浴室乾燥機や宅配ボックスといった設備が付いているとなお良しです。 家具や家電が配置しやすい長方形に近い間取りが好まれます。

サラリーマンが不動産投資で成功するポイント

メリットとデメリット、物件の選び方を理解した上で、サラリーマンの不動産投資を成功させるために欠かせないポイントを紹介します。

物件管理の手間がかからないようにする

サラリーマンには「本業」があります。あくまで兼業投資家であるため、不動産投資に全力投球することは困難でしょう。だからこそ、時間や手間を要する物件管理を安心して任すことができる管理会社をしっかり選ぶことが重要です。

不動産投資の勉強をし続ける

物件管理をプロに任せることで、確保できた時間は、不動産投資に関する学びに使うのが望ましいでしょう。情報収集と勉強を重ねることで、買い増しによって資産を拡大させるという選択肢も視野に入ってきます。

リスクを理解する

どんな投資にもリスクはつきものです。リスクがあるからこそリターンがあります。リスクを理解しておけば、リスクを減らすための対策を事前に取ることができます。「空室リスク」などに代表される不動産投資のリスクを十分に理解した上で、投資に取り組むことが重要です。

サラリーマンが不動産投資をするのに欠かせない融資の話

金融機関からの融資を活用することは不動産投資の醍醐味とも言えます。前述のように、サラリーマンは融資を受ける際に有利な条件を持っています。こうしたメリットを生かさないのは、もったいないともいえるでしょう。融資に関する3つのポイントを挙げていきます。

融資額は属性で変わる

融資限度額は物件の収益性だけではなく、借り入れを返済できるかどうか、言い換えると個人の信用力(与信)に影響を受けます。与信は融資を受ける人の経済的・社会的背景(属性)・既存借入額などで決まります。属性の内容で与信の評価が定まり、融資限度額が決定するのです。

属性別の融資限度額目安は?

一般的に融資限度額は年収の7~10倍程度とされます。例えば、年収が500万円あれば融資限度額はおよそ5000万円まで、変動金利で1〜3%、返済期間20~35年のローンを組めると考えられていますが、あくまで目安であり、個々人の状況によって変化します。

金融機関にもよりますが、融資を受ける人が上場企業に勤めている場合、年収に対する融資額(融資倍率)が多くなる場合もあります。

属性を良くする方法

最もシンプルな方法は年収を増やすことです。年収が高くなるのに比例して、借入額が増えたり、借入条件が良くなっていったりします。不動産投資に取り組む一方で、本業に活かせる勉強や努力を続け、結果を残していけば、より安定した資産形成をすることができるでしょう。

不動産投資で「不労所得」を得るサラリーマンになろう

不動産投資をすると、不労所得を得ることができます。投資用不動産を所有していれば、それほど手間をかけずに賃料という収入が入ってくるのです。経済的な余裕が生まれることで、人生の選択肢は大きく広がります。

サラリーマンとして働きながら不動産投資を始めて、不労所得を作ることは十分に可能です。

不労所得を作り40代半ばでセミリタイアを果たした先輩投資家へのインタビューも参考にしてみてください。