モトリーフール米国本社、2020年6月11日投稿記事より

画像処理ユニット(GPU)のパイオニアであるエヌビディア(NASDAQ:NVDA)の株価はこの1年で約140%上昇しています。

ゲーム愛好家が自宅待機を余儀なくされたことが同社の追い風となりました。

過去5年間の株価上昇率は1,600%と驚異的です。

こうした同社の株価上昇を受けて、多くの投資家が「上昇局面は既に終わったのか、それとも依然として上値余地があるのか」という疑問を抱いています。

以下、同社の株価を左右する要因を確認し、こうした疑問に答えたいと思います。

ゲーム
(画像=Getty Images)

新型コロナウイルス下のビデオゲーム需要が業績を下支え

新型コロナウイルスの流行に伴う自宅退避命令が出されたとき、それを好機として生かす体制にあった業界は少なくありません。ビデオゲーム業界もその1つです。

米調査会社スーパーデータによると、世界におけるデジタルゲーム支出は今年4月に過去最高の105億ドルに達しました。

エヌビディアはハードコアなゲーム愛好家が選択するプロセッサーとGPUのトップメーカーであり、ゲーム需要の高まりの恩恵を受ける独自の立場にありました。

とはいえ、同社の成長の原動力はそれだけではありません。

クラウドコンピューティングの恩恵も

GPU はもともと、リアルなグラフィックス画像を描くのに必要な複雑な数学的計算を実行するように設計されたプロセッサーです。

GPUは複数の計算を同時に実行する並列処理能力を備え、人工知能(AI)アプリケーション、クラウドコンピューティング、データセンターでも有効に機能することが明らかになりました。

実際、同社のGPUは、アマゾン、マイクロソフト、アルファベット、アリババなど主要なクラウド事業者のデータセンターで使用されています。

また、同社はAIアプリケーションを高速で実行する、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせたソリューションの開発にも大規模な投資を行っています。

最近の業績は今後の成長を示唆

エヌビディアの既に強固だった業績は、新型コロナウイルスが拡大するにつれ、さらに押し上げられました。

2020年第1四半期の売上高は前年同期比39%増の30億8,000万ドルとなり、EPSは同130%増の1.47ドルとなりました。

こうした堅調な業績を主にけん引したのがゲーム部門です。

同部門の第1四半期の売上高は前年同期比27%となり、同社の総売上高の43%を創出しました。

ただし、より重要なのはおそらく、AI、クラウドコンピューティング、データセンター向けの半導体を取り扱うデータセンター部門の業績です。

同部門の第1四半期の売上高は同80%増の11億4,000万ドルとなり、四半期ベースで10億ドルの大台を初めて突破しました。

バリュエーションは割高

エヌビディアの株式は決して割安ではありません。

予想PERは6月10日の引けの時点で46倍を超え、株価予想売上高倍率は16倍とそれよりはやや妥当な水準でした。

投資家が現在の株価に将来の成長のかなりの部分を織り込んでいることは明らかです。

アナリストが今四半期/2020年通期/2021年通期の増収率を、それぞれ31%/34%/17%と予想しているとはいえ、同社のバリュエーションはバブルの領域にあります。

それでも、同社はアナリスト予想を上回る業績を達成してきた歴史を持つことから、現在のバリュエーションが保守的であることが判明する可能性もあります。

投資するかどうかの判断基準とは?

「エヌビディア株を今すぐに購入すべきか」という質問への筆者の答えは、「それは投資家次第である」というものです。

高いバリュエーションを受け入れることができず、もう少し妥当な水準になるのを待っている投資家の場合、エヌビディアの株を買うべきではないでしょう。

同社の過去のバリュエーションはほぼ一貫して割高な水準にあり、割安に近いとみなされた時期はごく短い期間に過ぎません。

一方、将来的に目覚ましい成長を遂げる可能性のある企業であれば割高なバリュエーションと高い株価を受け入れるという投資家の場合、エヌビディアをポートフォリオに組み込むのは良い選択かもしれません。(提供: The Motley Fool Japan


免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。アルファベットのエグゼクティブであるSuzanne Freyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。マイクロソフトの子会社LinkedInの従業員であるTeresa Kerstenは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Danny Vennaは、アルファベット(A株)、アマゾン株、エヌビディア株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アリババ・グループ・ホールディングス株、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、アマゾン株、マイクロソフト株、エヌビディア株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを推奨しています(アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール、マイクロソフト株の2021年1月の85ドルのロング・コール、マイクロソフト株の2021年1月の115ドルのロング・コール)。