記入
(画像=PIXTA)

第5回目は、損益計算書のうち、特別利益と特別損失に着目します。

特別損益とはその名のとおり、通常の業務ではなく臨時的に発生した費用・利益のことです。具体的には「売却する予定のなかった保有目的の株式の売却」「固定資産等の売却」、また「自然災害など特殊要因での損害」「役員への退職金」など、滅多に発生しないような事象が該当します。

前回解説した営業外損益との違いとしては、「その利益(損失)が経常的に発生するか」という点と、「金額が事業規模に対して、多額であるかどうか」という点が挙げられます。

例えば「借入金の支払利息」などは、事業を継続していれば毎年継続的に発生すると考えられます。一方、「本社を移転する際に発生した土地の売却損」などについては、経常的な発生は想定しにくく、臨時的に発生する費用とみなして特別損失になります。

また、同じ固定資産の売却取引でも「古くなったPCを売却した」など、取引金額が事業規模に対して僅少の場合などは、営業外損益とすることもあります。

特別損益が発生している企業では通常とは異なる臨時的な取引が行われたことになるため、どういった要因で発生したのかを把握する必要があります。

例えば、「経常損益が赤字なのに、税引前当期純損益が黒字になっている」場合、「含み益が出ている株式を売却した」など、一時的に利益を捻出した可能性があります。

また、「経常損益がプラスで、特別損益を差し引いた税引前当期純損益がマイナスになっている」場合、経常損益を良く見せたい目的で、「本来経常的な費用として営業損益に含めなければならないものを、特別損失として計上している」おそれもあるため、特別損失に該当する取引か否かを注意深く確認する必要があります。

特別損益の発生で税引前当期純利益に変化が