コロナ禍こそ問われる!プロパー融資の進め方
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地域コミュニティを支えて取引先の価値創造につなげる

近代セールス
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協同組織金融機関の中で初めて「SDGs宣言」を行い、コミュニティや人と人との信頼関係に基づく金融を重視する第一勧業信用組合。長年、理事長として同組合の先頭に立ち、6月25日会長に就いた新田信行氏に、いま金融機関が行うべき支援や第一勧業信用組合の取組みを伺った(以下、敬称略)。

──まずは今回のコロナ騒動や中小企業の現状をどう見ているのか教えてください。

新田 今回の騒動は戦後最大の危機といわれますが、まさにそのとおりで事態は極めて深刻です。よくリーマン・ショックや東日本大震災と比較されますよね。リーマン・ショックはあくまで金融危機であり中国などの新興国は元気でした。東日本大震災も、その影響は国内の一部地域に限定されていたと思います。

一方で今回のコロナ騒動は実体経済に直接重大な影響を及ぼしており、それが全世界に及んでいます。リーマン・ショックや東日本大震災よりはるかに深刻な影響が世界に広がっており、いずれ元に戻る、V字回復する──そのような期待は一切持つべきではないと認識しています。

──取引先への支援状況はいかがですか。

新田 当組合には約5000社のお取引先がありますが、今回のコロナ騒動を受けてすでに2000社以上に資金繰りの対応を行いました。今もひっきりなしに相談が寄せられています。

ただし、「本番」はこれからでしょう。3月〜6月は、どの金融機関も取引先が倒れないように融資で止血・応急処置を行ってきたにすぎません。今後は取引先の病気やケガを治し、体質を改善するという作業が必要です。それをしないと秋以降、廃業や倒産が本格化するでしょう。

三助の精神の中で特に「共助」が大切