不動産投資について調べていると「ワンルーム投資は儲からないからやめておけ」という声を耳にすることがあるでしょう。しかし、投資法について成功・失敗を論じることは簡単ではありません。やり方によって、成功している人もいれば、失敗している人もいるというのが現実です。

30年間、投資用不動産の業界に身を置いてきた私たちが断言します。ワンルーム投資は、リスクを理解して正しいステップを踏めば、初心者でも着実にリターンを得られる優れた投資方法です。今回は、ワンルーム投資に向いている人や失敗の理由、成功ポイントを解説します。

ワンルーム投資は儲からない?

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「ワンルーム投資は儲からない」という意見を耳にしたことがあるかもしれません。果たして本当に儲からないのでしょうか?答えはイエスでもあり、ノーでもあります。

具体的には、「1年間で10万円を1,000万円にしたい」と考えているなら、「ワンルーム投資では実現は難しい」といえます。一獲千金を夢見て投資を始めるなら、株式投資やFX投資を選ぶ方が得策でしょう。ただしその場合、大きな損失を出してしまうリスクがあることを理解しておく必要があります。

一方、「数十万円を元手にして定年までに数十万円を毎月生み出す資産を築きたい」と考えているなら、「ワンルーム投資で実現できる可能性が高い」といえます。

重要なことは、「ワンルーム投資」という手法が自分の投資をする目的に適しているかどうかなのです。

リスクのない投資は存在しない

リスクのない投資は存在しません。どのような投資方法を選んだとしても、リスクを許容することで、リターンを狙うことになります。しかし、リスクやリターンの振れ幅は、投資方法によって異なります。

たとえば、株式投資やFX投資の場合、短期間で大きなリターンを得られる可能性がある一方で、大きな損失を被るリスクがあります。そのため、株式投資やFX投資は、ハイリスク・ハイリターンの投資方法といわれています。

一方ワンルーム投資は、ローリスク・ロングリターンの投資方法です。短期間で大きなリターンを選られるわけではありませんが、長期間物件を保有することで、着実にリターンを積み重ねていくことができます。また、ワンルーム投資は再現性の高い投資方法なので、失敗事例等を学ぶことで、リスクを最小限に抑えて投資することが可能です。

ワンルーム投資が向いているのはどんな人か?

続いて、ワンルーム投資に向いている人の特徴を3つ紹介します。どれか1つでも当てはまれば、ワンルーム投資を始める価値は十分にあります。

信用を生かすことができる人

ワンルーム投資では、物件を購入する際に、不動産投資ローンを組むことが一般的です。この時、どのくらいの金額まで融資を受けられるかは、「信用」によって大きく変わってきます。

サラリーマンや公務員は、継続的に一定の給与を受け取っているため、金融機関から「信用」を得ることができます。そのため、自営業者と比較してローンの審査に通りやすく、融資を受けられる金額も高い傾向があります。

「信用」という観点でみると、サラリーマンや公務員といった立場は、ワンルーム投資において有利に働くといえます。

低リスクで資産をコツコツ増やしたい人

株式投資やFX投資は、ハイリスク・ハイリターンの投資方法です。そのため、一獲千金を夢見て投資を始める人が後を絶ちません。

一方、ワンルーム投資は、ローリスク・ロングリターンです。そのため、コツコツと着実に資産形成をしたいと考える人に向いています。老後に年金以外にプラスの収入がほしいと考えている人、本業の他に毎月数万円から数十万円の副収入がほしいと考えている人には、ワンルーム投資が向いています。

本業を大事にしつつ不労所得を得たい人

ワンルーム投資では、最初の不動産会社選び・物件選びさえしっかり行えば、その後は安定的にメリットを享受できます。株式投資やFX投資のように、株価や為替レートをチェックし、一喜一憂する必要はありません。

そのため、本業に注力しながら、不労所得を得たいと考える人に向いています。ワンルーム投資なら、手間をかけずともコツコツと資産を増やしていくことが可能です。

ワンルーム投資が失敗する理由

続いて、ワンルーム投資が失敗する理由を3つ解説します。失敗理由を学び、リスクを回避しましょう。

高額な新築を購入する

一般的に「中古より新築の方が、入居者に人気がありそうだ」と考えがちです。しかし、安易にそう考えて新築を購入するのは避けた方がよいでしょう。

新築物件の価格には、販売会社の販促費用などが上乗せされています。同じエリアの築年数が浅い中古物件の相場に比べて2-3割高いことがほとんどです。一方で、得られる家賃は1割程度の変動しかありませんので、投資という観点では収益性で見劣りすることがほとんどです。

「新築」という文句に踊らされ、高額な物件をつかまされてしまうことがないよう、注意しましょう。

利回りのみを見て賃貸需要が乏しい地域の物件を購入する

高い利回りで売られている物件も要注意です。なぜなら、その利回りには賃貸需要の実態が反映されていないからです。

賃貸需要がない地域の物件は、借り手が見つからないだけでなく、買い手も見つかりにくい傾向があります。そのため、「入居者が見つからないから売却してローンの返済原資にあてよう」と考えても、売却すら叶わないこともあります。そもそも価格が安いから、表面上の利回りの数字が高くなっているのです。

そうなれば、家賃収入が入ってこないままローンの返済だけは続くという、最悪の事態に陥ってしまいます。

節税目的のみで購入する

「不動産投資は節税になる」という営業トークで物件を売ろうとする不動産会社の営業マンがいます。確かに不動産投資が相続税など一定の範囲の節税に活用できることは事実ですが、節税目的だけで不動産を購入しても、投資として成功するとは限りません。

「節税になるから」という理由だけで投資判断をするのではなく、きちんと物件の持つ価値を見極めることが重要です。

ワンルーム投資を成功させるポイント

続いて、ワンルーム投資を成功させるためのポイントを具体的に3つ紹介します。ワンルーム投資は、基本さえ押さえれば、初心者でも十分リターンを得られる投資方法です。ポイントを押さえ、ワンルーム投資を成功させましょう。

都心の物件を選ぶ

空室リスクや家賃下落リスクを下げるうえで、安定的に入居者需要が見込めるかどうかは最重要ポイントです。入居者需要が安定しているのは、都心の物件です。

人口減少が続く日本ですが、実は東京都の人口は24年連続で増加しています。2019年の1年間で増加した人口は、9万4,193人でした。このうち、他県との移動増減が8万741人となっており、他県から東京都への流入が多いことがわかります。

都心のワンルーム物件に投資することで、空室リスクや家賃下落リスクを最小限に抑えられるでしょう。逆に地方物件は、今後ますます人口減少が加速することが予想されるため、避けた方が無難です。

中古の物件を選ぶ

初期投資額を抑えたいなら、中古ワンルームがおすすめです。 よくメンテナンスされた優良な中古物件なら、初期投資額を抑えて高い利回りを実現できるでしょう。

中古物件を選ぶ時は、必ず築年数を確認し、新耐震基準の物件を選んでください。新耐震基準は、1981年から適用されています。

東日本大震災や熊本地震でも新耐震基準の分譲マンションの倒壊は、1棟もありませんでした。新耐震基準の物件を選ぶことで、災害リスクを抑えることができます。

空室・滞納リスクに強い会社をパートナーとする

ワンルーム投資で気をつけたいのが、空室リスクや滞納リスクです。せっかくワンルームマンションに投資しても、空室になったり滞納が起きたりすると、ローンの返済原資を確保することができません。

空室リスクや滞納リスクは、空室・滞納に強い不動産会社を選ぶことで、ある程度抑えられます。

ワンルーム投資で成功するには、パートナーである不動産会社の存在は欠かせません。逆に信頼できる不動産会社さえ見つかれば、ほとんど手間をかけなくとも、継続的に利益を積み上げていくことができます。

空室・滞納に強いかどうかは、不動産会社の実績をもとに判断しましょう。本当に不動産オーナーのことを考えている不動産会社なら、公式ホームページのわかりやすい場所に管理戸数や入居率を公表しているはずです。

逆に実績を公表していない不動産会社や、実績について質問しても明確な返答がかえってこない不動産会社は、避けるようにしましょう。

ワンルーム投資に関するよくある疑問

最後に、ワンルーム投資に関するよくある質問について、回答をまとめました。ワンルーム投資を検討中の人は、参考にしてみてください。

副業禁止のサラリーマンでも大丈夫か

会社が副業を禁止する理由は、副業に時間や労力を費やすことで、本業に支障が出ることを避けたいからです。そのため、不動産投資が副業とみなされることは基本的にありません。

もし10室以上を所有することになれば、確定申告などでも事業的規模としての申告が必要になってきますので、会社によっては規程に抵触するようなこともあるかもしれません。

住宅ローンが残っていても投資用ローンを組める?

住宅ローンと投資用ローンは、同時に組むことができます。ただし、お勤め先や年収に応じて、個人としてローンが組める上限の金額があります。金融機関にもよりますが、たとえば年収500万円なのであれば、年収の8倍程度、つまり4,000万円くらいが一つの目安です。

この範囲に収まらないようであれば、それ以上のローンは住宅用であっても、投資用であっても、原則としては組むことができません。

自己資金0円で可能か?

最近では、フルローンにすれば、自己資金0円でも不動産投資ができます。しかし、全く蓄えがない状態の場合、空室リスクや家賃下落リスクに対応できません。そのため、一定額の貯金をしたうえで不動産投資を始めることをおすすめします。

空室だと収入がゼロになるワンルームはリスクが高い?

ワンルームしか所有していない場合、空室になると、当然収入はゼロになります。そのため、空室期間はこれまでの蓄えからローンを返済しなければなりません。このことから、ワンルーム投資はリスクが高いと考える人がいます。

しかし、入居期間の利益を蓄えておくことで、空室期間に備えることができます。また、ワンルームを複数所有することで、収入がゼロになるリスクを抑えるという方法もあります。異なる地域のワンルームマンションに投資することで、分散投資によるリスク低減効果も得ることができるでしょう。