国内でFX取引がスタートし始めた2000年初頭からトレードを開始、FXに関する情報ブログを運営し、Twitterのフォロワー数は15万を超えるカリスマ的トレーダーの羊飼い氏。コロナショックにより資産運用のニーズが高まる中、この荒れ相場や、先行き不透明な今後のマーケットをどう捉えているのか、羊飼い氏に話を聞いた。

羊飼い(ひつじかい)
羊飼い(ひつじかい)
FXトレーダー&ブロガー。「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。

FXトレード歴は15年以上

「羊飼いのFXブログ」スクリーンショット
(画像=「羊飼いのFXブログ」スクリーンショット)

-「羊飼いのFXブログ」を始めたきっかけを教えてください

羊飼い:日本でFXが始まった2000年初頭からトレードを始めたました。その頃は日本のFX会社は手数料・スプレットともとても高くて、海外だといずれも無料というのがいっぱいありました。

そこで、海外口座を作り、インターネット掲示板で情報をやり取りしていましたが、掲示板だと、どんどん情報が流れていってしまい、同じ質問に回答するということが増えていったので、何かに書き留めておこうと考え、ブログを使うことにしました。

-まだ情報も少なかったかと思うのですが、なぜFXトレードを始めたのでしょうか?

羊飼い:実は病気になってしまい、その時に保険金が500万円入金されました。当時の私にはとても大きな金額で、「もしかしてこれで生きていけるんじゃないか」と考えました、いま思うと無謀ですね(笑)。

ずっと「Yahoo!ファイナンス」は見ていて、株も少し手をつけていたのですが、その頃、日銀の介入が為替で行われていて、115円割っても日銀が介入して戻っていたので、下がって買ってを繰り返せば勝てるのではないかと考え調べたら、証拠金取引があると知って始めました。

-始めた当初と現在では、トレードスタイルは変化しましたか?

羊飼い:最初は訳わからずにトレードしていましたが、当時はFXが始まったばかりで、会社によって経済指標発表時にレートの変動に時間差があるなど、今では考えられない手法がありました(笑)。

色々やっているうちに、最近はよく言われている「プライスアクション」みたいなものが主体になって来ました。為替はその場その場で色んな為替の反応があり、トレンドを見るよりレート自体の反応を見たほうが取れると考えています。また、定期的に暴落もあるので「持つリスク」がありますし、レバレッジをかけられるので資金効率もよいので、スキャルピングという超短期のスタイルに行き着きました。

-トレードする際の、通貨やペアの選び方を教えてください。

羊飼い:私はマイナー通貨はほとんどやらず、ほぼ「ドル円」「ユーロドル」のみですね。

まず、スプレッドが有利なことが理由のひとつです。そして、為替市場で取引されているのも、「ドル円」「ユーロドル」や「ポンドドル」ですよね。金融商品は海外が主体で、アメリカやヨーロッパの人たちが流れを決めていると思うので、その人たちが主でやっている通貨ペアをやったほうが、情報面でわかりやすいと思います。

豪ドルの暴落で2000万円の損切り

暴落
(画像=Getty Images)

-最近の投資成績はいかがでしょうか?

羊飼い:まず、コロナショックがあり、CFD(差金決済取引)でダウを買っていて、その後に下落で買いまして結構やられました。

ただ、為替のボラティリティも一気に上がり、「ドル円」のスキャルピングを1日何百回かやって、その分を取り返しました。為替的には2-4月が取り時でしたね。

-コロナショックの影響は大きいですよね、今後の変化や注目していることはありますか?

羊飼い:この期間に金融市場が大きく動き、個人的には他の金融商品も触るようになりました。損はしましたが先ほどのCFDもそうですし、金や日系先物、日経オプション、米国の個別株など商品数も金額もかなり手を広げています。

直近では、金融市場のリスクオンで米ドル売り、リスクオフで米ドル買いという、今までと違った流れができていて、為替と他の金融市場がリンクしているので、同時に見ていかないといけない状況です。

過去をみていると、他の金融市場と相関・逆相関がある時とない時があり、いい事かどうかは別ですが、事実としていまは繋がっている時ですね。

-過去、トレードでどんな失敗をしましたか?

羊飼い:ブログを始める頃、「豪ドル円」を買ったのですが、インターネット掲示板での豪ドルの通称が羊だったので、そこからブログ名を「羊飼い」に決めました。

当時、豪ドルは金利の高い通貨だったのですが、どんどん買い下がって暴落してしまい、約2000万円くらい損切りしたことがありましたね。

トレードは「時間・場所」に縛られない環境

SBI,FX,口座開設
(画像=PIXTA)

-FX会社は現在、どちらを利用していますか?

羊飼い:コロナショックでいろいろな会社を同時に利用したところ、相場が荒れて結構レートが違っていました。試した結果、去年まで違う会社を利用していたのですが、いまは「GMOクリック証券」を利用しています。

会社によって1回の最大注文量が違うので、例えば1回の最大注文量が200万通貨だったとしたら、2000万通貨を決済しようとすると、10回連打しなければいけません。しかも、その間にレートが変わることもあるので、思うように決済できないことがありました。

「GMOクリック証券」は、通常コースでは1回の取引で最大100万通貨が上限ですが、最大3000万通貨まで持つことができます。それを決済したいと思った時に、2000万通貨でも3000万通貨でもボタン1つで決済出来るのが気に入っています。コロナショックのように荒れた相場の時など、1回の決済で終えられる点で何度か助かりました。

-複数のFX会社で運用するメリットはありますか?

羊飼い:私の場合、トレードのスタイルはスキャルピングで、そちらは「GMOクリック証券」を利用していますが、スイングトレード用に「SBI FXトレード」も利用しています。また、チャートが好きで「YJFX!」も利用しています。

FXはFX会社毎に一度に持てる通貨の上限が決まっているので、複数の会社で上限いっぱい運用するすごいトレーダーもいますが、近年は条件面で各社に大きな差は無いように感じるので、使い勝手など自分の好みで選べばいいと思います。

-現在、トレードで使っているツールを教えてください。

羊飼い:トレードと言えばデュアルディスプレイでやっている方が多いイメージですが、私はスマホとiPadで完結するようにしました。数年前に「海外旅行しながらトレードしたい」と考えた時期があって(笑)、結構時間をかけて練習して、場所を選ばず、いつでもどこでもトレードできるようにしました。

情報は、Twitterを結構見ています、いま一番早いのがTwitterなので。Twitterを見て、FXのアプリ、レート、気になったらチャートやニュースも見ています。Twitterではフォローしている人を中心に、早い順やいいねが多い順など、設定を変えて複数の端末で見ていますね。

-投資をはじめるようになって、ご自身が変わったことはありますか?

羊飼い:そうですね、ニュースが今までと違う捉え方になりましたね。この出来事がどう為替や株価に影響を与えるのだろうと、世界情勢に興味を持つようになりました。

今まで自分に関係がないと思っていた世界に彩りがでるというか、がらりと見え方が変わりました。

また、情報を受け取るだけではなく、情報の正しさというか、自分で調べて正確性を確認するようになりましたね。

初心者は「リアルに体験すべき」

投資初心者
(画像=Getty Images)

-これから投資の世界に足を踏み入れる初心者は、どういったトレード方法がおすすめですか?

羊飼い:まずは自分の手がとどく範囲で、レバレッジかけずにやって欲しいですね。10万円で始めるなら、10万円以下の外貨を持ってみて、ニュースや日々情報を得て、どれくらい為替が動くのかをリアルに体験するところから始めるのがいいと思います。

自分の許容範囲内でやれば、メンタル面でも負担は少ないですよね。許容範囲を超えて、ドキドキしながらやっていると、安易な損切りしたり、待てずに利確していると、いつかはやられてしまうと思います。

-最後に、これから投資を始める方へ、アドバイスをお願いいたします。

羊飼い:投資がギャンブルになってしまわないよう、ギリギリのお金でやるのではなく、余裕資産が出来てから始めるのが一番良いと思います。