モトリーフール米国本社、2020年7月19日投稿記事より

リタイア後に、保有する配当株が無配または減配となるかもしれない、とやきもきして暮らしたくはないでしょう。

一般的に退職者にとっては、不況や新型コロナウイルス・パンデミックの中でも配当を維持できる財務基盤の強い企業に投資するのが賢明です。

次の3つの配当銘柄は、厳しい状況を乗り越えられる事業を行い、強固な財務基盤を持っています。

その結果、これらの銘柄は財務の安全性が高く、投資リターンは底堅く、リタイア後の生活や貯蓄への安心感をもたらすことができます。

ベジタブル
(画像=Getty Images)

1.ターゲット:配当利回り2.23%(執筆時点)

ターゲット(NYSE:TGT)はリタイア後のポートフォリオにとって心強い銘柄です。

同社は「配当貴族(年間配当を25年以上連続して引き上げている会社)」で、パンデミック最中の今年6月に、49年連続となる増配を発表しました。

来年も増配できれば、同社は「配当王(50年以上連続で増配している会社)」に輝きます。

パンデミックによる外出禁止令で消費者のオンラインショッピングへのシフトは加速しましたが、同社はこの変化に上手く適応しました。

同社の第1四半期(2~4月)のデジタル売上高は既存店ベースで前年同期から141%増加しました。

もっとも、同事業はパンデミック前から順調で、2019年までにデジタル売上高は6年連続で25%以上の伸びを記録しています。

第1四半期決算は同社の回復力も示す結果となり、現在の景気後退の中で、生活必需品の供給者である同社の業績は他の小売業者と比べて良好でした。

同四半期の売上高は前年同期比で11.3%増と、2019年通期の前年比3.7%増と比べて一段と強さを増しました。

配当支払いの長い実績、厳しい経済状況の中での強さ、そして適応力を持つ同銘柄は、手堅く頼りになるリタイア後銘柄です。

配当性向は50%で、今後も配当支払いを続ける余裕があります。

2.イリノイ・ツール・ワークス(ITW):配当利回り2.55%(執筆時点)

イリノイ・ツール・ワークス(NYSE:ITW)は産業関連の製品や機器を扱う世界的なメーカーで、対象とする産業はレストラン、自動車、建造物など多岐にわたります。

同社製品の例としては、冷凍設備、溶接用品、ファスナー、医療用機器、接着剤などが挙げられます。

1912年に設立され、配当を50年以上継続して支払っています。

この10年間は、配当支払いを大幅に強化しており、年間配当支払い額は2012年には一株あたり1.52ドルでしたが、現在は同4.28ドルに上昇しています。

長い実績があるとはいえ、厳しい状況下では配当を減らさないとも限りません。

しかし、その点でもITWには強みがあります。

年間配当支払い額が一株あたり4.28ドルと高い水準にあるにもかかわらず、配当性向はフリーキャッシュフローの55.6%と持続可能な水準です。

同社の第1四半期の売上高は、パンデミックのグローバルな影響で、前年同期から3億2,400万ドル減の32億ドルとなった一方で、フリーキャッシュフローは同1,500万ドル増の5億5,400万ドルとなりました。

これは、同社が景気後退時にはコストを減らすために必要なアクションを取れるということを示しています。

ITWは手堅いバランスシートも有しています。

第1四半期末の総資産は141億ドル、負債合計は119億ドルです。

14億ドルの現金および現金同等物を持ち、短期負債はたった400万ドルであることから、ITWはパンデミックを乗り越え、安全に配当を維持できるでしょう。

3.プロクター・アンド・ギャンブル(P&G):配当利回り2.54%(執筆時点)

プロクター・アンド・ギャンブル(NYSE:PG)ほどの配当実績を持つ企業はほとんどありません。

同社は130年にわたり配当を行い、64年連続で増配しています。

直近の増配は今年4月で、パンデミックがもたらした経済の不確実性を理由に多くの企業がガイダンスを取り下げるなか、同社は2020年度の売上高の伸びを前年比で3~4%と予想しました。

パンパースのおむつや象徴的なブランドである「クレスト」の歯磨き粉といった生活必需品の品揃えから、同社はパンデミックの中でも売上高を伸ばしました。

第3四半期(1~3月)の売上高は前年同期から5%の増加となりました。

第3四半期末の現金と現金同等物は154億ドルと、昨年の27億ドルから大幅に増加しました。

これは、同社が現在の景気後退を力強く乗り越え、配当を継続する一助となるでしょう。(提供: The Motley Fool Japan


免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Robert Izquierdは、イリノイ・ツール・ワークス株、ターゲット株を保有しています。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有していません。