金融情報会社フィスコのソーシャルレポーターとして、株探など複数メディアにマーケットや銘柄情報を配信している有限亭玉介さん。

自身のブログで株式投資における注目銘柄を配信する傍ら、スウィング投資を中心にトレードを重ねている。ここでは、有限亭玉介さんが投資を始めたきっかけや投資スタイルなどを紹介しよう。

有限亭玉介
有限亭玉介(ゆうげんていたますけ)
日々トレードを重ねる個人投資家・ブロガー。金融情報会社フィスコのソーシャルレポーターとして、20以上のメディアに株についての記事を配信するほか、株&猫ブログ『儲かる株情報「猫旦那のお株は天井知らず」』では、独自の視点で注目した銘柄を随時紹介している。趣味は野球、落語、酒。猫旦那(飼い猫)の名前は「なつ」、含み益はもっぱら家族(嫁&娘)に献上。

公式ブログ:儲かる株情報「猫旦那のお株は天井知らず」
Twitter:@kabureport_cat

株式投資の基本は大学教授や先輩から学ぶ

――株式投資についてお話を伺う前に、どうしてもハンドルネームの「有限亭玉介」が気になってしまいます。この名前の由来について教えて頂けますか。

落語などの芸事全般が好きで、もうお亡くなりになっていますが、悠玄亭玉介という幇間芸(ほうかんげい)の師匠のお名前を尊敬の念を込めて、もじらせて頂きました。

――有限亭さんの株のレポートなどを見ると、「あたくし」とか「でございます」といった口調が目につきますが、これは落語由縁だったんですね(笑)

そうなんです。いわゆる噺家(はなしか)さんの口調ですね。

――いきなり余談から失礼しました。それでは、株式投資を始めたきっかけからお話頂けますか?

大学が経済学部で、教授や学部の先輩のなかに株をやっていた人が結構いたんです。サークル内でも遊び感覚でトレードをしている先輩がいて、そうした先輩や教授から株式投資の基本をいろいろと教わりました。

――教授から教わったんですね(笑)

教授陣にも株が好きな人がいたんですよ(笑)。

それから、自分でもちょこちょこトレードをするようになりました。ただ、株を初めてからしばらくは、買うのは日経225採用銘柄のような大型株ばかりでしたね。本格的に現在のような小型株の投資を始めたのは、ちょうどアベノミクス相場が始まった2012年の終わりから2013年にかけてです。

――当初はどのようなトレードスタイルだったのですか?

大型株が多かったので、相場の地合いに合わせて売買することが多かったです。あとはPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などをチェックして、チャートで底打ちしたタイミングを見計らって買い出動していました。株価が安い時に買うことを意識していましたね。

ただ、大型株は小型株に比べると値動きが小さいですし、資産が大きく増えたり減ったりというのはありませんでした。コツコツと利益を積み重ねていた感じです。

――現在は小型株のスウィングトレードがメインとのことですが、投資のスタイルが変わったのはなぜでしょうか。

大学在学中からイベントの企画や運営、舞台制作などをやっていて、その後、イベントの企画・運営や舞台制作などの分野に就職したのですが、WEBによる集客を学ぶべくWEBディレクターに転職しました。

そうしたら、たまたま株関係のクライアントが多く、彼らとやり取りをする中で「株のことを知っているなら、株系の仕事ならもっとできそうだよね」という流れになったんですよ。それで、株式投資系の記事やブログなどを書くようになったわけですが、そこでは、新興市場系の小型株についても書いていました。小型株の荒っぽい値動きを見つつ、記事を書いているうちに「自分で投資しても勝てるんじゃないか」と考え、小型株のデイトレやスウィングを始めるようになりました。

「待ち伏せ投資」で大きな利益狙う

チャート,分析
(画像=BEST-BACKGROUNDS/Shutterstock.com)

――デイトレやスウィングは、基本的にチャートを見ながら売買するわけですね。

そうですね。よくやるのは、明確な上昇トレンドとなっている銘柄の押し目を狙う手法です。チャートはローソク足に加えて、一目均衡表やMACD、ボリンジャーバンドなどもチェックしますね。

基本はデイトレやスウィングトレードなので分足と日足チャートがメインですが、押し目を狙う場合には週足チャートも見ます。ほかには「待ち伏せ投資」もよくやりますね。

――「待ち伏せ投資」とはなんでしょうか。

株価が下落局面からヨコヨコ、保ち合いとなっている銘柄の押し目を狙うという手法です。これは当時のブログにも書きましたが、たとえば、2018年ころのJIG-SAW(ジグソー)。サーバーの自動監視システムを手掛ける会社ですが、当時は売上高が伸びるなど業績は良いのに、株価の値動きはあまり芳しくありませんでした。

株価が上昇してもおかしくないのに、ヨコヨコの状態にある時に値動きのウォッチを続け、同年の年末の大きな押し目の時を狙って仕込んだわけです。このようなやり方が「待ち伏せ投資」です。

――これもスウィングトレードですか?

「待ち伏せ投資」はじっくり株価の反発を待つ手法なので、半年、長い時で1年程度ホールドすることもありますね。ただし、あまり待ち伏せ投資狙いの銘柄が増えすぎてしまうと資金効率が悪いですし、今回のコロナショックのようなショック安があると大きなダメージを受けてしまいます。

中長期の保有は、全体相場が上にいくのか下にいくのかわからない状況の時はリスクが高いので、やはりデイトレやスウィングなどの短期投資がメインになりますね。現在の相場もそうです。

――やはり、コロナショックは厳しかったですか。

損をした銘柄はいくつかありますが、特に栄研化学ではやられましたね・・・。この会社は、コロナウイルス検査の主流である「PCR法」に取って代わると言われる「LAMP法」を開発していて、コロナ関連として有望だと思ったんです。

――やられたというと、資産の半分くらい・・・?

いえ、そこまではいきません(笑)。いつも買いと同時に買い値の数%下の値段、最大でも7~8%の値段に逆指値を入れておくので、基本的に1銘柄の売買で発生する損失も、8%以下に留まることになります。

ただ、栄研化学の場合は過去の実績もあったので、絶対に株価が上がると考えてしまって・・・ナンピン買いまでしたのが良くなかったですね。結局全体相場の地合いには勝てず、栄研化学の株価も急落してしまいました。自分のトレードスタイルにしては大きな痛手になりましたね。

当面はコロナが追い風になる銘柄を狙うべき

新型コロナ関連株
(画像=PIXTA)

――コロナショック後にかなり資産を回復している投資家も少なくないようですが、その後のトレードの調子はいかがですか。

栄研化学でやられて目が覚めましたね。いくら個別で良かろうが、全体相場の急落には勝てないということを思い知りました。そこで、3月からは全体相場の状況を注視し、日経平均株価が大底を打った3月19日の翌日頃から再び買い始めました。

二番底をつけにいく展開が怖かったので、すぐに手放した銘柄もありますが、その時買った銘柄のほとんどは株価が1.5倍とか2倍まで反発しました。それで、コロナショックの損失を取り戻すことができましたね。もっとも、相場が再び急落に転じる怖さもあったので、それ以上は持ち続けることができず、利食ってしまったのが悔やまれます。Aimingやメドレー、ロコガイドなどの売買ではかなり利益が出せました。

――利益確定のタイミングは、やはりチャートですか?

そうですね。主に、25日移動平均線からの乖離(かいり)率や、ボリンジャーバンドの3σ(シグマ)に突入したあたりで利確を考えます。

――これから株式投資を始めるとしたら、どんな銘柄に投資するのがいいでしょうか。

コロナ以前と以後では、相場の常識がガラッと変わったと思いますね。人々の生活様式が一変し、ニューノーマルにはまる銘柄はどんどん株価が上がる一方で、はまらない銘柄はとことんダメになりそうな気がします。これから始めるのであれば、やはりコロナが追い風になるような銘柄を狙うべきでしょう。

ただし、ワクチンが開発されて世界中に普及する量が確保できる、あるいはできることが判明した時点で、また相場の流れは変わりそうです。それまでは全体相場の流れを見つつ、ニューノーマルに絡んだ銘柄の上昇波に乗るのが良いと思います。

――初心者におすすめの証券会社があったら教えて下さい。

楽天証券とSBI証券は、チャートなどが比較的見やすくて初心者向けだと思いますね。本当に初めてなら楽天証券、もう少しチャートを詳しく分析したいのであれば、データが見やすいSBI証券がおすすめです。

――初心者向けになにかアドバイスはありますか。

人の話ばかり参考にして、その話のままにトレードするのは止めたほうがいいでしょう。ある著名落語家がよく「人の話をうのみにするやつぁバカだ」などと言いますが、その通りでしょう。人の話を聞くなというわけではありませんが、やはり聞いた内容を一度は自分できちんと調べることが大切だと思います。