「もし20年後も紙で印刷されているとすれば、とても驚くべきことだ」——。アメリカを代表する新聞と言えるニューヨーク・タイムズのマーク・トンプソンCEO(最高経営責任者)は、米テレビ局のインタビューでこう答えた。

デジタル収入が紙媒体の収入を抜き、新聞業界におけるデジタル展開をリードするニューヨーク・タイムズ。デジタルで成果を挙げているとは言え、紙をやめるという発言は、新聞業界が岐路に立たされているということを改めて思わせる。

連載「経営トップ、発言の真意——WORDS by EXECUTIVE」の第29回では、イギリスのBBCで会長を務めた経歴も有するマーク・トンプソンCEOの発言を取り上げ、同社の戦略のほか、9月に就任する新CEOについても触れていく。

トンプソンCEOの発言の背景にあるものは?

WORDS by EXECUTIVE #29
(画像=Bloomberg/Getty Images, ZUU online)

冒頭紹介したトンプソンCEOの発言は、アメリカのニュース専門放送局であるCNBCのインタビューにおけるものだ。実際にはその発言の前に、次のように語っている。「私はニューヨーク・タイムズが次の10年間は間違いなく印刷されていると信じている。そして恐らく、15年以上経ってもだ」