最近、世界的に話題になっているeスポーツですが、アメリカ、韓国、中国に比べ、日本ではまだ認識度が低いように思えます。

広告やメディアでも「eスポーツ」という言葉を目にする機会が増えてきていると思いますが、海外では”スポーツ”として認められているのに対し、日本ではまだまだ”ゲーム”としての認識が強いようです。

eスポーツは「electronic sports」の略で、コンピューターゲームやビデオゲームを使い、複数のプレイヤーで対戦する競技なのですが、そのイベント会場は、スポーツ競技同様の競技場の設定となっていて、まるで普通にスポーツ観戦しているかのような雰囲気です。

eスポーツの競技人口は、世界規模で1億人を超えていて、競技観戦、視聴者は3億人を超えていると言われているほど大きな市場になっています。

今回は、世界的に人気が出てきているeスポーツ界で有名な中国系の企業をご紹介します。

オンラインゲーム
(画像=Getty Images)

テンセント

日本にも支社がある会社で、インターネットからポケベルにメッセージを送るためのソフトの販売を計画し創業された企業です。

オンラインゲーム、アプリの制作・販売、映画製作、eスポーツイベントの運営など様々な事業に携わり、ソニー、マイクロソフト、任天堂を抜いてゲームの売上は世界最大級のゲーム会社まで成長しています。

フーヤの株を37%、ドウユの株を38%それぞれ保有しています。

フーヤ(Huya)

フーヤ(NYSE:HUYA)はゲーム動画配信サイトを運営しており、ゲームやeスポーツファンの若者ユーザーから高い支持を受けている企業です。

世界最大のゲーム市場と言われている中国にて、ゲームのライブストリーミング・プラットフォームを運営しています。

同社のプラットフォームの特徴は、ソーシャルメディアとの結びつきが強い点で、リアルタイムのコメント機能などでユーザーの支持を得ています。

また、東南アジアをターゲットとしている点も特徴です。

ドウユ(Douyu)

ドウユ(NASDAQ:DOYU)はフーヤ同様に中国にてゲームのライブストリーミング・プラットフォームを運営しています。

2018年に東南アジア市場に進出したのを機に、2019年にNASDAQに上場し、同年日本にも三井物産とのジョイントベンチャーを支社として設立しています。

フーヤとドウユが合併するか?

昨今、フーヤとドウユが合併を検討しているという報道がありました。

両社とも1、2位を争う規模のゲームのライブストリーミング・プラットフォームを運営しており、合併が実現すれば、最大級のプラットフォームになる事は間違いないでしょう。

合併により一番懸念されるのは、フーヤの株を37%、ドウユの株を38%ずつ保有しているテンセントの業務内容がどうなっていくかでしょう。

3社ともオンラインゲーム、ライブトーナメントイベント、ストリーム、eスポーツの運営などそれぞれ大きな市場を得ています。

表向きは合併する事により更に大きな市場の獲得という事になりますが、果してお互いに協力して運営ができるのでしょうか?

そして3社の顧客へのサービス内容や対応はどのように変わっていくのでしょうか?

中国企業への取引禁止懸念

3社とも中国企業という事で、最近のトランプ大統領の対中国政策の影響で、アメリカ国内の中国企業への懸念はとても高くなっています。

先日、トランプ大統領は、動画共有アプリ「TikTok」を運営するバイトダンスとの取引を禁じる大統領令に署名しました。

この大統領令によると、両社が関わっている「WeChat」(Lineの様なメッセンジャーアプリ)や「TikTok」などのアプリが、アメリカ人の個人情報を収集して中国共産党に提供しており、政府関係者への脅迫やスパイ活動につながる恐れがある可能性がある為、これらのアプリに関連する取引を9月下旬から禁じると発表しました。

今回の大統領令は、通信機器大手メーカーのファーウェイの話と同様(中国政府がファーウェイ製品を通じて情報を盗んでいるという話)、セキュリティー的な要素もさる事ながら、政治的な要素もあると思いますが、11月の大統領選挙の結果によっては、その後にも影響が出る可能性があります。

この大統領令の影響でしょうか、3社とも最近の株価は下落気味ですが、3社が参入しているオンラインゲーム、ライブトーナメントイベント、ストリーム、eスポーツは世界的に市場が伸びている分野でもありますし、特にeスポーツイベントは世界各地で開催されています。

そのイベントにて賞金を稼ぐ目的として設立された「プロゲーマー集団」も世界で設立されているほどの注目ぶりです。

注目するべき点は、eスポーツのファンの平均年齢が低いという点です。

例えば野球のMLB(アメリカのメジャーリーグ)ファンは平均57歳なのに対して、 eスポーツは30歳であるので、これから長期に渡りファンがついてくる事が期待されます。

今後の成長分野として、長期的な視野でeスポーツは注目すべき投資ジャンルの1つだと思います。(提供: The Motley Fool Japan


免責事項と開示事項 記事の作者、小林貴之は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。