コロナ相場を踏まえたポートフォリオの見直し
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コロナ相場でマーケットのボラティリティが大きくなっている中、重要となってくるのがポートフォリオの適切な見直しだ。ここでは3つのケースについて、その具体例を紹介する。

ケース 3 元本保証商品と日本株だけのポートフォリオの見直し

お客様の属性
・共に元公務員の夫婦
・老後資金は十分に確保
・夫は将来的なインフレ懸念を抱いている

預金や保険などの元本保証の商品が中心になっていて、そこに少しだけ日本株を保有しているという投資家はとても多い。

この事例のお客様もそのような一人だ。退職後、自分自身で勉強しながら、日本株の個別銘柄への投資で運用を行ってきた。しかし、2018年後半のマーケット大幅調整と、今回のコロナショックで大きな損失を抱えてしまっており、このまま自分で考えながら運用を行っていくよりも、専門家に相談をしたほうがよいと考えたようで、私のところに相談に来られた。

基本の流れに沿って、まずはライフプラン作成から入り、キャッシュフロー・シミュレーションを行い、老後までの必要な利回りを計算する作業から行った。

このお客様は夫婦共に公務員だったことから、現役時代から貯蓄ができており、夫婦合計で約8000万円の金融資産を保有していた。そのうちの約1割が日本株で、海外資産は保有していなかった。すでに住宅ローンは完済しており、また、自宅の大規模リフォームも済んでいたことから、住宅費に関していえば今後大きな支出はないだろうということであった。

また、住宅費以外の部分は、夫婦共に旅行が趣味であるが、揃って海外に出かけるというものではなく、年に数回近場の温泉に出掛ける程度である。そのためキャッシュフロー・シミレーションでは、老後までの資金繰りに問題はなく、預貯金に預けたままでも老後資金は十分であることがわかった。

そこでお客様と一緒に話し合ったのが、今後運用を行う必要があるかどうかという点だ。日本株で失敗してきた経験を持っているため、特に妻が投資に対して少しネガティブな印象を持っており、また今回のコロナショックにより、「投資は怖い」という思いを強くしてしまったようだった。

運用を行わない選択をしてもよいと伝えたが、夫のほうが将来的なインフレ懸念を抱いており、元本保証のある金融商品に集中させるリスクも感じていたため、数回の打ち合わせを経て、最終的にはインフレリスクに備えること、円資産への集中を避け、海外資産も保有する形で、しっかりと分散投資を行っていく方針になった。

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