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「実質的支配者」とは、「真の受益者(BeneficialOwner)」とも呼ばれ、法人を最終的に(最上位の地位で)所有・支配しており、法人の利益を最も享受することになる自然人のことをいいます。

特定事業者である金融機関は、法令に基づき、取引時確認の際に、以下の①~④の順番で法人の実質的支配者を特定・確認することが求められます。

①株式会社など資本多数決原則をとる法人については、過半数の議決権を直接的・間接的に保有する自然人、②議決権の25%超を直接的・間接的に保有する自然人、③当該法人の事業活動に支配的な影響力を有すると認められる自然人、④当該法人を代表し、その業務を執行する自然人――が実質的支配者となります。

なお、資本多数決原則をとらない法人においては、「議決権」を「収益の配当または財産の分配を受ける権利」と読み替えて判断します。

法人は会社を代表する者が意思を決定・表明することにより取引を行いますが、中小零細企業の場合、実質的支配者が代表者であることが多いでしょう。

実質的支配者の中には、法人財産に関する権利・支配関係が複雑であることを悪用し、自己の財産を法人の財産の中に隠蔽し、さらに、取締役等に自己の影響力が及ぶ第三者を充てるなどして、実質的に法人およびその財産を支配することで、マネー・ローンダリング等の不正行為を企てる者もいます。

実質的支配者の状況等を慎重に検討して判断