多くの人が憧れる早期リタイアを実現するために、具体的にどのような準備や計画が必要なのでしょうか?今回は、早期リタイアという選択肢の詳細やシミュレーション方法について詳しく解説します。

また、実際に早期リタイアを叶えたサラリーマンの事例を2つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

早期リタイアとは

セミリタイア,早期リタイア
(画像=PIXTA)

早期リタイアとは、一般的な定年年齢の60歳より前に、会社を退職し自由な生活を手に入れることです。「アーリーリタイア」と表現されることもあります。

似た言葉にセミリタイアやFIRE(Financial Independence and Retire Early)があります。セミリタイアでは、退職後もアルバイトや在宅ワークなど、一定の仕事で収入を得ることが一般的です。一方アーリーリタイアでは、退職後は労働をして収入を得ることはしないとされています。

FIREは直訳すると「経済的独立と早期リタイア」で、経済的自立を基盤として、好きなことをして暮らす生き方そのものを指します。FIREは欧米の若者を中心に一大ムーブメントを起こし、日本に持ち込まれた考え方です。

早期リタイアのメリット

早期リタイアのメリットは、なんといっても憧れの暮らしを叶えられることでしょう。時間に縛られる労働から開放されることで、趣味などに自由に時間を使うことができます。旅行を楽しんだり、家庭菜園を始めたり、アウトドアに出かけたり‥。自由気ままな生活を想像すると、夢がふくらみます。

早期リタイアを実現したら、場合によっては海外に暮らしの拠点を移すという選択肢もあります。日本の自宅を売却し、憧れの国でゆったりと余生を過ごす。そんな生活に憧れる人も多いでしょう。

経済的不安もなく、自分の好きなように時間を使うことで、精神的に深い充足感が得られるはずです。

早期リタイアのデメリット

早期リタイアを希望するなら、デメリットにも目を向けておかなければなりません。

一番気にすべきは、お金の問題です。お金の問題がクリアできないまま、もしくはお金の計画をおろそかにしたまま早期リタイアをすると、後悔することになりかねません。

貯金が底を尽きることも自体も問題ですが、「貯金が底を尽きるかもしれない」という不安から、思い描いたような生活を送れないこともデメリットです。収入が途絶えて不安に駆られる心理は、経験してみないとなかなかわからないでしょう。

また、時間が有り余ることで、人生の意義を見失ってしまう人もいます。特に金銭的に余裕がないと、お金のかかる趣味や旅行はあきらめざるをえません。そうすると、時間ばかりが余ってしまうことになります。

早期リタイアに必要な金額をシミュレーション

早期リタイアによって憧れの暮らしを叶えたいなら、お金の問題をクリアすることは欠かせません。「退職金があればなんとかなるだろう」などと安易に考えず、しっかり必要資金をシミュレーションすることが幸せな早期リタイアを実現するコツです。

たとえば、次のような項目を洗い出し、早期リタイア後のお金の流れをライフプランにまとめましょう。

・貯金
・退職金
・年金
・投資や副業による収入(不労所得)
・生活費
・いざという時の費用

生活費については、総務省の「家計調査(2019年)」が参考になります。同調査によると、世帯主の年齢別の1ヵ月の生活費の目安は下記の通りです。

~29歳  177,308円
30~39歳 257,184円
40~49歳 306,151円
50~59歳 302,584円
60~69歳 259,280円
70歳~  202,188円

データをもとに、80歳まで生きるとして試算すると、早期リタイアする年齢別の必要な生活費は下記の通りです。

<40歳で早期リタイアする場合>
40~80歳までの生活費 約1億2,842万円

<50歳で早期リタイアする場合>
50~80歳までの生活費 約9,169万円

もちろん、この金額のすべてを貯金する必要はありません。貯金、退職金、年金、不労所得等を合算して、生活費として必要な金額をまかなえればいいのです。とはいえ、多額のお金であることには違いありません。

早期リタイアを実現するための選択肢は?

早期リタイアで幸せな暮らしを叶えるには、お金のプランは欠かせません。続いて、早期リタイアを実現するための方法を2つ紹介します。

貯金をする

1つ目は、貯金するという方法です。堅実な方法ですが、貯金によって必要な金額を貯めるのは簡単なことではありません。たとえば、30歳から早期リタイアを志したとすると、必要な貯金額は下記の通りです。

<40歳で早期リタイアする場合>
貯金目標額 約1億2,842万円
40歳までの平均貯金額 1,284万円/年

<50歳で早期リタイアする場合>
貯金目標額 約9,169万円
50歳までの平均貯金額 458万円/年

30歳以降は、子どもの教育やマイホームの購入といったライフイベントも多い時期です。そんな時期に、これだけの金額をコンスタントに貯金し続けることは、多くの家庭では困難でしょう。貯金で早期リタイアを叶えることも不可能ではありませんが、効率が悪く、実現性の低い方法といえます。

また、いくら貯金目標を達成しても、あくまで統計データによる推計です。早期リタイア後に思わぬことが起こり、貯金が底を尽きてしまう可能性もないとは言い切れません。そうした場合には、退路を断たれてしまうことになります。

投資をする

効率よくお金を増やしたり、お金を生み出す仕組みを作る方法として、投資があります。

投資にもいくつかの種類がありますが、ハイリスク・ハイリターンが特徴な株式やFXは、早期リタイアを目的とした資産形成には向きません。景気の影響を受けやすく、場合によっては大きく損をしてしまうリスクがあるからです。また、株価や為替レートを常にチェックしておく必要があり、忙しいサラリーマンにとって負担が重い投資方法といえるでしょう。

早期リタイアを目指して投資で資産形成するなら、最も適しているのは不動産投資です。効率よく資産を増やすことができ、かつ家賃という形で定期的な収入を得ることができるからです。

不動産投資なら、最初の物件選び・不動産会社選びさえきちんと行えば、その後は比較的手間をかけずに安定的に家賃収入が得られます。まさに、不労所得の代表的なものです。

定期的に得られる家賃収入を増やしていくための投資なら、早期リタイアの時期について、ある程度の目安をつかむことができます。目減りしてしまう貯金だけでなく、継続収入があることで、早期リタイア後に望んだ通りの暮らしを叶えやすくなるでしょう。

不動産投資は早期リタイア実現の近道

続いては、不動産投資で早期リタイアを叶えた先輩の声を2つ紹介します。

早期リタイアした先輩の声1.村野さん

村野さんは、特別な環境にあったわけではなく、ごく普通にサラリーマン生活を20年間続けてきました。その中で、不動産投資を始め、毎年1~4戸の物件を購入することを継続。15年間で、東京都内の中古ワンルームマンションを中心に、27戸の物件を所有するまでになりました。

管理費と修繕積立金を差し引いた手取りの家賃収入が年間約2400万円。44歳の現在、早期リタイア生活を楽しんでいます。

村野さんは、「借金には2種類ある」と語ります。借りたお金を消費してしまうのは、悪い借金。しかし、借りたお金を投資した場合、バランスシート上では資産も増えることになります。

「借金は怖い」と決めつけず、不動産投資の本質を見極めることが、成功の秘けつといえるでしょう。

また、村野さんはコロナ禍における不動産投資の強みにも触れています。株式の売買や不動産の売買など、タイミングを見計らって行う「投機」は、景気の影響を受けます。しかし、家賃収入を目的として長期間に渡って不動産を所有するなら、基本的には影響を受けません。

景気が悪くなったからといって、家賃が急に下がったり、家を借りる人が減ったりすることはないからです。

「価格が上がるか下がるかは誰にも分かりません。分からないものに悩むよりも、どちらでも良いような状態を作ったほうが合理的だと思うのです」と語る村野さんの言葉には、説得力があります。

最後に村野さんは、不動産投資会社を選ぶうえで「投資で成功するよう育ててくれる会社かどうか」を見極めることが大切だと語っています。投資家と不動産投資会社は、投資で成功するほどお互いウィンウィンとなる、パートナーともいうべき関係。信頼できる会社かどうか、しっかり見極めることが大切です。

・関連リンク:27戸の不動産を購入し、早期リタイア生活を送る元サラリーマンが教える経済危機に負けない資産形成術

早期リタイアした先輩の声2.台場さん

台場さんはサラリーマン時代から不動産投資をスタートし、約2億3,000万円の資産形成に成功。現在は、東京都のワンルームを中心に16部屋を所有し、セミリタイア生活を謳歌しています。

台場さんは、勤めていた会社の経営悪化や、配偶者の難病といった経験をする中で、サラリーマン一本で生きることのリスクに気づいたといいます。追い詰められた状況にあった台場さんですが、不動産投資で不労所得を得ていたため、思い切って会社を辞め、早期リタイアを選択することができました。

「不動産投資で不労所得を得ることは、人生の選択肢を広げる」というのが、実体験に基づく台場さんの考えです。

中小企業白書によると、約20年で半分の会社が消滅しているというデータがあります。先行きの見えない今の時代、倒産リスクやリストラリスクは、決して現実味のない話とはいえません。2020年はコロナショックの影響で、コロナ倒産も相次いでいます。

このような状況下でも、不動産投資は、会社に依存しない生き方を選択できる自由を与えてくれるのです。

台場さんが最も後悔していることは、物件を買い増しするスピードが遅かったことです。慎重に不動産投資に取り組んだ台場さんは、入金状況や部屋の管理状況を確認しながら買い増しを進めました。

しかし今となっては、「もっと早く始めていれば、より早い段階で資産をつくることができたのに」と後悔しているそうです。

試行錯誤を繰り返し、台場さんが辿り着いたのは、「東京、中古、ワンルーム」への投資です。利回りとリスクのバランスが一番いいのが、この手法だと台場さんは語ります。

サラリーマンという属性を活かし、ローンを活用したうえで、着実に資産を形成する。サラリーマンが早期リタイアを叶える現実的な方法として、不動産投資は注目に値するといえるでしょう。

・関連リンク:「私は不動産に救われた‥」家賃収入月額80万円の元サラリーマン大家が語る不動産投資の成功メソッド

行動しなければ夢は叶わない

夢は思い描くだけでは叶いません。早期リタイアを目指すなら、具体的に行動を起こすことが何より大切です。早期リタイアを叶えるための方法を検討し、実際に担当者に会って話を聞く。自分の資金を投じてみる。こういった行動を起こした人が、夢を実現し、自分の望み通りの人生を送ることができるのです。