「不動産投資に興味はあるけれど失敗したらどうしよう?」「多額の損失を出してしまうのではないか」などと考え、行動を起こすことを躊躇っている人もいるでしょう。確かにあらゆる投資には、リスクが存在し、損失が出てしまう可能性はゼロではありません。しかし、事前に失敗につがなりそうなポイントをおさえておくことで、成功率を高めることができます。

今回は不動産投資で失敗しないために避けるべきことや、理解しておくべきポイントをまとめました。

不動産投資は必ず成功する投資ではない

東京,不動産
(画像=PIXTA)

不動産投資は、株式投資やFXなどと比較して、ローリスクで着実に資産を築くことができる優れた投資法です。しかし、すべての投資がそうであるように、リスクがまったくないわけではありません。

不動産投資に失敗しないためには、書籍やセミナーなどで情報収集し、リスクを理解することも重要です。営業マンの都合のよい言葉に惑わされることなく、自身で判断できるようになるためにも基本的な知識は理解しておく必要があります。

また、不動産投資は物件選び以外にも税金や管理などさまざまな側面があります。そのため、日々の勉強の積み重ねが不動産投資を成功させる鍵であることを理解しておきましょう。

不動産投資における失敗とは

不動産投資には、「一棟かワンルームか」「新築か中古か」「都心か地方か」など様々な手法があります。また、目的も資産形成や税金対策など人によって異なります。そのため何をもって「失敗」とするかは人によって異なります。しかし、多くの場合において、「トータルで赤字になること」は失敗だと言えるでしょう。

例えば、長期保有を前提に投資したにもかかわらず、家賃収入を思うように得ることができずに、自己資金からローン返済を行うことになり、最終的に当初のシミュレーションが破綻してしまうケースなどは典型的な失敗事例です。一方で、投資を始めた当初は経費が家賃収入を上回る赤字であっても、最終的に投資した資金よりも多いリターンを得ることができれば、その投資は「成功」ということができます。

以下で「トータルで赤字になってしまう」という失敗をしないためのポイントについて解説していきます。

不動産投資を失敗させる7つのNG項目

不動産投資ではさまざまな失敗パターンを想定する必要があります。自己資金ゼロでの購入や身の丈に合わないローンの利用などはリスクを高めるので控えるべきでしょう。また、物件の選び方次第で避けることができるリスクもあります。失敗しないために注意すべき7つのNG項目を確かめていきましょう。

新築物件を買ってしまう

新築物件について「入居者がつきやすく魅力的」と考える人もいますが、不動産投資においては避けたほうがよいでしょう。

新築物件の価格には、販売促進費や人件費などが上乗せされています。こうした「新築プレミアム」があるため、新築物件は基本的に本来価値に対して割高であり、購入した瞬間にその分の含み損を抱える可能性が高いといえます。一方で中古物件の価格は、その時点の価値に対する市場価格によって決まるため、含み損のリスクは比較的低いと考えられます。

自己資金ゼロでアパートを購入してしまう

ローンによってレバレッジをきかせ、少ない資金で高額な物件を購入できることは不動産投資のメリットの一つです。しかし、自己資金が少なければリスクも高まります。特に購入資金の全額をローンにたよる「フルローン」は非常にハイリスクといえるでしょう。金利の変動や空き室といった不測の事態が発生した際の対応が、困難になるからです。

なかでも、自己資金ゼロのフルローンで数千万円~1億円以上のアパートなどに投資する行為は注意が必要です。一般のサラリーマンの多くは、こうした場合に必要になる多額の借り入れの負担に耐えきれないでしょう。

地方郊外の物件を買ってしまう

地方や郊外にあるアパート・マンションを購入することも避けたほうがよいでしょう。近年は都市圏外にも賃貸物件の建設が増えており、相続税対策として注目する人も多いようです。しかし買ったあとの経営が困難な場合も多くなっています。

建設地域の人口が都市圏よりも少ない場合がほとんどなので空室になりやすく、長期的な収入の維持が難しい場合もあります。そのため購入する物件が、長期的に賃貸需要のある立地か否かは慎重に判断する必要があるでしょう。

相場より高額な物件を購入してしまう

不動産投資で失敗してしまう人の多くが、相場より高い金額で物件を購入していると言われています。不動産投資として、利益を出すことができる相場価格を把握せずに物件を購入してしまうと、投資として成功することは困難になります。銀行から融資を受けて購入した物件の価格が相場より高ければ、毎月の返済のキャッシュフローが圧迫されるからです。

また、売却しようとしても、完済できないため損切りすらできなくなってしまうというリスクもあります。

営業マンのいうことを鵜呑みにしてしまう

不動産の相談や契約時には、営業マンの話を鵜呑みにしないように心がけましょう。残念ながら不動産の営業マンの中には、意図的にデメリットを隠す人間もいます。営業マンが説明してくれる前向きな内容だけが物件のすべてではありません。購入後に問題が見つかる可能性もあります。

不動産の売買契約では重要事項説明書が必要になります。読むのに時間がかかるため面倒に思う人もいるようですが、必ず目を通し、気になるところ箇所には質問をして、購入後のリスクを低減しましょう。

節税に期待すぎてしまう

不動産投資の勉強をしていると、「節税効果がある」という説明を受けることがあるでしょう。実際、不動産投資の営業マンの中にも所得税の節税効果をアピールする人間もいます。

特に新築物件の場合、節税効果は大きいものの、それは最初の一年だけです。そもそも支払う所得税が減るということは、不動産投資単体の収支は赤字ということを意味します。資産を増やすための投資で赤字を出すのは本末転倒です。節税効果を過大に評価しないほうがよいでしょう。

不動産管理を軽く考えてしまう

不動産投資は、これまで説明してきたように手間をかけずに資産を築くことができる投資法です。しかし、不動産管理を軽く考えてしまうと、余分な出費や労力につながる可能性があります。信頼できる会社に管理を委託し、定期的に連絡を取り合うことが大切です。

管理がずさんな会社を選ぶと、入居者の確保や物件の管理、家賃滞納などのトラブル対応などに手間取る可能性もあります。実績のある管理会社を選ぶことで、失敗を避け着実な資産形成をすることができるでしょう。

不動産投資におけるよくある失敗事例

続いて、不動産投資におけるよくある失敗事例を3つほどあげて解説します。典型的な事例を把握しておくことで、同様の間違いを避けることができるでしょう。

利回りだけを見て購入してしまう

物件の利回りだけを見て「儲かる」と思い込んでしまうのは、不動産投資における典型的な失敗事例の一つです。

特に地方の物件は都心に比べて見た目上の利回りは高くなっているため魅力的に見えます。しかし、実際には入居者を安定的に確保することは困難です。また、売却することになった場合も、すぐに買い手を見つけることが難しく、損失がふくらんでしまう可能性があります。

空室などリスクに対する見積もりが甘い

空室や想定外の出費の発生といったリスクへの認識が不十分な場合も失敗につながります。

賃料や利回りはあくまでも想定あり、入居者がつかなければ賃料は発生しません。入居者需要としてあてにしていた工場や大学などの移転といった事態が起こる可能性もあります。また、修繕費などが想像以上に発生する場合なども想定されるため、想定されるリスクに対しては綿密なシミュレーションを立てる必要があります。

サブリースを過信してしまう

不動産会社がオーナーから借り上げて空室の場合も家賃を保証してくれる「サブリース契約」という手法があります。不動産会社が物件を借りてくれるため、オーナーは空き室リスクを心配する必要がありません。

一見、メリットが多いように見えるサブリース契約ですが、デメリットもあるため過信は禁物です。サブリースにおいてオーナーに支払われるのは家賃ではなく不動産会社からの保証料です。この保証料は多くの場合、家賃よりも10〜20%低く設定されています。また、この保証料も見直される場合が多く、場合によっては大幅な減額を要求されるケースもあります。さらに、こうした減額要求を拒否すれば、サブリース契約を解約されてしまうこともあるのです。

サブリースを検討している場合は、こうしたリスクをしっかりと把握する必要があるでしょう。

不動産投資で失敗する人の特徴

不動産投資で失敗してしまう人には大きく2つの特徴があります。それぞれについて簡単に解説します。

短期で大きなリターンを得ようとしてしまう

一部の例外を除いて、現在国内への不動産投資において短期で大きな利益を出すことは困難です。そのため、短期で大きなリターンを狙えばリスクも大きくなります。

不動産投資の利益には、購入額よりも高い値段で売って利益を上げるキャピタルゲインと毎月の家賃収入を積み重ねるインカムゲインがあります。海外不動産などにおいては、大きなキャピタルゲインを狙えるケースもありますが、国内ではあまり現実的ではありません。

低リスクで長期的に資産をつみあげていくことができる点が不動産投資の特徴でもあります。そのため、コツコツと資産を積み上げるイメージで臨めば、失敗する可能性も少なくなるでしょう。

投資の勉強を怠ってしまう

不動産に限らず、自分でよく勉強しないままに投資を行うこともハイリスクでしょう。不動産投資は、信頼できる不動産会社を選ぶことでサポートを受けることはできるものの様々なローンや税金など様々な知識が必要になります。また、市場の環境は日々変化しているため、常に情報収集を続ける必要もあります。

「手間がかからないから」と完全に任せきりにすることなく、継続的な情報収集を行うことで正しい投資判断を行うことができるでしょう。

不動産投資で失敗しないための3つのポイント

ここまで不動産投資の失敗につながるポイントを解説してきました。ここからは、成功するために守るべき具体的なポイントについて紹介していきます。

1.適正な価格の中古物件を選ぶ

不動産投資を始めるなら、適正な価格の中古物件に的を絞りましょう。

中古不動産投資のメリットは値段が手頃で安定した利回りが確保できる場合が多いことです。十分な管理がされた優良な中古物件であれば、入居者を見つけることもそれほど難しくありません。

2.始めやすい都心のワンルーム を選ぶ

リスクを抑えて不動産投資を始めるのであれば、扱いやすいワンルームがおすすめです。特にコロナ禍の中でも人口流入が続く東京のワンルームは安定した需要が期待できます。

また、郊外の土地や一棟アパートと比較して換金性が高いことから、万が一売却することになっても安心です。

3.信頼できる不動産会社を選ぶ

不動産投資において、「不動産会社選び」は物件選びと同じぐらい重要です。信頼できる不動産会社を選ぶポイントはいくつかありますが、大きなものの一つに「不動産の販売と管理をどちらも行っている」ことが挙げられます。

不動産投資は、購入すればおしまいではありません。これまで解説してきたように、購入後安定して入居者を確保するための管理が重要になります。販売と管理のどちらも担っている会社であれば購入後も、管理部門がサポートしてくれるため、安心でしょう。

失敗を恐れず不動産投資に挑戦しよう

不動産投資を検討する中で、様々な情報を集めていると、失敗事例を目にするケースもあるでしょう。失敗例を見たり、失敗談を聞くことで不安を感じてしまうかもしれません。しかし、これまで解説してきたように、不動産投資の失敗はいくつかのポイントを抑えることで回避することができます。

事前にしっかりと情報収集し、失敗のリスクを最小限にした上で不動産投資を始めましょう。