「不動産投資に興味はあるけど、大きな金額が動くので不安‥」「空室や災害などのリスクが気になる‥」などの不安を抱えている人も多いでしょう。

しかし、不動産投資は先人たちが多い投資でもあります。直面しうるリスクのパターンはある程度限られていることが分かります。そのため、事前にしっかりとした対策をすることで、不動産投資にかかわるリスクを低減することができるのです。

今回は、不動産投資を検討している人のために、想定すべき8つのリスクとその対策をまとめました。リスクと対策をしっかりと理解した上で、投資をスタートしましょう。

不動産投資のリスクはどの程度なのか?

マンション
(画像=Getty Images)

不動産投資では、ほとんどの場合、銀行からの融資(不動産投資ローン)を活用することになります。借入金額は、1千万円を超えることも多く、その金額の大きさから「リスクが高い」と感じてしまう人も多いようです。こうした不動産投資へのよくある誤解のパターンを挙げつつ、実際のリスクについて解説します。

「借金するからハイリスク」という誤解

「多額のローンを抱えて返済できなくなってしまうのでは‥」という不安から、不動産投資を忌避してしまう人もいるようです。また、「リスクを下げるために、可能な限り借り入れをせずに不動産投資をしたい」と考える人もいるでしょう。

しかし、借金(ローンの活用)すなわちリスクと考えるのは、誤りです。ローンの活用は、効率的に資産形成を行うための手段であり、借金を警戒するあまりチャレンジしないことは機会損失につながるリスクすら秘めているのです。

たとえば、ある時点で貯金が500万円あり、毎年100万円を貯められるという人が、2,000万円(家賃収入月額8万円)の賃貸物件を購入するとします。

無借金で、この物件を購入しようとすれば、購入まで15年間貯金を続ける必要があります。しかし、頭金を500万円入れて、金利2%で残りの1,500万円を借り入れて物件を購入したらどうでしょうか。

毎年の貯金額100万円と、家賃収入を丸々返済に回せば、最短9年程度で完済が可能です。そして、ローンの返済が終われば、月々の家賃収入と物件が資産として手元に残ります。

このように入居者に家賃を支払いという形でローン返済をサポートしてもらい、貯金より効率よく資産を増やすことができるのが不動産投資なのです。

株式、FX‥他の投資法と比較しても不動産投資が低リスクといえる理由

不動産投資のリターンは数%という場合が多く、うまくいけば数倍、数十倍のリターンを得ることができる株式投資などと比べると、物足りなく感じるという人もいるでしょう。しかし、株式やFX取引で長期にわたって収益をあげるのは困難です。

また、コロナショックによって株式市場が乱高下したことからもわかるように、株式は経済状況によって大きく価値を減らしてしまうリスクがあります。投資している企業が倒産してしまえば、株式の価値はゼロになります。一方で、不動産は、将来にわたって賃貸需要の見込める地域の物件を選べば価格や家賃が半分になってしまうという事態は起こりづらいでしょう。そのため、不動産投資は、他の投資法と比べて、低リスクということができるのです。

不動産投資における代表的な8つのリスク

あらゆる投資にはリスクはつきものです。不動産投資も例外ではありません。不動産投資には主に8つのリスクがあるといわれています。それぞれについて理解した上で、対策を講じる必要があります。

1.空室リスク

不動産投資における代表的なリスクの一つが空室リスクです。これは、購入した物件の入居者が決まらず、家賃収入が発生しないというリスクで、今も多くのオーナーを悩みの種になっています。また、物件を購入した際に住んでいた人が部屋を出ていくと、次の入居者が決まるまで数カ月かかってしまうというケースも考えられます。

空室であっても、管理費やローン返済などの費用がかかるため、長期化すれば、投資計画を大きく変更しなければならなくなってしまう可能性もあります。

空室リスクは、「賃貸ニーズが安定している地域の物件を選ぶ」「入居率の高い管理会社を選ぶ」といった対策を講じることで、回避することができるでしょう。

2.家賃滞納リスク

無事入居者が決まっても、期日までに家賃を支払ってもらえないというケースも想定されます。滞納も空室同様に、オーナーにとって深刻なリスクです。

「滞納リスクがありそうな人は入居させない」「家賃滞納保証がある不動産管理会社に家賃の収納を委託する」といった対策を講じる必要があるでしょう。

3.建物の老朽化リスク

月日が経過するにつれ、建物は老朽化が進みます。老朽化が進めば、居住者からのクレームが発生や稼働率の低下という事態へと発展する可能性もあります。

こうしたリスクを抑えるには、鉄筋コンクリート造(RC造)の物件を選ぶことで回避することができます。また、管理がずさんであれば建物の老朽化スピードも早まるため、しっかりとメンテナンスを行っているマンションや管理会社を選ぶことも重要です。

4.地震・火災リスク

オーナーは、地震や火災などの自然災害で建物が損壊するリスクも考慮する必要があります。大きな地震や火事などにより、建物が深刻なダメージを受ければ、物件の価値は大きく毀損されます。

地震リスクに対しては、新耐震基準の物件を選ぶことで対応ができます。この基準を満たしていれば、「震度6強以上の地震でも倒れない』とされています。実際に、東日本大震災でも、新耐震基準を満たした建物の倒壊はありませんでした。また、物件を購入する以前にハザードマップを確認しておくことも重要です。

5.家賃下落リスク

マンションの老朽化や入居率の減少などにより、想定よりも家賃が安くなってしまうリスクにも注意が必要です。

家賃下落リスクを避けるなら、「東京都市圏で駅近」といった立地条件に恵まれた物件を選ぶとよいでしょう。多くの人にニーズがある物件なら、築年数がたっていても家賃が下がりづらいからです。

6.物件価値下落リスク

家賃だけでなく、物件自体の価値が下がってしまうリスクもあります。物件の価値が大きく下落すれば、当初想定していた投資計画の変更を余儀なくされる可能性もあります。

物件の価値は、その物件が持つ収益力に左右されます。つまり、資産価値を維持するためにも、長期的に賃貸需要が見込め、家賃が下がりにくい立地の物件を選ぶ必要があるでしょう。

7.管理会社倒産リスク

意外と見過ごされがちな、不動産投資のパートナーである管理会社が倒産してしまうリスク。しかし、ひとたび発生すると、不動産投資にさまざまな影響が出てきます。家賃や敷金が回収できなかったり、新たに管理を委託できる企業を探す、入居者と連絡を取って家賃振込先を変えてもらうよう依頼する、といった多くの手間が発生してしまいます。

なんとなく購入時に付いてきた会社に任せるのではなく、能動的に実績のある管理会社を選ぶことでこうしたリスクを回避することができるでしょう。

8.金利上昇リスク

上述したように不動産投資は、多くの場合、ローンを活用することになります。その際の金利が想定よりも上昇すれば、月々に払わなければならない利息が増加する可能性があります。

金利上昇リスクを低減するためには、「借入額を適正にすること」「繰上げ返済を積極的に行うこと」といった対策が考えられます。

リスクへの対応策とリスク管理出来ない人の特徴

これまで解説してきたように、不動産投資のリスクは正しい対策を取ることで回避できる場合がほとんどです。しかし、リスク管理に失敗すれば、思わぬ損失を出してしまう可能性もあります。リスクを回避するためにも、不動産投資におけるリスク管理に失敗してしまう人の特徴を押さえておきましょう。

リスク管理できない人の特徴

リスク管理できない人には、主に以下の3つの特徴があります。

・不動産投資のプロの意見を聞かない

不動産投資の成否は、どの不動産会社を選ぶかに大きく左右されます。プロである不動産会社のアドバイスに基づいて投資判断を行うことで、失敗するリスクを抑えることができます。しかし、高い利回りなどにだけ注目して、プロのアドバイスを無視すれば、失敗につながる可能性も高まるでしょう。

・シミュレーションが不十分

不動産投資は家賃収入がある一方で、ローン返済や管理費などの支出も発生します。ローン返済の原資は家賃収入となるため、空室や滞納の発生も想定した上で、綿密なシミュレーションをする必要があります。シミュレーションが不十分であれば、リスクに対応することができず、失敗の可能性も高まってしまいます。

・継続的な情報収集を怠っている

不動産投資は、信頼できる不動産管理をパートナーに選べば、比較的手間をかけずに資産を築くことができる投資法です。しかし、すべてを任せっぱなしにして放置してよいものではありません。書籍やセミナーなどで知識をつけるなど、積極的な情報収集を行う姿勢が必要でしょう。

リスクをコントロールして不動産投資を成功させる

不動産投資に限らず、投資において重要なことは、リスクマネジメントです。想定されるリスクを洗い出した上で、正しい対策を行うことで、成功の可能性を高めることができます。

多くのリスクは信頼できる不動産会社を選ぶことで回避可能

不動産投資には空室、家賃滞納、災害、価値下落など主に8つのリスクがありますが、多くは信頼できる不動産会社をパートナーに選ぶことで対処できます。

「20年以上の実績がある」「管理戸数と入居率を公表している」といったポイントをチェックすることで、信頼できる不動産会社を選ぶことができるでしょう。物件選びに豊富なノウハウがあり、高い入居率を誇る不動産会社を選ぶことで、不動産投資にまつわる多くのリスクを低減することができます。

リスクをコントロールして不動産投資を始めよう

あらゆる投資には、リスクがつきものです。しかし、これまで解説してきたように不動産投資では、自身でリスクをコントロールすることができます。対策できるはずのリスクを恐れるあまり投資機会を逃してしまえば、本来築くことができた資産を失ってしまうという「リスク」が発生してしまいます。 効率的に資産形成を行うためにも、リスクと対策を理解した上で、不動産投資を始めてみてはいかがでしょうか?