来年4月より施行される改正高年齢者雇用安定法、通称「70歳定年法」。

この法改正は、60歳=定年という固定観念が消え、何歳であっても働ける人は働き続ける社会への変化を指し示しています。

これまでの「老後」像が失われつつあるなか、老後に備えるための資産形成も 今後はどうあるべきでしょうか。

今回は、法改正の要点を踏まえつつ、70歳現役時代を迎えるにあたっての資産形成を考えていきたいと思います。

退職金受け取り時期の先延ばしも

2021年4月から『70歳定年法』が施行 法改正のポイントと取るべき資産形成術とは?
(画像=paylessimages/stock.adobe.com)

まずは70歳定年法の改正ポイントについて整理しましょう。

現行の制度では、65歳まで就業機会の確保が義務化されています。

来年4月の改正によって、この年齢を70歳までに引き上げることが、「努力義務」となります。

まだ努力義務とはいえ、国は70歳まで働く社会を目指すことを明確に示しました。

法改正後は継続雇用の年齢上限を引き上げたり、定年自体を延ばす企業が多くなると専門家は予想しています。

これにより年金受給までの空白期間がなくなったり、より長くいきいきと働ける環境が整えられるので私たちにとって良い面もあります。

ただ一方で考えておくべき現実もあります。

定年が5年延びれば、退職金を受け取るタイミングも5年先延ばしになります。

退職金を見据えた資金計画を立てていた人は、再度考え直す必要が生じます。

退職金の平均支給額は15年間で1,000万円以上減少

退職金の平均金額自体も年々減少する一方です。

厚生労働省の「就労条件調査」によればここ15年で退職金の平均額は1,000万円以上、下がっています。

また、70歳まで働けるといっても、これまでと同じ年収が得られるとは限りません。

むしろ、給与収入のピークは定年よりずっと前に来るのが実状です。

統計を見ても、日本の大企業・中規模企業における給与収入のピークは50代前半となっています。

以降、ゆるやかに給与は下がり続けます。

それを前提としたライフスタイルも考慮する必要があります。

また70歳までに働くといっても、何より、気力や体力そして健康面でずっと働けるのか、 という問題もあります。

社会全体では健康寿命はどんどん延びているとはいえ、歳をとればとるほど、病のリスクも高まります。

不動産投資、50代でも長期借り入れ可能な金融機関が増加

70歳現役社会を安心して迎えるためには、早いうちからの資産形成で、 収入の柱を増やしておくことが大切です。

減少していく給与収入や退職金を補いつつ、万が一働けなくなるリスクに備えるには、 給与以外からの収入源を作る必要があります。

それを実現できる手段こそが、不動産投資です。

たとえばローンのない都内のマンション2戸を所有していれば、毎月10万円から15万円程度、 年収でいえば120万~180万程の収入減を補うことができます。

もちろん3戸、4戸、5戸と増やしていけば、その分だけゆとりある生活を送ることも可能です。

よく50代でもローンが利用できるのかというご質問を頂きますが、50代は年収が高いこともあり、他に多額の借り入れがなければ、十分に利用が可能です。

むしろ50代が年収のピークであれば、 若い方に比べて、ローンを組むチャンスも大きくなります。

70歳定年法が施行されるように、現役時代が長くなったことを考慮して、高年齢の方に対する融資姿勢も年々緩やかになっています。

金融機関によっては、50歳でも借入期間を30年に設定することができ、余裕をもった資金計画で、繰り上げ返済を進めていくことができます。

反対に、年を重ねて年収が下がってきてから始めようと思っても、ローンの借入可能額の面で不利になったり、 そもそもローンを利用できなかったりすることもあります。

さらに、年を重ねていた場合、年収等の条件は揃っていたとしても、持病の悪化など、健康面でローンが利用できないケースもあります。

そのため、ローンを利用した不動産投資を検討していくのであれば、早め早めに行動していくことをおすすめします。

不労所得で取れる選択肢を増やす

2040年には、1.5人の現役世代が1人の高齢者を支える形になります。

年金受給開始年齢もあがることが予想され、働く期間も長くなることは避けられないでしょう。

給与以外の継続収入が十分にあれば、高齢になっても生活のためだけに働く必要はありません。

経済的にゆとりがあるからこそ、やりがいをもって生涯働ける仕事を選べることでしょう。

経済的な側面以上に、人生の質で大きな差が生まれるはずです。

今のうちから不労所得を作り、未来の自分と大切な家族に選択肢を増やしてみてはいかがでしょうか。