老後資金を準備するために活用できるiDeCoは、税制メリットがある制度で、近年加入者が増えています。iDeCoの加入者数は、2018年3月時点で約85万人でしたが、2020年5月時点で約160万人となり、約2年で約2倍になっています(iDeCo公式サイトより)。

2002年にスタートしたiDeCoは、制度改正を重ねて使い勝手が良くなっているので、今後も注目したい制度です。今回は、iDeCoを検討されている方に向けて、具体的な手続き方法や掛金の上限額などについてご紹介します。

iDeCoに加入できる会社員の条件は?

iDeCo
(画像=beeboys/stock.adobe.com)

iDeCoに加入できる会社員の条件は、「60歳未満の厚生年金の被保険者」です。ただし、会社で企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)に加入している場合は、規約によってiDeCoに加入できないこともあります。お勤めの会社で加入している年金制度を確認してみましょう。

会社員のiDeCoの掛金は、年払いもできるの?上限額はいくら?

iDeCoの掛金は月額5,000円以上で、1,000円単位で設定することができます。ただし掛金には上限額が定められており、会社員の場合は以下の4パターンに分かれます。

  • 勤務先の企業年金に加入していない(月額2万3,000円)
  • 勤務先の企業年金に加入している
    確定拠出年金(企業型DC)のみ加入している(月額2万円)
    上記以外の企業年金に加入している(月額1万2,000円)

  • 公務員、私学共済制度の加入者(月1万2,000円)

月に5,000円から上限額の範囲内であれば、一度決めた掛金の額を変更したり、途中で止めたりすることもできるので、ライフプランに合わせて無理なく老後資金を準備できます。ただし掛金の額を変更できるのは、年に1回までです。

掛金は定額を毎月拠出(積立)していくのが基本ですが、自分で決めた月にまとめて拠出(年単位拠出)することもできます。ただし、掛金の前納はできません。数ヵ月分の掛金をまとめて納付する場合は指定した月の中で最後の月に納付します。年単位拠出を選択する場合は「加入者月別掛金登録・変更届」を事前に提出しておく必要があります。

企業型DCが選択制の場合は、iDeCoのほうがお得かも?

会社に企業型DCの制度がある場合でも、加入するかどうかは従業員が任意で選べるようになっていることがあります。企業型DCに加入せず、iDeCoに加入することもできるのですが、そのメリットは何でしょうか。

企業型DCでは、口座管理手数料を企業が負担してくれますが、金融機関(運営管理機関)は自分で選べません。金融機関によって、取扱商品や信託報酬が異なるので、投資したい商品がない場合や転退職を視野に入れている場合は、お好みの金融機関でiDeCoをスタートしても良いかもしれません。

会社員がiDeCoを開始する手続き 5つのステップ

iDeCoを開始するまでのステップは、以下の5つです。面倒に感じるかもしれませんが、1つずつクリアしていきましょう。

1  金融機関から必要書類を入手する
iDeCoの加入申込書は、口座を開設する金融機関で入手します。窓口に行かなくても、インターネットやコールセンターから取り寄せることもできます。取扱商品や手数料(運営管理機関への事務・管理手数料)、サポート体制などをチェックして、金融機関を選びましょう。

2  申込書に必要事項を記入する
名前や住所、基礎年金番号、引き落とし口座の情報などを記入します。会社員の場合は「事業主の証明書」が必要になるので、お勤めの会社の担当部署に依頼します。

3  申込書類を金融機関に提出する
書類を郵送もしくは金融機関の窓口に提出して加入資格が確認されたら、国民年金基金連合会から「個人型年金加入確認通知書」「個人型年金規約」「加入者の手引き」が届きます。「個人型年金加入確認通知書」には、初回の引き落とし日や金額が記載されています。届いた書類は、失くさないように大切に保管しておきましょう。

掛金は給与天引き(事業主払込)か、個人の銀行口座からの引き落としのどちらかを選択します。口座振替の場合は毎月26日が引き落とし日になるので、口座残高を確認しておきましょう。(給与天引きは勤務先に対応可能か確認してください。)

4  iDeCoの口座開設完了
iDeCo口座の開設が完了したら、口座の管理に使用するIDやパスワードに関するお知らせが届きます。

5  商品を選択して運用開始
加入者サイトにログインして商品を選定します。
一定期間商品選択をしないと金融機関が定めた商品が自動的に購入されます。

書類を送付してから口座開設まで、1~2ヵ月かかるので、資料請求だけでも早めにしておくといいでしょう。

iDeCoの制度は改正が予定されているので要チェック

iDeCoの制度は、これまで何度も改正されています。今後も、令和2年度税制改正によって加入可能年齢が引き上げられるなど、社会の状況に即した内容に変更されます。

2022年5月からはiDeCoの加入可能年齢が「65歳未満」(現状60歳未満)となり(国民年金の第2号被保険者又は国民年金の任意加入被保険者が対象)、2022年10月からは企業型DC加入者も規約にかかわらずiDeCoに加入できるようになります。年金の受給開始年齢も、現在は70歳までには受け取りを開始しなければなりませんが、これが75歳までに延長されます。

老後の生活を安定させるためにも、iDeCoを公的年金と組み合わせて、老後の収入を設計していきたいものですね。(提供:確定拠出年金スタートクラブ


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