生命保険の契約形態で税金が異なることを知っている方は、もしかすると少ないかもしれません。そもそも契約形態の違いも、保険加入時は説明を受けたけど忘れてしまったという方も多いのではないでしょうか。しかし、この契約形態によって税金が異なり、最終的に受け取る額が変わってくることで損をする可能性があるため、現在、生命保険に加入している方はもちろん、これから加入する方もぜひ理解しておきましょう。

生命保険で受け取るお金には必ず税金がかかるのか?

資産運用
(画像=sumire8/stock.adobe.com)

生命保険で受け取るお金は必ず税金がかかるわけではなく、受け取るお金の種類によって税金がかかるかどうかが分かれます。まず生命保険の主な目的でもある「死亡保険金」、保険を解約したときに受け取る「解約返戻金」、定期保険で満期になり受け取る「満期保険金」などは課税の対象です。

一方で、病気や傷害が原因で生きている内に受け取る「生前給付金」は非課税となります。たとえば、入院給付金や手術給付金、通院給付金、先進医療給付金、介護保険金などは課税されません。また高度傷害保険金や、余命6ヵ月と判断されると受け取れるリビング・ニーズの保険金も、実質的に死亡保険の代わりになるものですが、生前に受け取るため非課税です。

しかし同じ生前給付金でも生存給付金やお祝い金など、病気や傷害治療に関わらない給付金は課税対象です。

受け取るお金の種類
課税「死亡保険金」「解約返戻金」「満期保険金」
「生前給付金」:生存給付金、お祝い金
非課税「生前給付金」:
入院給付金、手術給付金、通院給付金、先進医療給付金、介護保険金、高度傷害保険金、リビング・ニーズの保険金

契約者との関係で掛かる税金の種類は変わる?

課税される場合でも、契約者と被保険者、保険金受取人との関係である契約形態によって、税金の種類が変わります。まずは3者それぞれの名称と役割を確認し、その上で契約形態の①〜③を確認しましょう。

【契約者】
保険金の契約者で保険料を毎月支払う方です。解約した場合は解約返戻金を受け取ります。

【被保険者】
保険の対象となる方で、死亡すると保険金受取人に保険金が支払われます。また病気や傷害が発生すると、契約内容によって入院や治療などの生前給付金が支払われます。

【保険金受取人】
被保険者が死亡した際に保険金を受取る人です。

契約形態契約者被保険者保険金受取人税金
A(夫)B(妻)A(夫)所得税
A(夫)A(夫)B(妻や子)相続税
A(夫)B(妻)B(子)贈与税

①契約者と保険金受取人が同じ場合 = 所得税

契約者と保険金受取人が同じ場合、受け取った保険金は一時所得となり、保険金からそれまでに支払った保険料を引いた残りの額に、一時所得の特別控除額である50万円を引いて2分の1にした金額が課税対象となります。

課税対象額 =(受け取った保険金 - 支払い済み保険料 - 特別控除額50万円)÷ 2

②契約者と被保険者が同じで保険金受取人が相続人 = 相続税

契約者=被保険者で保険金受取人が相続人というケースでは、保険金には相続税がかかります。たとえば夫が契約者となって自らに保険をかけて被保険者となり、保険金受取人を妻や子供にした場合などで、比較的多い加入パターンだと言えるでしょう。

死亡保険金に対する相続税は、法定相続人1人当たり500万円が非課税となり、残りの額が相続税の課税対象になります。仮に法定相続人が妻と子供2人合わせて3人の場合は、500万円×3人=1,500万円となり、保険金が2,000万円であれば非課税額の1,500万円を引いた残りの500万円が相続税の課税対象です。

課税対象額 = 受け取った保険金 - (500万円×法定相続人)

ときおり1人の非課税額の上限が500万円と誤解されますが、あくまで保険金に対して500万円×相続人の数が非課税です。たとえば保険金が2,000万円で妻が全て受け取り、子供2人は保険金を受け取らなかったとしても、妻の2,000万円に対して相続人の数×500万=1,500万円が非課税となり、残りの500万円が課税対象です。また、相続放棄した人がいたとしても、相続人を数える計算にはカウントされます。

・相続税には基礎控除もあり
さらに相続税には「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」という基礎控除があります。たとえば妻と子供2人合わせて3人の法定相続人がいた場合、3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円が基礎控除となります。相続される課税対象の遺産と、先程の保険金の相続税課税対象となった500万円を足した額から基礎控除を行い、残りの部分に相続税が課税されます。

③契約者、被保険者、保険金受取人が全て異なる場合 = 贈与税

保険の契約者と被保険者、保険金受取人が全て異なる場合は、支払われた保険金には贈与税が課税されます。たとえば夫が契約者となり被保険者である妻の保険料を支払い、保険金受取人が子になっている場合です。たとえ保険金受取人が子のような相続人であっても、保険契約者が生前であれば贈与税となるため注意が必要です。

1年につき110万円の基礎控除額がありますので、保険金を含めその年に受けた贈与の合計額から110万円を引いた残りの額に贈与税が課税されます。所得税や相続税と比べ控除が少ないため、諸条件によりますが税額が多くなりやすいケースといえます。

直系尊属(祖父母や父母など)から、贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上の子や孫への贈与は「特別贈与財産」となり、一般贈与財産に比べ税率が軽減されます。あくまで直系尊属からが対象であり、妻が夫の父から贈与されるケースは軽減のない一般贈与財産となるので注意しましょう。

課税対象額が少なくなる方法はあるのか

受け取る保険金が相続税の扱いになるケースでは、500万円×法定相続人の数という大きな非課税枠が設けられていることはすでにお伝えしました。これにより課税対象額を少なくすることができるため、生命保険が相続税対策になると言われる理由の1つになっています。

課税される資産を減らして節税

ただし非課税枠を超えてしまえば、当然ながら課税対象額は変わりません。そこでもともとの課税される資産をある程度お持ちの方ならば、保険金の課税対象額を減らすだけでなく不動産物件の購入で課税対象となる資産の評価を減らすことを検討してみてはいかがでしょうか。

たとえば3,000万円の不動産投資物件を購入し、それが仮に65%で評価されると3,000万円×65%=1,950万円となり、これがお持ちの財産評価から差し引かれるのです。

区分マンションなら手間をかけずに資産評価を減らせる

もちろん不動産投資では、空室の発生リスクや維持管理の手間の問題を考慮しなければいけません。その点で利回りは特別高くありませんが、都心の中古区分マンションであれば、立地さえ間違わなければ安定した賃貸需要に支えられ空室リスクの回避が期待できます。また管理費や修繕積立金といった定額費用を支払うことで維持管理は管理会社に任せることができ、忙しい方でもかかる手間が少なくなります。

契約形態を理解すると税金の損を防げる

生命保険の契約形態によって課税される税金が、所得税、相続税、贈与税と種類が異なり、非課税額が大きく変わる点はしっかりと把握をしておきましょう。特に贈与税の扱いとなると税額は大きなものになるため、加入する前に契約形態と税金について保険会社の担当者に相談しておくのが無難です。

特に収入の柱や引き落とし口座が夫であるため契約者を深く考えず夫にしてしまい、贈与税に該当する③の「契約者=夫、被保険者=妻、保険金受取人=子」としてしまうのはよくあるケースでしょう。少しの配慮で損をしないようにできることもあるため、十分に確認してから加入してください。

また資産をお持ちの方は生命保険の控除を活用するのはもちろん、不動産投資なども視野に入れた相続対策を検討してみてはいかがでしょうか。

(提供:THE Roots

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