超低金利時代およびコロナショックが引き金となったことから、今後はこれまで以上に資産形成の知識が要求されます。さらに働き方改革により従来の働き方の概念が変化しつつあるため、時代の変化に応じた自分なりの働き方を見出すことも大切です。このような状況下で生涯に必要なお金はどのくらいで働き方はどのように変わってきているのでしょうか。

本記事では、生涯に必要なお金の必要性や今後の働き方の選択肢について解説します。

人生においてどのくらいお金が必要なのか

選択肢
(画像=jenkoataman/stock.adobe.com)

人生に必要なお金は大きく分けると「子どもの教育費」「住宅購入費」「老後の生活費用」の3つです。各項目を詳しく解説していきます。

子どもの教育費

子どもの教育費というと教育関連費用のみと考えがちですが、これだけではなく生まれてから成人するまでの生活費用など養育費も合わせて考えることが必要です。

内閣府が発表している平成21年度のインターネットによる子育て費用に関する調査によると、未就学児の一人あたりの子育て費用総額は年間約100万円程度です。

しかし成長するにつれ必要額は多くなり、中学生になると150万円と未就学児の1.5倍程度にまで上がり、費用別でみると学校外の教育費(塾や習い事)もさることながら、食費も大きく増えています。このような教育費以外の費用も考慮しながら、大学まで進学する場合の教育費を合わせて考えることが必要です。

ここで紹介した数値はあくまでも子ども一人あたりの金額です。子どもが2人以上いる家庭ではさらに多くの費用が必要となるため、進学プランも踏まえながら準備しておく必要があります。

住宅の購入費

独立行政法人住宅金融支援機構が公表している「2019年度 フラット35利用者調査」によると、2019年度の住宅購入費用の全国平均はマンションが最も高く4,521万円でした。次いで土地付き注文住宅(4,257万円)、建売住宅(3,494万円)、注文住宅(3,454万円)となっています。ちなみに購入の際の手持金(頭金)の平均値は約621万9,000円となっており、建設費の約18%となっていることも見逃せません。

今後の土地の値上がりや収入の伸びがそこまで期待できない社会情勢を勘案し、手持金(頭金)はできれば購入金額の20%程度を用意し住宅ローンの支払い負担を少なくするように心がけるべきでしょう。もちろん住宅ローン利用の際には、今後の金利の動向を見据えながら無駄のない借り方を検討する必要があります。

老後の生活費用

生命保険文化センターが発表している「令和元年度生活保障に関する調査」によると、2019年におけるゆとりのある老後生活を送るために必要な生活費は月額平均で36万1,000円でした。一方総務省が公表している「家計調査報告(家計収支編)」によると高齢無職世帯の毎月の可処分所得は20万6,678円となっており、ゆとりある老後生活に必要な資金より約15万4,322円不足することが分かります。

例えば65歳でリタイアし85歳までの20年間に必要な費用を計算すると、約15万4,322円×12ヵ月×20年=約3,703万7,280万円の資金が必要です。もちろん今後は定年の年齢も年金の受け取り年齢と共に繰り下げられ70歳まで働かざるを得ない時代になる可能性があります。あわせて平均寿命が毎年延びていることを考慮すると今後も延びていくと予測できるでしょう。

そのため「人生100年時代」を見据えて「自分が何歳まで働けば老後の生活費用を準備することができるか」について考えておく必要があります。また老後の生活費用を準備するためには、長期に渡って自分の資産を育てていく資産形成の考えが必須です。目標となる金額を設定した後は「そのためにどのように運用して増やしていくのか」について早い段階から考えて実行する必要があります。

基本的なマネープランを理解しよう

人生に必要な「子どもの教育費」「住宅の購入費」「老後の生活費用」といった3大資金を準備するための方法としては、まず貯蓄が挙げられます。ただ2020年現在の低金利の時代では銀行に預けているだけでは到底増やすことはできません。なかには貯蓄だけで3大資金を準備できるほどの高収入がある人もいるでしょう。しかし全体的な割合でみるとかなり少数に限られるのではないでしょうか。

そのため今後は貯蓄とあわせて「資産運用」を行っていく必要があります。例えば子どもの教育費の場合、これまでは予定利率も高かったことから学資保険などで準備することが一般的でした。しかし今では予定利率も下がっていることから学資保険ではなく変額保険などの運用商品で準備する考え方にシフトしています。

住宅の購入費や老後の生活費用についても同じで、準備期間を長くとりNISAやiDeCoなどの税制優遇のある制度をうまく活用し増やしていくことも方法の一つでしょう。運用における3大原則は「積立」「長期」「分散」です。毎月一定額を積み立てていく積立方式であれば、一括で大きな資産を運用するよりもリスクを減らすことが期待できます。

また長期運用とは10年から20年に渡って運用を行うことです。長期に渡って運用を行うことで福利効果を得ることができることがポイントです。そして、分散とは「商品」の分散と「時間」の分散の両方を意味しています。時間の分散については積立方式で実践することができますし、商品の分散については貯蓄や保険以外の投資信託や株などさまざまな方法を選択することが大切です。

もちろん安定運用ができるものと高リターンが期待できる積極的な運用ができる商品を組み合わせる方法もあります。最近では、AIの技術を導入したロボアドバイザーによる運用を取り入れる人も増加傾向です。「自分の人生をプランニングする」「それに合ったマネープランを組み立てていく」といったことが大切になります。

現代の多様な働き方

2020年現在、日本は「少子高齢化」「平均寿命の延び」「人口の減少」といった問題を抱えています。そのため厚生労働省は2019年から本格的に「働き方改革」の実現に取り組んできました。また新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今まで常識とされていた働き方が根底から変わろうとしています。

テレワークの普及

新型コロナウイルスの影響で一気に拡大し定着しつつあるのがテレワークです。テレワーク(Telework)とは、「tele:離れた場所」と「work:働く」をあわせた造語でICT(情報通信技術)を活用して働く時間や場所の効率化を図る柔軟な働き方のことを指します。今後、企業内だけでなくシステム構築やWeb制作などのクリエイティブな仕事においては、テレワークが定着していくと考えられています。

時短勤務・フレックスタイム制の導入

時短勤務とは、1日の所定労働時間を原則として6時間(5時間45分~6時間まで)とする制度で2009年より各企業に導入が義務づけられています。また従業員が自分で始業・終業時刻、労働時間を決めることができるフレックスタイム制についても2019年4月の法改正により清算期間の上限が1~3ヵ月に延長されるなど、生活と業務との調和を図りながらより効率的に働くことが可能となっています。

副業の解禁

これまでは企業内の就業規則において副業は原則として禁止とされていましたが、働き方改革法案の施行により副業解禁の動きが目立つようになりました。空き時間を利用し一人ひとりが自分のスキルを活かして働くことは労働力の増加にもつながります。また「優秀な人材の獲得」「自立性・自主性を促す」という意味でも副業の解禁は国や企業にとっても大きなメリットといえるでしょう。

まとめ

約30年前と比べるとお金や仕事に対する考え方は全くといっていいほど変わってきています。1989年ごろは高金利の時代のため、銀行に預けていれば安全で勝手に増えていく仕組みがありました。そのため当時は「リスクを許容してまで資産運用を行う」という考えは必要なかった時代です。また仕事でもこれまで主流だった一つの会社で定年まで働く「終身雇用」といった考え方は崩れてきています。

今後はデジタルテクノロジーの進化に伴い、日常生活や働き方がより良いものへ進化していく可能性が高いでしょう。その中で生き抜いていくためには「学校で学んだ知識や今まで習得したスキルだけで満足していてはいけない」ということをきちんと理解しておく必要があります。学習に年齢制限はありません。

社会の変化に柔軟に対応していくためにも常に新しい知識を身に着け、実践できるようにしておく姿勢が大切です。

(提供:THE Roots

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