これから不動産投資を始める場合、都心と地方のどちらの物件に投資するか迷うのではないでしょうか。都心と地方では、物件価格や期待利回り、空室リスクなどが異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで、どちらにするか決めることが大切です。

都心で不動産投資をするメリット・デメリット

不動産投資
(画像=route16/stock.adobe.com)

都心で不動産投資をするメリット・デメリットは以下の通りです。

安定した賃貸需要が期待できる

都心は人口が多く、安定した賃貸需要が期待できるのがメリットです。総務省の「人口推計(2019年10月1日現在)」によると、日本の総人口は前年比で27万6,000人減少しており、9年連続の減少となっています。都道府県別では、人口が増加したのは7都県のみです。しかし、東京都の人口増減率は0.71%で最も高く、他の道府県に比べると大きく増加しています。

また、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(2018年推計)」によれば、すべての都道府県で、2030年以後の総人口は一貫して減少するとの試算が出ています。しかし、東京都の2045年の人口は、全国で唯一2015年時点の人口を上回ると予測されています。

このように、東京都の人口は今後も安定的に推移すると予測されていることから、都心では長期にわたって安定した賃貸需要が期待できます。

物件価格が高額で利回りが比較的低い

都心の物件は、地方に比べて利回りが低いのがデメリットです。地方都市では表面利回りが10%を超える物件も珍しくありませんが、都心では高利回りの物件は少ないのが現状です。また、都心は物件価格が高額で、比較的少額から投資できる中古ワンルームマンションでも1,000万円程度の資金が必要になります。

利回りを上げるには家賃を上げるしかありませんが、家賃を高く設定すると入居者を見つけにくくなるため、物件価格が高額でも家賃は簡単に上げられません。空室期間をできるだけ短くするには、周辺相場に合わせて家賃を設定する必要があります。

地方で不動産投資をするメリット・デメリット

地方で不動産投資をするメリット・デメリットは以下の通りです。

利回りが高い傾向にある

地方の物件は、都心に比べて利回りが高い傾向にあるのが一番のメリットです。表面利回りが10%を超える物件も少なくないため、賃貸経営がうまくいけば、都心よりも収益性は高くなります。また、地方は物件価格が安く、投資金額が少額で済むため、初めてでも投資しやすいでしょう。もしうまくいかなかったとしても、少額投資なら損失も限定されます。

空室リスクが高くて売却しにくい

地方は利回りが高い傾向にある一方で、長期にわたって人口が減少すると予測されています。人口が減少すると賃貸需要が低下し、空室リスクが高くなります。

不動産投資は入居者がいないと家賃収入を得られないので、空室リスクが高い地域で投資を始めるのは避けたいところです。特に金融機関の融資を利用して物件を購入する場合、家賃を得られないと借入金の返済に支障が出る恐れがあります。

また、人口が減少して賃貸需要が低下している地域は、物件の資産価値や流動性が下がりやすい傾向にあります。不動産を売却したいと思っても買い手が見つからず、希望する価格で売却できなくなるかもしれません。

不動産投資は「インカムゲイン+キャピタルゲイン」で考える

都心と地方のどちらで不動産投資を始めるかは、「インカムゲイン+キャピタルゲイン」で考える必要があります。

インカムゲインとは、資産を保有することで継続的に得られる収益のことです。不動産投資では、毎月入金される家賃収入がインカムゲインになります。一方、キャピタルゲインとは、資産を売却することで得られる売買差益のことです。たとえば、1,000万円で購入した不動産を1,500万円で売却できれば、差額の500万円(1,500万円-1,000万円)が売却益(キャピタルゲイン)となります(手数料・税金などを除く)。

不動産投資は家賃収入だけでなく、売却益を得ることも可能です。そのため、不動産投資は家賃収入(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)の合計を見積もり、最終的に利益が出るかどうかで投資判断をすることが大切です。

不動産投資は出口戦略も重要

不動産投資は、長期の安定収入を得られるのが魅力ですが、出口戦略(いつ売却するか)も重要です。不動産は実物資産であるため、築年数が経過して建物が老朽化すれば、資産価値や家賃の下落は避けられません。状況によっては、保有資産の入れ替えなどを目的に売却を検討する必要があるでしょう。

長期で家賃収入を得られたとしても、購入価格より大幅に安い価格で売却することになれば、家賃収入と売却損を合わせた損益はマイナスになる恐れがあります。不動産投資で利益を得るには、資産価値が下がりにくく、高値で売却しやすい物件を選ぶことが大切です。

都心は安定した賃貸需要と売却のしやすさが魅力

都心の物件は、賃貸需要が安定しているうえに高値で売却しやすいのが魅力です。人口が長期にわたって維持されると予測されており、安定した賃貸需要が期待できます。

また、東京は日本経済の中心であり、商業施設や交通網が整備されていて利便性が高く、海外からも注目されている都市のひとつです。そのため、不動産の価値が下がりにくく、売却を検討する際も買い手が見つかりやすいでしょう。つまり、都心の物件は「インカムゲイン+キャピタルゲイン」で利益を得られる可能性が高いと言えます。

ただし、バブル期のように短期間で不動産価格が大きく値上がりする可能性は低いので、売却益を狙うよりも、長期の家賃収入を目的に投資を行うのが現実的です。出口で大きな損失が発生しないように、立地や築年数を考慮して、資産価値が下がりにくい物件を選ぶことが成功につながります。

地方は高利回りだが流動性の低さが不安材料となる

地方は利回りが高い傾向にあるので、入居者がいれば、都心よりも収益性は高くなるかもしれません。しかし、地方は長期的には人口が減少する傾向にあるため、安定した賃貸需要は期待できないでしょう。また、地方の不動産は流動性が低く、都心に比べると売却しにくいのも不安材料です。

「土地勘があって空室リスクが低い物件を選べる」「自分で安価にリフォームができる」など、不動産投資に関する経験や知識があれば、地方でも成功できる可能性はあります。しかし、初心者の方がこれから不動産投資を始める場合、地方の物件で成功するのは難易度が高くなります。

不動産投資は都心と地方のどちらがいいのか

これから不動産投資を始めるなら、都心のほうがよいでしょう。都心は今後も人口が維持されると予測されており、安定した賃貸需要が期待できます。また、都心の物件は流動性が高く、比較的売却しやすいのも安心材料です。

地方は価格が安くて高利回りなので、都心より収益性は高くなるかもしれませんが、人口減少による賃貸需要の後退が懸念されます。「長期の安定収入が目的で、状況によっては売却を検討する」というスタンスであれば、不動産投資は都心で始めるのがおすすめです。

都心と地方それぞれの特徴を理解してから不動産投資を始めよう

ここまで説明してきたように、都心と地方の物件は特徴が異なるので、目的や戦略によってどちらがよいかは異なります。都心と地方それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、どちらで不動産投資を始めるかを検討しましょう。

(提供:THE Roots

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