同じマンション経営でも、収入によって不動産投資をするときのポイントが変わってきます。高所得サラリーマンや士業の方は、物件の種類や価格帯がどう違うのでしょうか。より具体的に解説します。

不動産投資の目的は属性で変わってくる

不動産投資
(画像=polkadot/stock.adobe.com)

はじめに不動産投資(マンション経営)の目的を見てみましょう。以下の内容が主な目的です。

キャッシュフローを得たい
老後資金をつくりたい
生命保険代わりにしたい
インフレリスクに備えたい
相続税対策をしたい
所得税を圧縮したい

同じ不動産投資でも、その人の属性によって目的は変わってきます。たとえば、一般サラリーマンであれば、家賃収入を得たい、あるいは、老後資金や生命保険のニーズが強いのではないでしょうか。富裕層なら相続税対策、高所得者の年収1,000万以上サラリーマンや士業の方なら、所得税を圧縮したいというニーズが高まります。

高所得者の投資ポイント1:都心新築マンションを選ぶ

ここで大事なのは、不動産投資の目的が変わると、スキームと選ぶ物件が大きく変わることです。この部分を理解しないと、自身に合う物件を選ぶことができません。結論からいうと、所得税を圧縮したい高所得サラリーマンや士業の方と相性がよいのは、都心の新築マンションです。

不動産投資の目的とスキーム・物件の違い

目的収支相性のよい物件例
キャッシュフローを得たい黒字が前提都心外の中古マンション
老後資金、生命保険プラマイゼロ都心外の新築マンション
都心外の中古マンション
上記プラス所得税圧縮赤字が前提都心の新築マンション

上記の表の内容をくわしく解説していきます。

不動産投資の目的1:キャッシュフローを得たい

「すぐにでもキャッシュフローを得たい」というのが目的なら、「家賃収入−ローン返済・経費」の収支を黒字にすることが前提になります。これを実現しやすい物件例は、区分マンションでいえば「高利回りの中古マンション」になるでしょう。立地では地方都市や23区でいうと都心以外になります。

不動産投資の目的2:老後資金を得たい、生命保険代わりにしたい

「老後資金をつくりたい」「保険代わりにしたい」という目的なら、「家賃収入−ローン返済・経費」の収支をプラスマイナスゼロに調整しながら、リタイヤ年齢までの完済を目指すのが一般的です。これを実現しやすい物件例は、区分マンションでいえば、都心以外の新築マンションや中古マンションなどです。

不動産投資の目的3:所得税の圧縮をしたい

上記の老後資金や生命保険代わりに加えて、「所得税の圧縮をしたい」のなら収支を赤字にする必要があります。もし、黒字になれば、給与収入と不動産所得が合わさるわけですから所得税が逆に増えてしまいます。

不動産所得が赤字になれば、この赤字になった分と給与所得を相殺し、課税所得を減らすことが可能になります。不動産所得を赤字にする具体的な方法は次の3つです。

赤字になるよう返済計画を立てる
減価償却費を計上する
不動産投資の諸経費を計上する

これらの方法で不動産所得を赤字にできれば、払ったはずの所得税が確定申告後に還付されます。お手持ちの通帳に税務所から還付金が振り込まれるのは、税金をとられるばかりの高所得サラリーマンや士業の方にとって感動的な瞬間ではないでしょうか。このスキームを実現しやすいのは、低利回りの都心新築マンションです。

・そもそも都心とはどこなのか?

都心新築マンションの「都心」とはどこを指すのでしょうか。絶対的な定義はありませんが、都心3区または都心5区がいわゆる都心です。都心3区は地価の高いエリアが集積する千代田区、中央区、港区です。この都心3区に新宿区、渋谷区の超人気エリアを加えたのが都心5区です。

・所得税圧縮のため都心新築を所有する注意点

不動産投資で収支を赤字にし、所得税の節税になるといっても、赤字幅が多くなり過ぎれば手元キャッシュで穴埋めすることになります。節税額よりも手元資金の目減りのほうが多くなれば元も子もありません。

絶対に避けたいのは空室が発生することです。こうなると毎月のローン返済額と諸費用をオーナーの手元キャッシュでカバーしていくことになります。都心の好立地マンションであれば、入居者ニーズが高いため、空室リスクが低いのもメリットです。

高所得者の投資ポイント2:3000万円台後半〜のワンルームを選ぶ

高所得者と好相性なのは「都心の新築マンション」だとして、具体的にどのようなタイプのマンションを選べばよいのでしょうか。

都心のワンルーム価格は3000万台後半〜あたりが目安

高所得サラリーマンや士業の方には、単身向けのワンルーム〜1LDKタイプがおすすめです。理由は、全国的に人口減少が進むなか、都心の単身数は安定しているからです。

新築ワンルームマンションの価格は、仕様や立地で変わってきます。東京23区でも都心から外れれば、2,000万円台半ば〜の物件も散見されます。一方、都心5区の好立地になると、3,000万台後半〜あたりが目立ちます。4,000〜5,000万円台、それ以上のマンションも少なくありません。

サラリーマンのローン上限は年収の10倍以上

仮に4,000万円台の新築都心ワンルームを購入するとして、「高所得といえども融資審査に通るだろうか」と不安を感じるサラリーマンもいるかもしれません。サラリーマンの場合、かなりの与信枠があるため、高所得者であれば審査に通りやすいと考えられます。

与信枠とは、その人の社会的信用度や借り入れ状況に応じた融資限度額などのことです。この与信枠を有効活用して大きな金額を動かすことも、高所得者の不動産投資のポイントです。

与信枠の実態については、株式会社MFSが2,000人のサラリーマン投資家を対象に行なった調査が参考になります。この調査では年収倍率とローン借り換えの審査承認率についてのアンケート結果がまとめられています。年収倍率とはその人の年収に対して、ローンの残高がどれくらいあるかを示す数値です。調査の結果、年収倍率の平均は約12倍でした。

仮に、年収1,000万円ならその12倍は1億2,000万円になります。最低でもこれくらいの与信枠があると考えれば、1〜3室の都心区分マンションを仕入れる余力がある人も多いでしょう。

※最終的に不動産投資の融資審査は、与信枠に加えて、物件の価値や稼ぐ力なども加味して個別に判断されます。

高所得者の投資ポイント3:優秀な管理会社を選ぶ

高所得サラリーマンは、役職者や激務で多忙な日々をおくられていることでしょう。そんな環境で、本業と不動産投資を両立していくには、管理会社選びが重要です。同じ物件でも、優秀なパートナーを選べば運用の手間がかかりません。優秀な管理会社を選ぶチェック項目は次の通りです。

平均空室率は低いか
管理物件数は多いか
入居者募集に強いか
365日24時間トラブル対応しているか など

まとめ

巷には、たくさんの不動産投資に関する情報であふれています。しかし、その大半は「誰が不動産投資をするのか」という主語の部分が抜け落ちています。「高所得者」と限定するのであれば、都心の新築ワンルーム〜1LDKがベストです。

高所得者が都心外の中古マンションのような物件を取得してしまうと、所得税の節税効果がなかったり(あるいは、節税効果が短期間で終わったり)、与信枠を十分に活かしきれなかったりします。ご自身に合う選択をすることが何より大切です。

(提供:THE Roots

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