所得税対策を考えている方には、マンション経営を検討されている方も多いのではないでしょうか。マンション経営で節税を成功させるためには、税金の仕組みを理解し、節税のポイントを把握しておく必要があります。

本稿では、マンション経営における節税方法について、具体的な節税対策も含めてご説明しますので、ぜひお役立てください。

マンション経営で発生する税金とは?

不動産投資
(画像=takasu/stock.adobe.com)

マンション経営で発生する税金は、以下の3種類に大別することができます。

  • マンションを入手する際に発生する税金
  • マンションを保有していると発生する税金
  • その他の確定申告で納税する税金

次の項目より、それぞれにどのような税金があるのか具体的にご説明します。

マンションを入手する際に発生する税金

マンションの建築や登録など、マンション経営を行う前段階で発生する税金は「不動産取得税」「登録免許税」「印紙税」となります。

不動産取得税は不動産を入手した際、各都道府県により課税される税金で、新築費用の50%から60%の課税標準額に税率をかけて計上されます。マンション一戸当たりの面積が40平米以上240平米以下であれば、1,200万円の控除を受けることができ、標準課税額から差し引いた上で納税額が決定します。

登録免許税は、新たに取得した不動産を法務局に登録する際に生じる税金で、不動産取得税と同様、課税標準額に税率をかけて計算され、税率は0.4%です。

印紙税はマンションを新たに建築した場合に必要になり、建築請負工事契約書に貼り付ける印紙に課税される税金です。印紙税は工事費用によって価格が変わりますが、1,000万円から5,000万円の工事費でも2万円の納税で済むなど、そこまで大きくは課税されません。

マンションを保有していると発生する税金

マンションを保有していると発生する税金は「固定資産税」「都市計画税」の2種類です。

固定資産税は建物と土地、それぞれの課税標準額に1.4%の税率がかけられた金額を納税することになります。建物の場合、固定資産税評価額がそのまま課税標準となるのですが、マンション経営で使用する住宅地には、評価額減に対し控除措置が取られます。

軽減措置が適用される住宅用地には「小規模住宅用地」「一般住宅用地」の2種類があり、課税標準額から差し引かれる控除額についてはそれぞれ以下の通りです。

  • 小規模住宅用地…1戸につき200平米まで。固定資産税評価額の6分の1が課税標準額
  • 一般住宅用地…1戸につき200平米以上で、床面積の10倍までの部分。固定資産税評価額の3分の1が課税標準額

また、都市計画税とは毎年1月1日に、各エリア内の不動産の所有者に対して課税される税金で、課税標準額に0.3%の税率を掛けた金額を納税することになります。

都市計画税も固定資産税と同様、住宅用地に対し控除による課税標準額の軽減を適用することが可能です。小規模住宅用地は3分の1、一般住宅用地は3分の2の割合で固定資産税評価額から差し引かれた金額が課税標準額として計算されます。

その他の確定申告で納税する税金

マンション経営を行うと、毎年確定申告をする義務が発生します。確定申告の際に申請しなければならない税金は「所得税」「住民税」「事業税」の3種類です。

マンション経営における所得税は、得られる家賃収入はそのものではなく、そこから諸経費を差し引いた純粋な利益に対して課税されます。そして、住民税は所得税をもとに計算され、所得税の支払いは確定申告時、住民税の支払いは確定申告を行った翌年の6月以降となっています。

事業税が発生するのは、10室以上のマンション・アパート経営を行ったケースで、不動産所得から事業主控除額290万円を差し引いた額に、税率をかけた金額を支払うことになります。

なお、事業税は所得税の確定申告時に同時に記載することになっていますので、別途申告を行う必要はありません。

マンション経営で節税を行う方法

マンション経営で行える節税対策としては以下の3種類のものがあります。

  • 青色申告を行う
  • 不動産管理会社を設立する
  • マンション経営で発生する費用を経費として計上する

それぞれについて、個別に説明していきます。

青色申告を行う

青色申告は通常の白色申告とは違い、毎年3月15日までに税務署に対して必要書類を提出しなければなりませんが、控除が受けられるなどの節税メリットがあります。

青色申告が節税となるポイントとしては、以下の通りです。

  • 65万円または10万円(経営している部屋数10室以下の場合)の控除額を受けることができる
  • 3年間の赤字繰越ができ所得税を軽減できる可能性がある
  • 青色事業専従者給与を活用すれば所得税を軽減できる

マンション経営の青色申告で、65万円の控除を受け取るためには条件があり「その年の仕訳帳及び総勘定元帳について、電子帳簿保存を行っている」「所得税の確定申告書及び青色申告決算書をe-taxで提出する」などが必要となります。

また、マンション経営では初年度は赤字になりやすいのですが、そのマイナスを2年目3年目の所得額から差し引いて相殺する損益通算を行うことによって、所得税を軽減することが可能です。

青色事業専従者給与を活用すると、15歳以上の配偶者及び親族にマンション経営で支払った給与を経費として計上でき、8.8万円までは源泉徴収の必要もないため、全体の所得税額を減らすことができます。

ただし、青色事業専従者給与を利用するには5棟10室以上のマンションを経営している必要があり、仕事内容に見合った給与でないと認められない場合があります。

マンション経営で発生する費用を経費として計上する

マンション経営で節税を行う手段の一つとして、修繕費や維持管理費など、マンション経営で使ったお金を経費として計上する方法もあります。マンション経営の諸経費として、計上が認められているのは以下の使用用途になります。

  • マンション経営に関わる税金
  • 物件の管理委託料
  • 物件の修繕費、積立費
  • 建物や設備の減価償却費
  • 物件が加入している保険料
  • マンション経営で発生した通信費や移動費など

もちろん、プライベートに関する支出は経費として計上することはできません。経費計上額があまりにも多いと、税務調査が入るケースもありますので、マンション経営で使用する費用は日頃から領収書を残しておくなど、常に記録を取る習慣を身につけましょう。

マンション経営を法人化する

マンション経営を行う場合、法人を設立することも節税につながります。マンション経営を法人で行うメリットデメリットとしては以下が挙げられます。

<マンション経営法人化のメリット>

  • 所得税が節税できる
  • 相続税対策になる
  • 経費の選択肢が多くなる
  • 入居者からの信用度も増す

<マンション経営法人化のデメリット>

  • 法人設立費用や運営費がかかる
  • 個人所有の不動産を移転する際に新たに土地取得税などがかかる
  • 税務署の調査が厳しくなる
  • 赤字の場合でも税金を支払う義務が生じる
  • 社会保険に加入しなければならない

個人でマンション経営をする場合に比べ、法人化するとさらに節税できる範囲は広がりますが、運用費用・保険料・税金の支払いや厳格な税務調査など、個人時代に比べ経営が複雑化することがデメリットです。

まとめ

マンション経営で節税を行う方法は様々ありますが、基本的な考え方として青色申告や各種経費計上などを活用して所得税を軽減する意識を持ちましょう。

法人を設立し、マンション経営を会社として行うとさらに節税できますが、その分手間なども増えてしまいます。そのため、どの程度マンション経営に生活の比重を置くのかも踏まえて検討する必要があります。

(提供:THE Roots

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