不動産投資の賃貸物件において建物の種類がいっぱいあって、初心者の方にはわかりにくいものだと思います。それが原因で不動産投資を敬遠している方も多いのではないでしょうか。しかしきちんと整理をすれば、建物の種類はそれほど複雑ではありません。

不動産投資物件の建物の種類

不動産投資
(画像=photo-pw/stock.adobe.com)

不動産投資は各種の建物を購入し、それを入居者へ賃貸し賃料を収入にします。この賃貸する不動産投資の代表的な建物の種類は以下の6つです。

  • 新築1棟マンション
  • 中古1棟マンション
  • 新築1棟アパート
  • 中古1棟アパート
  • 新築区分マンション
  • 中古区分マンション
  • 中古戸建て1棟

ここで言う新築1棟とは建物を丸ごと建てる段階から投資することで、中古1棟はすでに完成して入居者がいる建物を購入するケースが多い投資で、いずれも複数の部屋を所有することになります。一方で区分とはマンションの1室を意味し、それを購入して賃貸します。

それぞれの建物種類によって金額や入居者対応、建物の維持管理などに違いがあり、特に初心者の方はそれらを十分に理解した上で建物種類を選ぶ必要があります。

新築1棟マンションは土地や資金が必要

新築の1棟マンション投資を個人が行う場合、すでに所有している土地を活用する目的で3〜5階建て程度の低層マンションを建築することが一般的です。建物金額は億を超えることもあり、ある程度の資金力が必要になります。さらにある程度の不動産投資知識や、経験も備えていたほうが良いでしょう。

低層以上の中高層マンションになると資金やかかる時間、ノウハウなども含めて個人で全てを行うのは難しくなります。資金的に投資することはあっても、実際は不動産デベロッパーが計画し建築することが一般的です。

中古1棟マンションは経験者向け

中古1棟マンションの投資は、すでに建物があり賃貸として運営されている物件を購入します。入居者もいる状態で購入しますので、所有権が移れば早い段階から収益が発生します。ただし新築1棟ほどではありませんが、規模によっては多くの資金が必要となり、借入するとしても実績がある投資家の方でないと金融機関からの融資は難しくなります。

また部屋の戸数があるため入居者への対応が多く、さらに建物の維持管理も複数の業務が発生します。多くのオーナーは賃貸管理会社にその業務を任せていますが、そのやり取りのためには最低限の管理知識は必要です。中古とはいえ1棟マンションで不動産投資をするには、やはりある程度の資金と不動産投資の知識が必要と言えます。

新築1棟アパートは投資経験を積んでから

新築1棟アパートはマンションに比べると部屋の戸数が少なく、さらに費用を抑えやすい木造で建築できるため、全体の総予算を抑えて建てることができます。ただし土地購入からで地価の高い場所となると、かなりの額になることもあります。このため初心者の方よりも資金のある投資家の方や、すでに土地をお持ちの地主の方が手がけるケースが多く見られます。

またアパート1棟の戸数はマンションに比べて少ないため、入居者対応や建物維持管理の手間はかかりにくいのですが、それでも1棟まるごと所有するため最低限の管理知識は必要です。区分マンションなどで賃貸運営の経験を積んでから取り組んだほうが、安全に投資ができる建物の種類といえるでしょう。

中古1棟アパートは利回りが高い

中古1棟アパートは、入居者のいる状態で建物を購入することが多いパターンです。新築1棟に比べ価格は安いため利回りが良く、さらに区分所有と違い部屋の戸数があるため家賃収入は多くなります。

ただし安いとは言っても賃貸の需要が見込める都心の物件では高額になり、逆に手頃な価格の地方のアパートでは需要が不安定で空室になりやすく物件を選定する難しさがあります。このため、ある程度は地域の賃貸需要や、購入後の収支の見通しができる知識や経験が必要です。

また中古であるため建物の劣化具合を見極め、購入後にどの程度の修繕費用がかかるか予想する目も求められます。もし修繕が突然に必要となれば建物規模によっては高額になりやすく、そのための費用の蓄えも必要です。

中古1棟アパートは価格の安さや利回りの良さが魅力的に映りますが、物件選択の難しさや建物状態の適切な判断力が求められることから、ある程度の不動産投資経験を積んでから取り組むのが無難でしょう。

新築区分マンションは資産価値が高い

新築区分マンションは完成している未入居のマンション1室のことで、これを購入して賃貸し家賃収入を得ます。価格は立地によって異なりますが、安定した賃貸需要が見込める都内の物件でもワンルームなら3,000万円台からあり、安定収入のある方であれば融資を受けての購入が十分可能な価格です。

魅力は何といっても新築であることによる需要の高さと、区分マンションに共通する維持管理の手間のかからないことです。さらに都心の物件であれば投資物件としての需要が安定してあるため、売却時の価値が落ちにくいというメリットもあります。しかも新築時から賃貸で入居していた方がそのまま買い取るケースも期待できるため、売却を見据えた出口戦略において非常に有利です。

新築であることから当面の修繕費がかかる心配もなく、資金調達さえできれば初心者の方にも向いている建物の種類と言えます。

中古区分マンションは入門に最適

中古区分マンションは完成して年数が経過した物件を購入し、賃貸に出して投資する建物の種類です。一番のメリットは非常に手頃な価格である点で、ここまで紹介した建物の種類と比べると低い予算で購入できるでしょう。しかもすでに入居者がいる状態で売りに出されることも多く、購入してすぐに家賃収入が発生することも魅力です。

また建物の屋根・外壁・廊下など共用部の修繕は、管理会社が適切なタイミングで行います。このため所有者が建物全体の状態を気にする必要はなく、修繕費用も毎月引き落としで積み立てていくため、中古1棟もののように突然修繕費用が必要になるという心配は少ないでしょう。

室内については所有者責任で管理することになりますが、こちらも管理会社に委託料を払って任せてしまうこともできます。この価格面の有利さと手間がかからないメリットから、不動産投資が初めてという方や副業で投資を行う方に人気の建物の種類となっています。

中古戸建て1棟は劣化具合の差が大きい

ここまで紹介した以外に、戸建てという1軒の家を購入し賃貸する建物の種類もあります。基本的に中古であり中でも築年数が古い物件は建物価値がほとんど付かないため、破格の値段で購入できるものもあります。

しかし安い物件ほど建物の劣化具合に幅があり、修繕費が突然かかることがあります。また戸建ての需要がかなり高い地域でないと空室になりやすいなど、難しい部分が多くなります。価格につられて購入しても管理や修繕費で苦労する可能性が高いため、初心者は避けておくのが無難でしょう。

資金や経験を考慮して建物種類を選ぶ

今回紹介した不動産投資の建物種類は、すべて新築と中古、マンションとアパートの組み合わせなので、特別複雑で覚えにくいものではありません。しかしそれぞれの予算や必要な経験、管理する手間などに大きな違いがあります。

1棟物件は高い利回りをアピールしている物件も多いのですが、ある程度の資金や投資実績がないと購入が難しいことが多いと思われます。また管理も実際には管理会社に任せてしまうにしても、最低限の入居者対応や空室対策、建物維持管理の知識が求められます。

逆に区分マンションは1棟物件ほどの利回りは期待できないかもしれませんが、資金や管理での負担が少なくなっています。このため不動産投資の経験が浅い方や副業で投資する方に適した建物の種類と言えます。不動産投資に向けることのできる費用や時間、手間などの投資スタイルと、経験や知識を十分に考慮した上で建物の種類を選ぶようにしましょう。(提供:THE Roots