ソーシャルレンディングは、ローリスクで始められる投資のひとつです。近年、日本において注目が集まってきており、投下するコストや労力が少ない投資方法となります。本稿では、そんなソーシャルレンディングのメリット・デメリット・利回りなどについて紹介します。

ソーシャルレンディングとは

資産運用
(画像=vittaya-25/stock.adobe.com)

ソーシャルレンディングとは、投資家と融資を受けたい企業同士をつなげるマッチングサービスで、貸付型クラウドファンディングとも呼ばれる投資方法です。投資家は「レンダー」、企業側は「ボロワー」とも呼称されます。

企業側が、銀行からの融資ではなくソーシャルレンディングを利用する理由としては「創業間もない」「リスクの高い新規事業である」「追加融資を受けたい」などがあります。

ソーシャルレンディングを提供する会社は、融資を受けたい企業からの申し込みを受けると、その企業の審査を行い、合格した企業に対して融資ファンドが組まれます。

そして、出資をしたい投資家がソーシャルレンディング会社と「匿名組合契約」を交わすことで、運用がスタートします。その後、企業から返済された原本と利息分の資金をソーシャルレンディング会社が投資家に再分配することで、投資家は利益を得ることができます。

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングのメリットとして、主に以下があります。

  • 安定した利回り
  • 運用に予備知識が不要で少額から始めることができる
  • 短期間で運用することができて手間もかからない

安定した利回り

ソーシャルレンディングは、案件ごとに違いはあるものの、8%程度の高利回りも期待できる投資手段です。ソーシャルレンディングの利回りが高い理由は、前述した事業者に対する貸付金利の高さにあります。

ソーシャルレンディングにおいて企業側が返済する際の金利は、おおよそ9%から15%で設定され、高収益が見込まれる事業に対して出資がされるため、出資者に対しても高い利率で資金を再分配することができるのです。

ソーシャルレンディングを利用する事業者は、第三者への短期での売却を目的とした「不動産事業」「太陽光発電」「風力発電」など、事業を回すためにキャッシュが必要であるものの、高い収益を期待できる事業のため資金調達をすることが多くあります。

運用に予備知識が不要で少額から始めることができる

ソーシャルレンディングは株式投資や不動産投資などと比べて、予備知識を必要としないこともメリットとなります。日経平均や地代相場のように価格変動リスクがなく、一度投資をしてしまえばあとは運用が完了するまで待つだけでいいのです。

ソーシャルレンディング会社によって最低投資金額は異なるものの、最低1万円から投資することも可能で、資産運用初心者でもローリスクで始めることができます。

短期間で運用することができて手間もかからない

ソーシャルレンディングの運用期間は3ヶ月から1年の間に設定している会社が多くあります。短期間での取引を繰り返さなければいけない可能性のある株式投資や、長期にわたって運用する必要がある不動産投資と違い、中期で資産を運用することができる投資方法です。

一度運用が始まると契約期間が終了するまで、出資者は特にすることがなく、手間もかからないため、資産運用初心者にも向いています。

ただし、海外の企業などに対して中止した場合は、為替レートの変動によって損失が発生するリスクに注意しましょう。

ソーシャルレンディングを2年から3年の長期で運用していこうと思った場合、後述する各種リスクの発生確率も高まります。

ソーシャルレンディングのリスク

小額かつ短期間で始められるソーシャルレンディングですが、以下のデメリットもあります。

  • 融資先の企業が貸し倒れをする可能性がある
  • ファンドの運用期間が延長される可能性がある
  • 一度投資を始めるとキャンセルができない

融資先の企業が貸し倒れをする可能性がある

ソーシャルレンディングでは、融資先企業が業績悪化や倒産などにより、資金の貸し倒れが発生してしまい、出資者の側にも資金が戻ってこないリスクがあります。

その貸し倒れのリスクを低減するため、ソーシャルレンディング会社は事前に融資先企業の調査を実施するのです。

さらに、貸し倒れリスクを提言する融資を行うにあたり、ソーシャルレンディング会社と融資先企業間で、「担保」や「保障」の契約も結ばれます。

この場合、担保とは融資先企業が資金の返済ができなくなった際に投資家に対し提供する、不動産や株式などの資産のことです。

一方で、保障とは融資先企業の返済を肩代わりする第三者のことで、ソーシャルレンディングは融資を受ける企業の代表者が連帯保証人となるケースが多くあります。

ファンドの運用期間が延長される可能性がある

貸し倒れが起こらないまでも、融資先企業が返済に関するリスケジュールを希望してきた場合には、償還日が延長される可能性もあります。

不動産や株式の購入費用など、他の投資のためのキャッシュにファンドからの償還金の使用を検討している場合は、最悪損害が発生する可能性もあります。

ソーシャルレンディングにおいては、ファンドの運用期間の延長はたびたび発生するということを、予め理解しておきましょう。

逆に、融資先が予定よりも早く資金を返済したため、償還日前に投資家に対し資金が再分配されるケースもあります。

一度投資を始めるとキャンセルができない

ソーシャルレンディングでは通過リスクを除き値段が変動するリスクがない一方、一度投資を行うと契約を途中キャンセルできないことがリスクとなります。

複数の投資を同時に行っている場合、突然キャッシュが必要になったとしても、ソーシャルレンディングに充てた資金を使用することはできないのです。

そのため、ソーシャルレンディングを行う場合には、一定期間動かす必要がない余剰資金の運用を行っていくことが求められます。

ソーシャルレンディングの将来性

日本において、ソーシャルレンディングは2010年代を通して徐々に拡大したものの、2017年から2018年にかけて、一部のソーシャルレンディング会社がインターネット上で虚偽や誤解を与える表示を行っていたとして、金融庁による行政処分を受けました。それもあり、2020年現在の日本のソーシャルレンディング案件は利回りが低下傾向にあります。

しかし、今後は株式投資や債券の分野と同じように、ESG投資(環境・社会・ガバナンス要素も考慮した投資)を意識した海外案件も増えていくことが予想されます。

海外を対象とした外貨建ての案件は、高い収益が見込める反面、前述した通貨リスクなど損失の発生が懸念される、ハイリスクハイリターンな案件です。

SBIソーシャルレンディングなど、すでにESG投資を意識した案件を取り扱うソーシャルレンディング会社も増えてきていますので、今後はソーシャルレンディングへの参入障壁なども高まっていく可能性があります。

まとめ

ソーシャルレンディングの利回りは現在低下傾向であるものの、予備知識や資金なしで始められる、ローリスクローリターンな投資方法と言えます。

しかしながら、今後はハイリスクハイリターンな海外案件が増える可能性も多いにありますので、ソーシャルレンディングが気になっているという方は、小額からでも参入してみてはいかがでしょうか。

(提供:THE Roots

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