「遺産相続で不動産を手に入れたけど使う予定がない」「引越しをすることになり持ち家を手放すことになった」などの理由で、不動産売却を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。本稿では、そのような方のために不動産売却の流れや、仲介業者の選び方について解説します。

不動産売却の流れ

不動産投資
(画像=pic-snipe/stock.adobe.com)

不動産売却は、一般的に物件の査定→不動産会社との媒介契約→販売活動→買主が見つける→売買契約の流れで進みます。

もし購入希望者が現れた場合、内見に立ち会う必要があることも念頭に置きましょう。内見は主に土日に行われることが多いので、売却活動中は突発的な内見希望にも対応できるよう、週末の予定を空けておく必要があります。

不動産の査定方法

不動産売却における物件の査定方法は「机上査定」「訪問査定」の2種類があります。

机上査定とは、売りたい物件周辺の市場価格や周辺エリアの過去の取引実績などから、おおよその値段を算出する手法です。AIを使って物件の価格を見積もる「AI査定」も机上査定に含まれます。

訪問査定とは仲介業者などが実際に物件に赴き、損傷箇所を加味した上で物件の正確な売り出し金額を決める査定方法です。

机上査定は必ずしも行う必要はありません。しかし、訪問査定は行わないことには物件の正確な売り出し価格が決まりませんので、必ず実施することが求められます。

訪問査定の際に、損傷箇所などを隠し、物件の売却後に判明した場合などはトラブルになりますので、物件の状態は正確に把握し買主に開示する必要があります。

不動仲介会社と結ぶ媒介契約とは?

査定金額に納得し、物件を売ることを決めた場合、仲介会社とは媒介契約を結んで売却を進めていくことになります。媒介契約には、以下の3種類があります。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

一般媒介契約とは、同時に複数の不動産会社に仲介を依頼することが可能な契約で、自分で見つけた買い手に売却することもできます。

専任媒介契約は不動産会社1社にのみ仲介を依頼する契約で、一般媒介契約と同様、自分で見つけた買い手に売却することも可能です。契約期間は最大3ヶ月で、それを超えても物件が売れなかった場合は契約を更新することになります。

専任媒介契約のメリットは、不動産会社が2週間ごとに進捗状況の報告義務がある点です。どの程度物件の宣伝が進んでいるのかだけでなく、周辺物件の売り出し状況などから自分の物件の価格修正に関する相談をすることもできます。

専属専任媒介契約も、専任媒介契約と同様に1社にのみ仲介を依頼する媒介契約です。ただし、不動産会社が見つけた買い手としか取引できず、自分で見つけた買主に物件を売却できない点で異なります。

この他にも「急ぎで物件を売却する必要がある」「周囲に物件を売りに出していることを知られたくない」などの人は、仲介会社に直接物件買取りをしてもらうこともできます。ただし、直接買取りができるのはキャッシュの潤沢な大手がほとんどです。

不動産を高く売るコツは?

不動産を売却する際の値段は、基本的に市場価格や物件の築年数に左右される部分が多いです。訪問査定に備えて物件を綺麗に保っておくことで査定価格を高くすることが可能です。

また「早く売り切ってしまう」「値下げをしない」との認識を持つことも、不動産売却においては大切な要素です。

ずっと残り続けている物件ですと、買い手の心理的に「問題のある物件」だと思われてしまいます。一度値を下げると「さらに値下がる」と期待して、買い手が待ちの姿勢に入ってしまうためです。

たとえ、周辺に安く好条件な物件が出てきたとしても、そちらが売れてしまえば自分の所有する物件にまた人が戻ることも考えられますので、安易な値下げは避けるようにしましょう。

最初の価格で早く売り切ってしまうためには、購入希望者に対し「物件の細かい部分まで綺麗に保っている所を見せる」「周辺環境も把握して情報を伝える」など、真摯な対応が求められます。

マンションを売却する際には、管理人や周辺の部屋に住んでいる人に関する話もできると、購入希望者は安心するため、物件の購入を決断する可能性もより高まります。

また「より高く」「より早く」物件を売るためには後述する仲介会社の選び方も重要になってきますので、しっかりと把握しておきましょう。

不動産売却で仲介会社の選び方

不動産売却のための仲介業者を選ぶために、大切なのが「どれだけ物件を買いたい顧客を抱えているか」です。

新規で買主を探すのではなく、すでに抱えている顧客に交渉ができれば、売却期間も格段に短くなります。

顧客を抱えている会社を選ぶためには、大手企業以外にも、地域密着型で長年特定のエリアで営業をしている会社も選択肢に挙がります。その理由は、独自の情報や縁故などにより「物件を買いたい」というニーズを持った顧客をすぐに紹介してくれる可能性があるためです。

さらに、不動産売却では業者の提示した金額が適切かどうか、見極めることも重要な要素となります。

仲介手数料が成功報酬となる業者の場合、査定金額を高く見積もって売主に伝えるケースもあります。しかし、相場よりも高い価格で売り出した場合、当然買い手はつきにくく、最終的に当初の見込みより大幅に値下げせざるを得なくなります。

また、媒介契約を結ばず不動産業者に直接物件の買取りを依頼する場合は、相場より大幅に低い金額を提示されないよう注意しなければなりません。

以上の理由から、業者と本格的な媒介契約を結ぶ前に「周辺物件の相場を把握しておく」「複数社の査定を依頼する」などして、提示された査定価格が適切かどうかを判断するようにしましょう。

仲介業者によっては、物件の売却までにかかった期間の数値を公開している会社もあります。

不動産売却はおよそ3ヶ月から半年ほどの期間で売れることが通例ですが、それ以上に伸びてしまうと、固定資産税の支払いなどの支出が増える結果になります。そのため、仲介を依頼する会社が「どのくらいの期間で物件を売却できているのか」を確認するのも大切です。

不動産売却で必要な書類は?

不動産売却では、事前に必要書類を用意しなければなりません。必要書類は「戸建てを売却する場合」「マンションを売却する場合」で異なり、詳しくは以下の通りです。

<マンション、戸建てを問わず不動産売却で必要になる書類>

  • 物件の売買契約書
  • 物件の重要事項説明書
  • 建築図面書類
  • 登記識別情報通知
  • 固定資産税の評価証明書

<マンション売却で必要になる書類>

  • 管理規約/使用細則等

<戸建て売却で必要になる書類>

  • 土地測量図/境界確認書
  • 建築確認済証/検査済証

また、不動産売却で受け取った譲渡金は所得税として扱われ、確定申告の際に報告の義務があります。確定申告のタイミングは、通常の所得税と同様に不動産を売却した翌年の2月16日から3月15日に行うことになりますので、必要書類をしっかりと保管しておきましょう。

(提供:THE Roots

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