時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
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相続・事業承継対策❿

時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
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事業承継では長年、自社株などの財産をどのように移転するかが焦点となっていた。事業承継に関する書籍も、ほとんどがこの分野に集中している。

確かに、経営者が自社株や事業に供している資産(社屋、工場のほか役員借入金なども含む)を後継者に引き継げないと、事業の継続は難しくなる。そのため、経営者の相続対策を含めた事業承継対策が必要になる場合がある。国も経営承継円滑化法を施行し、特に自社株を移転するときの税負担がある程度、猶予されるように制度を整えてきた背景がある。

中堅企業などの組織体制がしっかりしている企業であれば、新しい経営者へのビジネスの引継ぎは十分な準備ができるため、経営者の自社株移転を含めた相続対策を行うことのほうが、優先的な課題となる場合もあると考えられる。

ただ、そのようなケースは少ない。現在の日本の中小企業者数は約358万社(中小企業庁資料、2016年度)で、その85%程度が小規模事業者だ。こうした小さな事業者にとっては、財産面の承継よりも、自社のビジネスをどのように後継者へと引き継ぐかのほうが重要である。

経営者の人的資産をいかに引き継ぐか