時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
(画像=PIXTA)

多くの人が常識と考えてきた、景気や金利、為替、物価などの関係やメカニズムの中には、現実にはそのとおり動かないものが多くなっている。新しい見方が必要になったマーケットの「常識」を検証する。

時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
(画像=ファイナンシャル・アドバイザー)

経済における「関係」は常に双方向。AはBに影響を与え、BもAに影響を及ぼす。これが原則だ。金利と景気の関係について、従来の常識では、「金利を下げれば景気は回復するし、景気回復期には金利は上がる」だった。これは、金利を下げれば企業などの借入が増え、それを設備投資に充て、生産・サービスを増やす。そうすることで賃金が上がり、需要が高まり、それがさらに生産の増強を促す。よってGDPに象徴される経済成長率も上向く――というロジックだった。

しかし、少なくとも過去10 〜20 年を振り返ってみると、この流れになっていないことが分かる。

現在、ゼロ金利(部分的にはマイナス金利)政策が継続中。預貯金金利はゼロであることに加え、金融機関同士が取引するコール市場の金利、長期国債の利回りも、ほぼゼロだ。

それにもかかわらず、新型コロナの影響を度外視しても、景気は明らかに悪い。マイナス金利政策に踏み切った2016年以降コロナショック直前の2019年までの実質GDPの平均伸び率(前年比)は0・9%に過ぎない。家計消費は鈍いし、企業の設備投資の水準は低い状態が続く。

ではなぜ「金利を低くすれば借入が増え、企業は投資を、家計は消費を積極化させる」ことはできなくなったのか。

製品やサービスの需要減と借入ニーズ低下が原因