時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
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時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
(画像=ファイナンシャル・アドバイザー)

1ドル=100円から200円へ円安になれば、販売価格1万ドルの国産車の売上げは、100万円から200万円に増える。つまり、会社は儲かるわけだ。ただし、これでは生産台数は増えず、雇用拡大やGDPの伸びにも寄与しない。

この場合、従来であれば値下げ戦略をとるのが普通だった。値下げを行えば、米国側は購入台数を増やす→それには国内生産も増強する必要がある→経済は上向く――。これが従来の常識だったのだ。

しかし、アベノミクスが本格的にスタートした2013年から始まった史上まれにみる急ピッチでの円安を受け、我が国の輸出量は増えたかというとまったく増えていない。

原因は2つ。1つは、輸出企業が円安になっても、ドル建てでの輸出価格を下げなかった。従来は円安時にはドル建て価格を下げ、米国での販売シェアを高める戦略をとっていた。しかしこのときは、多くの企業が、2008年のリーマン・ショック後の急速な円高で、価格の引上げがかなわず、売上代金の急減で苦しい経験をしていた。そのため、「現在は異例の金融緩和で円安が進行中だが、いつまでも円安が続くわけはない。いま値下げして、円高時に苦しいから値上げしたいといっても受け入れられないだろう」と考え、価格を下げて売上台数を増やすのではなく、価格を下げず「利益を確保する経営戦略」をとった。だから輸出量は増えなかった。

韓国、中国等に押され白物家電も輸出減