時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
(画像=PIXTA)
時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
(画像=ファイナンシャル・アドバイザー)

円相場について「世界が不安になれば円高になる」、そう信じている方が多いと思う。

たしかに、2008年9月のリーマン・ショック時をはじめ、2010年のユーロ危機、2016年、イギリスのEU離脱など、決まって円高になった。

これは、日本が364兆円もの世界最大の対外純資産を持つことがその理由とされてきた。海外に巨額の金を貸しているわけだから、政治、経済、軍事の面で世界的に不安が高まれば、その資産を回収すればいい。つまり「円が一番安心できる通貨」というのが世界のマネー市場での常識だった。

また、2000年に世界で最初にゼロ金利政策をとるなど、日本だけが超低金利だった時代に、海外の機関投資家などが、円をゼロに近いコストで調達、それを米国やその他の成長力の高い国の株式等に積極的に投資した。いわゆる円キャリー取引である。

その後世界的に不安が高まれば、こうした積極的な投資が裏目に出て、株価が下がり、投資先の通貨が目減りして損失がかさむ。そこで投資資金を回収し、それを円に換えて返済するという操作(円キャリー取引の巻き戻し)を行っていた。つまり、世界不安が高まれば円が買われるから円高になる。こんなメカニズムが働いていた。

コストゼロで調達できる通貨は円だけではない