時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
(画像=PIXTA)
時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
(画像=ファイナンシャル・アドバイザー)

「マクロ経済」の教科書には、失業率が下がれば賃金が上がる、というのが経済原則であると書かれている。失業率が下がる、すなわち失業者が減ることは、企業が雇用者を必要としている状態を意味する。つまり企業業績が好調ということであり、労働需要を巡る需給バランスは「求職者数<求人数」となり、賃金は上がるというロジックだ。

しかし図表のとおり、近年ではほぼ完全にこの因果関係は成り立っていない。無論これにはいくつかの理由がある。

まず大前提として押さえておきたいのは、今や我が国では「1人の労働者」の実態が極めて多様化していることだ。従来は「労働者1人」といえば、「フルタイムで働く正規労働者」を意味した。しかし今は違う。同じ「労働者1人」といってもその内容は実に様々だ。1日4時間・週2のシフトで牛丼チェーンに務めるアルバイト職員も、週50時間働く会社員も、等しく「1人の労働者」としてカウントされる。そこでは個々の労働者の属性は考慮されない。

現在、雇用者全体の3〜4割がパートタイム労働者。従来1人がこなしていた仕事を、現在は2人のパートタイマーが担うということも少なくない。これでは、雇用者数が水増しされ、失業者数は減ることになる。

また、賃金として統計に表れるのは、労働者全員の1人当たりの平均賃金だ。パートタイマーなど低賃金労働者の比率が増えることで、平均賃金データが下がるのは当然。これによって、「失業率は下がっているが、賃金は上がらない」現状が生まれたのだ。

時代は変わった!FP業務の古い常識、新しい常識
(画像=ファイナンシャル・アドバイザー)

海外の製品や人材の流入も賃金水準の引下げ要因