「大手銀行系カードローンで審査に落ちてしまってお金が借りられない」という人は多いのではないでしょうか。しかし審査に落ちてしまっても、慌ててはいけません。
カードローンにはいくつか種類があるので、申し込み先を増やすことで借りられる可能性があります。また、カードローン以外にもお金を借りる方法はあります。
本記事では、カードローンの審査に落ちてしまった方が取るべき行動を、わかりやすく解説します。審査なしでお金を借りる方法や国の支援策についてもご紹介しますので、お金を借りたい方はぜひ参考にしてください。
もう試した?お金を借りられないならカードローンの選択肢を広げる

カードローンにはいくつか種類があります。金利は低いほうが利息負担は小さいので、まずは比較的金利の低い銀行系カードローンに申し込みたいものです。しかし、銀行系カードローンの審査に落ちてしまったらどうすればよいのでしょうか?
そんな時は、以下の順番で他のカードローンをあたってみましょう。
1 大手消費者金融系カードローン:金利は高めだが、無利息キャンペーンあり
2 中小消費者金融系カードローン:金利は大手と同水準だが、独自の審査基準を設けているところもある
1.まずは大手カードローンにトライ!
審査に通るなら金利が低めの銀行系カードローンが理想ですが、審査に落ちてしまった、または審査に通る自信がない方は「大手消費者金融系カードローン」で借りることを試してみましょう。
大手消費者金融系カードローンの金利は高めですが、以下のような利息無料キャンペーンを行っていることがあります。
・アイフル:初めての契約から30日間(金利:3.0~18.0%)
・アコム:初めての契約から30日間(金利:3.0~18.0%)
・プロミス:初めての借り入れから30日間(金利:4.5~17.8%)
・レイクALSA:初めての契約から60日間または180日間(金利:4.5~18.0%)
審査に通るかどうかはローン会社次第ですが、審査に通れば無利息キャンペーンを利用できるので、お得にお金を借りられます。
2.大手がダメなら中小消費者金融で!
大手の消費者金融系カードローンの審査に落ちた、または審査に通る自信がない方は、「中小消費者金融系カードローン」も選択肢に入れましょう。
中小の消費者金融では独自の審査方法や基準を設けているところがあるため、大手で審査に落ちた人でも望みはあります。
例えば、「エイワ」では対面で審査を行います。直接担当者と話ができるので、年収や勤務先情報などのデータだけでなく多角的に審査をしてもらえる可能性があります。
以下に中小消費者金融カードローンを一部紹介します。大手の審査に落ちてしまった人はトライしてみるとよいでしょう。
金利 | 借り入れ限度額 | |
---|---|---|
セントラル | 4.8~18.0% | 300万円 |
フタバ | 14.959~17.950% ※初めての契約から30日間利息無料 |
50万円 |
ユニーファイナンス | 12.0~17.95% | 300万円 |
エイワ | 17.9507~19.9436% | 50万円 |
アロー | 15~19.94% | 200万円 |
ちなみに金利は大手と概ね同水準ですが、ATMの数が少なかったりコールセンターの規模が小さかったりすることがあるので、サービス面はしっかりとチェックしておくようにしましょう。
それでもお金を借りられない方必見!審査に通らない方が取るべき6つの行動
前述したカードローンの審査に通らない場合、別の方法を試してみましょう。カードローン以外に、お金を用意するおすすめの方法を6つご紹介します。
①クレジットカードをチェック!キャッシング枠が付帯しているかも
クレジットカードを持っている場合、「キャッシング枠」が付帯していないか確認しましょう。クレジットカードの発行時に設定されていることがあり、もしキャッシング枠があればすぐにお金を借りられます。
②審査なしで借りられる方法を試す
審査なしでお金を借りる方法もあります。代表的なものを3つ紹介しましょう。
✔︎「質屋」物品の査定だけ
質屋では、物品を担保にお金を借りられます。品物の査定額に応じてお金を借りられるシステムで、借りる方の審査は行われません。
【利用する際に必要なもの】
・免許証、保険証、パスポートなど現住所が記載された身分証明証
・質入れする品
など
質入れする品は、バッグや時計などが一般的です。ブランド品で、状態の良いものを持っていくようにしましょう。
品物は金利と元本を返済すれば手元に戻ってきますが、返済しないと「質流れ」となり戻ってこないので注意してください。
✔︎「定期預金担保貸付」解約せずに低金利でお金を借りる
定期預金がある場合は、「定期預金担保貸付」を検討しましょう。これは定期預金を担保にお金を借りる方法で、以下のメリットがあります。
・定期預金担保貸付のメリット①:定期預金を解約せずにお金を用意できる
・定期預金担保貸付のメリット②:金利が低い
主要銀行の「定期預金担保貸付」の内容は以下のとおりです。
借り入れの上限 | 金利 | |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 定期預金の90%まで | 定期預金金利に 0.5%上乗せした金利 |
みずほ銀行 | 定期預金の90%まで | 定期預金金利に 0.5%上乗せした金利 |
ゆうちょ銀行 | 定期(定額)貯金の90%まで | 定期(定額)貯金金利に 0.25~0.5%上乗せした金利 |
もともと金利が低いため、上乗せ金利が発生しても低い金利で借りられます。詳細は各銀行で確認が必要ですが、定期預金を持っている場合は検討するべきでしょう。
なお、返済できない場合は定期預金の残高と相殺されるので注意してください。
✔︎「契約者貸付」生命保険の契約者はチェック
「契約者貸付」は、生命保険の「解約返戻金」を担保にお金を借りる方法です。
解約返戻金とは、生命保険を解約した際に払い出されるお金のことです。解約戻金がほとんどない保険もあるので、すべての方が利用できるわけではありません。
契約者貸付の金利は、契約ごとに異なります。主な保険会社が公表している金利は、以下のとおりです。
・日本生命:3.0%(2014年4月1日以降の保険契約)
・第一生命:3.0%(1999年4月2日以降の保険契約)
・明治安田生命:2.15%(2013年4月2日以降の保険契約)
※保険契約によって金利が異なる場合あり
返済しない場合は、保険契約が失効してしまう可能性があるので注意しましょう。
③不用品の買い取りでお金を作る
不要な品物を売ることでも、お金を作ることができます。リサイクルショップで不用品を買い取りに出すか、フリマアプリやネットオークションなどを利用しましょう。
④短期バイトや副業でお金を作る
短期バイトや副業をしてお金を稼ぐ方法もあります。副業として働く場合は、本業の勤務先で副業が禁止されていないか確認しましょう。
⑤国の支援制度を利用する
国の支援制度を利用するのも手です。一時的にお金を貸してくれる制度や、自立に向けた総合的な支援を行う制度などがあります。
✔︎生活福祉資金貸付制度 無利息または低金利でお金を借りられる
「生活福祉資金貸付制度」は、国から一時的に無利息または低金利でお金を借りられる制度です。
いくつか種類がありますが、以下のようなものがあります。
・総合支援資金(生活支援費):無利息または年1.5%で最大月額20万円を借りられる
・福祉資金(福祉費):無利息または年1.5%で最大580万円を借りられる
・福祉資金(緊急小口資金):無利息で最大10万円を借りられる
・教育支援費:低所得世帯が修学する場合、無利息で月に最大6万円を借りられる
気になるものがある時は、自治体の窓口で相談してみるといいでしょう。
✔︎生活困窮者自立支援制度 生活全般の困りごとの相談窓口
国は「生活困窮者自立支援制度」として、お金や仕事など生活全般の困りごとに関する相談窓口を全国に設置しており、以下のような支援を行っています。
・自立相談支援事業:支援プランを作成し、自立に向けた支援を行う
・一時生活支援事業:住居がない方に衣食住を提供
・住居確保給付金:就職に向けた活動を条件に、家賃相当額を支給
・就労準備支援事業:半年から1年間、就労に向けたプログラムを実施
・家計相談支援事業:家計の問題を可視化し、必要に応じて貸付
窓口については厚生労働省のホームページに案内がありますので、確認の上窓口に直接問い合わせしてみるといいでしょう。
⑥借金を整理 おまとめローンと債務整理
お金を借りたい理由が「借金返済」の場合は、返済計画の見直しをおすすめします。「おまとめローン」や「債務整理」を検討しましょう。
✔︎おまとめローンとは「借り換え専用の有利なローン」
おまとめローンとは、各消費者金融が提供している借り換え専用のローンです。他社の借り入れをおまとめローンで返済し、借り入れを一本化します。
貸金業法に定められた要件を満たすよう設計されており、借り換え前よりも有利に(楽に)返済できる仕組みになっています。
ただしおまとめローンにも審査があるため、必ず借りられるわけではありません。
✔︎債務整理とは「借金を免除する制度」
借金返済のために新たな借金を検討している場合は、多重債務に陥るおそれがあります。家計の見直しはもちろんですが、「債務整理」も視野に入れましょう。これは法的な手続きを行い、返済の減額や免除を行う方法です。
債務整理には専門知識が必要になるため、弁護士に相談するのが望ましいでしょう。
どうしてお金を借りられない?審査に通らない3つの理由
そもそも、審査に落ちてしまったのはなぜでしょう?審査に通らない主な理由は、以下の3つです。
①ローン会社の申し込み条件を満たしていない
②すでに多額の借り入れがあり、「総量規制」に抵触している
③過去に返済が滞ったことがある
各ローン会社は年齢などの申し込み条件を設定しているため、それを満たしているか確認しましょう。
「総量規制」は、年収の3分の1以上の借り入れを禁止する規制です。他社からの借り入れを含め、年収の3分の1以上のお金を借りることはできません。
過去の返済記録は、信用情報に登録されています。ローン審査では信用情報の照会が行われるため、過去に返済が滞ったことがあると審査に通りにくくなります。
「お金を借りられない」は時間が解決する 5年経過で信用情報は回復
返済が滞った記録は信用情報に記録されますが、5年経つと抹消されます。いつまでも記録が残るわけではないので、時間が経てば審査に通りやすくなるのです。
ただし、返済の遅延中は記録が残り続けます。今まさに返済が滞っている場合、できるだけ早く解消しましょう。上記の6つの方法をおすすめします。
お金が借りられない時に絶対にやってはいけないこと
カードローンの審査に落ちると、途方に暮れてしまう人もいるでしょう。そんな時でも、以下のような行為は絶対にNGです。
・「審査なし」などを掲げる違法業者から借りる
・クレジットカードの現金化
・個人融資
・口座の売買
街の看板、あるいはインターネットやSNS上でこれらの文言を見かけても、絶対に手を出さないようにしましょう。甘い言葉に乗ると後で法外な利息を請求されたり、犯罪に巻き込まれたりする危険があるからです。
自分からトラブルに近づくようなことはせずに、今回ご紹介した方法を試してみてください。
お金を借りられない場合、審査なしの方法や国の支援などを活用しましょう
カードローン審査に落ちてしまうと、焦ってしまうかもしれません。ですが、カードローンにはいくつか種類があるため、別のカードローンに申し込めば審査に通る可能性はあります。
どうしても審査に通らない場合、審査なしでお金を借りられる方法や国の支援の活用をおすすめします。場合によっては、債務整理なども視野に入れるべきでしょう。
審査に通らない理由が信用情報にある場合は、時間が経つのを待つほかありません。いずれ信用情報から記録が抹消されるので、その後あらためて申し込んでください。
文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有。
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