よくある悩みに応
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事業承継に関して、「何も着手していない先からの相談」「後継者に関する相談」「先行きの不安に関する相談」を挙げ、どのように対応すべきかを解説していく。

承継した後のことに関する相談

21.承継後も私のフォローが必要だと考えているがどんな方法があるの?

後継者が新社長に就任してから、先代経営者はどのように経営に関与すればいいのか──これは実に悩ましい課題である。

理想としては、事業承継計画に沿って後継者教育を行いながら、完全に承継するまでに2〜3年程度の伴走期間を設けるとよいだろう。

承継後は、新社長に経営者としての能力・資質に問題がないなら、先代経営者は基本的に口を出すべきではない。顧問や相談役などの肩書で、何かあったら相談に乗るくらいにとどめるべきだ。

他方、現状では新社長の経営者としての能力・資質に不安がある場合は、先代経営者は代表権を維持しつつ、代表取締役会長として経営に深く関与することも考えられる。

このような場合、先代経営者はどのように動くと良いのだろうか。

最も有効な方法は、「徐々に権限を委譲していくこと」である。具体的には「代表取締役会長→取締役会長→取締役相談役→相談役→顧問」といったような流れで肩書を変えながら、徐々に自身の責任を軽減していくのだ。

先代経営者は、その肩書きに合わせて経営への関与度合いや新社長に対する指導も徐々に減らすことになる。

先代が持つ株式は段階的な譲渡を検討