iDeCoは、自分で決めた額を積み立てながら、その掛金を自分で運用していくことで、将来公的年金にプラスして給付を受けられる年金制度です。運用の必要性は分かっていても、「難しそうだし、何だかこわい」と感じたり、加入手続きが面倒で先延ばしにしている方もいらっしゃるでしょう。今回は、「iDeCoに加入したいけど、一歩が踏み出せない」という方に向けて、Q&A形式でよくある質問にわかりやすくお答えいたします。

Q1.iDeCoをすすめるネットの情報が正しいかどうか不安

iDeCo,Q&A
(画像=mayu/stock.adobe.com)

A.
iDeCoは国が用意した私的年金制度の一つで、税制メリットが魅力です。掛金は全額所得控除の対象となり、所得税や住民税が安くなります。また、運用期間中の運用益は非課税なので、再投資に回せるお金が増え、資金効率が良くなります。受取り時には、一括でも分割でも控除があります(上限あり)。加入の申し込みは、銀行や証券会社などの金融機関で受付けていますので、資料を取り寄せたり、窓口やコールセンターに直接相談してみると良いでしょう。

Q2.iDeCoをやらない理由ってあるの?

A.
iDeCoは老後資金を準備するための制度なので、原則として60歳まで資金を引き出すことができません。現時点で貯蓄額に不安がある場合やiDeCo以外で老後資金の準備ができている場合は、焦って加入する必要はないかもしれません。
結婚費用や教育費用などライフプラン上の必要資金を考慮し、掛金額を決めましょう。また、他の制度や商品も併せて検討しましょう。なお、iDeCoの掛金額は年に一度変更できます。
また、加入時の年齢が50歳以上の方は60歳から受取れない場合があるので注意が必要です。

Q3.誰でも加入できますか?

A.
加入できるのは、60歳未満の会社員・公務員(厚生年金の被保険者)、20歳以上60歳未満の国民年金の第1号被保険者(自営業など)、第3号被保険者(会社員などの扶養になっている配偶者)です。60歳未満で公的年金に加入している人は原則誰でも加入できますが、企業型確定拠出年金に加入している人は、規約でiDeCoに加入できると定められている場合のみ加入できます。(2022年10月からは制度が改正され、加入対象が拡大される予定です。)

Q4.掛金はいくらから積み立てられますか?

A.
掛金は、月々5,000円以上1,000円単位で自由に決めることができます。ただし職業等によって上限額が異なり、自営業の方は国民年金基金、付加年金の保険料と合わせて月々6万8,000円まで、公務員と確定給付年金のある会社員は月々1万2,000円まで、企業型確定拠出年金のある会社員は月々2万円まで、それ以外の会社に年金制度のない会社員と専業主婦(夫)は月々2万3,000円までです。

Q5.損をするかもしれないのが怖いです

A.
iDeCoは、自分で選択した商品で運用するため、将来の受取額は運用成果によって変動します。運用商品は口座を開設した金融機関(運営管理機関)によって異なりますが、大きく分けると元本保証型の預貯金などと元本保証がない投資信託などの2種類です。

元本保証がない商品の場合は、運用状況によっては評価額がマイナスになることもありますが、分散投資をすることでリスクを抑えることができます。

Q6.複利の効果とは何ですか?

A.
利子を元金に組み入れて運用することを複利運用と言い、投資元本に利息を加えて運用することで、運用効果が高まります。iDeCoは、運用益を元金に組み入れて再投資をする複利運用です。

例えば毎月2万円を30年間、年間利回り3%で複利運用した場合、掛金の合計は720万円ですが、運用益が445万円なので元利合計は1,165万円になります。複利効果は、運用期間が長ければ長いほど大きくなるので、投資を始めるなら少しでも早くスタートすることをおすすめします。金融庁のサイトや金融機関のHP上で、投資資金や運用期間、想定利回りを入力してシミュレーションをすることができるので、ぜひ試してみてください。

Q7.運用利回りの目安は?「5%」とか「7%」など想定利回りが高いということは、リスクがあるんじゃないんですか?

A.
運用商品の「リスク」は、「価格の振れ幅」と言い換えることができます。「ハイリスク・ハイリターン」という言葉がありますが、リスクの分だけリターンが見込めるのです。では、運用利回りの目安はどれくらいでしょうか。

金融庁の「資産運用業者の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)に関する調査」(令和元年7月3日)によると、公募投資信託全体の運用利回りは平均で2.5%(年率)でした。投資対象別では国内REITが6.2%と最も高く、次いで国内株式6.2%、海外REIT6.1%という結果でした。

個別に見ると、リターンが10%を超えているものもありますし、マイナスになっているものもあります。このデータは2018年末時点のものなので、その時たまたま価格が下がったということも考えられます。長期視点で考えて、少々マイナスになる時期があっても、焦らずに続けていくことが大切です。

Q8.何を買えばいいの?運用商品の選び方は?

A.
運用商品は、運営管理機関(金融機関)によって取り扱い数や種類が異なりますが、投資信託が中心です。投資信託の投資対象には国内外の株式、不動産(REIT)、債券などがあり、運用目標の違いで、インデックス型とアクティブ型の2つに分類されます。

商品は1つに絞る必要はありません。3~4つの商品を選択して、分散投資をするといいでしょう。リスクを抑えたいなら債券を中心にし、積極的に運用したい場合は株式の比率を多くするなど、目指す運用利回りやご自身のリスク許容度に応じて選択するといいでしょう。
資産の組み合わせや資産配分を専門家にお任せするバランス型商品もあります。

商品を選ぶ際は、過去の運用実績だけでなく、手数料などのコストもチェックしてください。

Q9.どこの金融機関で口座を開設すればいいの?

A.
金融機関によって、取り扱う運用商品や口座の管理手数料(運営管理機関手数料)が異なるので、事前に確認しておきましょう。iDeCoは長く付き合うものなので、窓口やコールセンターでの相談受付やインターネットサービスの使い勝手も重要です。

Q10.iDeCoで失敗するのはどんなとき?

A.
災害やテロは、いつ起きるかわかりません。不測の事態で急に相場が下がることもありますが、運用期間が長い場合は時間が経てば価格が元に戻ることが多いので、焦りは禁物です。「安くなった分、たくさん商品を購入できる」と前向きに捉えましょう。

しかし、受取時期が近づいた時にマイナス運用になることも考えられます。受取る時に元本割れしている場合は受取時期を延ばしたり、必要な分だけ受け取って残りは運用を続けたりすることもできます。また受取時期が近づいた時に運用状況を見ながら、価格変動が少ない債券などに資産を移す手もあります。

Q&A10選は、いかがでしたか。「まだ解決できない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、何を選ぶのがベストだったかは、未来になってみないとわかりません。何もしないと時間だけが過ぎていきます。iDeCoで税制メリットを活用して老後の資産づくりを始めてみませんか。(提供:確定拠出年金スタートクラブ


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