マンション経営で最も避けたいリスクの一つが「空室リスク」です。安定的に家賃収入を得たい場合は、「サブリース」を利用することで空室リスクを回避することができますが、サブリースにはデメリットもあります。契約してから後悔しないためにもサブリースの仕組みやメリット・デメリットについて理解しておきましょう。

サブリースとは

サブリースとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説
(画像= successphoto/stock.adobe.com)

サブリースとは、サブリース会社がマンションやアパートなどの収益不動産を一括して借り上げる契約のことです。サブリース会社は、オーナーから借り上げた収益不動産を入居者に転貸しオーナーには契約内容に基づいた賃料を払います。多くのサブリース契約では、保証賃料は一般的な家賃相場の80~90%程度です。

家賃の回収や入居者募集などの賃貸管理業務は、サブリース会社に一括で任せることもできます。ただし近年ではサブリース契約に関するトラブルが発生しており、国土交通省などが注意を呼びかけています。

サブリースと集金代行・自主管理の違い

収益不動産の賃貸管理は、サブリースのほかに「集金代行」と「自主管理」があります。

集金代行とは、賃貸管理会社がオーナーに代わって家賃の回収や賃貸契約、入居者募集などを行う契約のことです。賃貸管理会社に家賃の5%程度の費用を払うことで賃貸管理業務全般を任せることができ、時間や手間をかけずにマンション経営を行うことができます。サブリースとは異なり空室リスクはありますが、相場賃料をそのまま受け取ることが可能です。礼金や更新料がもらえたり空室保証や家賃滞納保証を用意していたりする賃貸管理会社もあります。

自主管理とは、オーナーが賃貸管理業務のすべてを自分で行う管理方法のことです。賃貸管理の委託費用がかからないため、コストの節約になります。ただし賃貸管理に手間と時間がかかるため、副業としてマンション経営を行う場合はサブリースや集金代行を利用するのが無難でしょう。

サブリースの種類

サブリースには「賃料固定型」「実績賃料連動型」の2種類があります。サブリース会社によって契約内容は異なるので、それぞれの特徴を理解しておきましょう。

賃料固定型

賃料固定型とは、実際の賃料が変動してもサブリース会社からオーナーへ固定の賃料が支払われるサブリース契約のことです。毎月一定額の家賃を受け取れるため、安定した収入を確保でき将来の収支計画を立てやすく、景気の影響を受けにくいメリットがあります。ただし契約後に賃料の相場が上昇した場合は、収益機会を逃すことになります。

実績賃料連動型

実績賃料連動型とは、実際の賃料に連動してサブリース会社からオーナーに支払われる賃料も変動するサブリース契約のことです。賃料の相場が反映されるため、家賃の水準が上昇した場合は収益の向上が期待できます。また賃料が変動しても一定の家賃収入を確保できることもメリットです。ただし不況などの影響で賃料の相場が下落した場合は、家賃収入が減ってしまうリスクがあります。

サブリースのメリット

マンション経営でサブリースを利用するメリットは、以下の通りです。

空室リスクや家賃滞納リスクを回避できる

サブリースは、サブリース会社が収益不動産を一括で借り上げてくれるため、空室リスクや家賃滞納リスクを回避できるのが最大のメリットです。マンション経営で空室や家賃滞納が発生するとその間は家賃収入を得られません。特に金融機関の融資を利用して物件を購入し家賃収入からローンを返済している場合、空室や家賃滞納が長期化すれば賃貸経営を続けられなくなる恐れもあるでしょう。

マンション経営で空室や家賃滞納が心配な場合は、サブリースの利用は選択肢の一つとなります。

入居者募集や原状回復の費用を節約できる

サブリースは、入居者募集や原状回復などにかかる費用を節約できるメリットもあります。マンション経営では、退去が発生するたびに次の入居者を募集しなくてはなりません。入居者募集を依頼する仲介業者に払う手数料や、退去に伴う室内の修繕・クリーニングなどの原状回復費用がかかります。サブリースの場合、これらの費用は基本的にサブリース会社の負担です。

賃貸管理にかかる時間・手間が省ける

マンション経営では、入居者募集や賃貸契約、家賃回収、修繕などさまざまな業務が発生します。サブリースは、賃貸管理業務を一括してサブリース会社に任せられるため、賃貸管理にかかる時間や手間を省くことが可能です。副業でマンション経営を始める人にとってサブリースは心強いサービスといえるでしょう。

サブリースのデメリット

一方でサブリースには以下のようなデメリットもあります。

保証賃料は相場より低い

サブリースの保証賃料は、相場の80~90%程度に設定されることが多く集金代行や自主管理に比べると家賃収入の手取り額が減ってしまいます。また一般的に礼金や更新料はサブリース会社が受け取るため、オーナーの収入にはなりません。サブリースでは、相場賃料と保証賃料の差額が委託手数料に相当するといえるでしょう。

保証賃料は定期的に見直される

多くのサブリース契約では、保証賃料が定期的に見直されます。入居状況の悪化や相場賃料の下落を理由に保証賃料が減額される可能性があるので注意が必要です。空室リスクや家賃滞納リスクを回避するためにサブリースを利用する場合は、契約内容をよく確認しておきましょう。

サブリースでも修繕費用などが発生する

サブリースであっても賃貸経営に関する費用負担がなくなるわけではありません。例えば収益不動産の固定資産税はオーナー負担です。また老朽化による建物や設備の修繕費用も原則としてオーナー負担となります。物件の種類や建物の状況によっては、まとまった修繕費用を請求される可能性もあります。

サブリース会社の倒産リスクがある

サブリース会社が倒産した場合、サブリース契約で保証された賃料を受け取れなくなります。入居者がいれば賃貸契約を引き継ぐことは可能ですが、引き継ぎがうまくできず入居者とトラブルになる可能性も少なくありません。サブリースを利用する場合は、サブリース会社の実績や財務状況などを確認し信頼できる会社を見極めることが必要です。ただし、サブリース会社の倒産リスクをゼロにするのは難しいでしょう。

マンション経営でサブリースは利用すべき?

ここまでサブリースの仕組みやメリット・デメリットについて確認してきましたが、マンション経営でサブリースは利用すべきなのでしょうか。賃貸需要が高く空室リスクが低いエリアの物件であればサブリースの必要性は低いと考えられます。短期間で次の入居者が決まる物件なら、収益への影響は最小限に抑えられます。

また滞納保証がある賃貸管理会社を選ぶことで、集金代行でも家賃滞納リスクを回避することが可能です。そもそもサブリースを利用しなければ経営が成り立たないような物件は、マンション経営には向いていません。マンション経営は、サブリースを利用する必要がない収益性の高い物件で行うのが理想です。

サブリースが不要な収益性の高い物件を選ぼう

マンション経営でサブリースを利用すれば空室や家賃滞納の心配はなくなります。しかしサブリースの保証賃料は相場よりも低く、保証賃料が減額される可能性もあります。今後マンション経営を始めるならサブリースを利用しなくても経営が成り立つ収益性の高い物件を選びましょう。

(提供:THE Roots

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